海外子会社の売上が5%も失われている? 不正のトライアングル

こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

海外子会社の不正などで思わぬ損失を抱える日本企業が後を絶たない。

ある日の日経新聞に記載されていました。

「まさか、うちの会社に限ってそんなことあるはずない。」

海外子会社、ベトナムの社長様はそう思うはずです。

私も一緒です。

一緒に汗水たらしている仲間が、横領やキックバックなどの不正をしているかも。なんて言われたら腹が立ちますよね。

しかし、新興国などの海外では、不正のリスクがとっても高いです。高いというか生じています。

私自身、海外駐在時代に実際に大きな不正を経験しました。

企業不正による損害の予想額:年間収益の5%

不正の専門家1400名を対象としたアンケート結果です。

海外の不正のリスクがなぜ高いのか? 本日はこれをお伝えしていきます。

これを読んで頂ければ、海外では不正が日常茶飯事なんだと腑に落ちると思います。そして、日本とは違う対策が必要なんだ!と感じてもらえます。

不正が起こるメカニズム、不正のトライアングルとは?

“不正のトライアングル”という言葉、聞いたことはありますか?

とても、有名な概念です。しかし、専門用語であるため、知っている人は意外と少ないと感じます。

まずは、概念の理解が必要です。簡単に説明していきますね。

人が不正行為を実行するに至る仕組みのことです。米国の犯罪学者であるD.R.クレッシー(1919-1987)が実際の犯罪者を調査して導き出した理論、それが「不正のトライアングル」理論です。

「不正のトライアングル」理論では、不正行為は、①機会、②動機、③正当化という3つの不正リスクがすべてそろったときに不正が発生するという理論です。

理論ですが、実際に当てはめてみると、かなりしっくりきます。

もし、実際に不正にあったことがある人であれば、当てはめてみてください。

「あーそういうこと!」必ず当てはまります。

それでは、その3つとはいったいどういうことなのか?

①機会

機会は、チャンスとも言い換えれます。一言でいうと、その会社に不正が出来ちゃうチャンスがいくらでもある。ということです。

例えば、一人の人が、申請も承認もできちゃう(なんでも出来ちゃう)状況にある。とか、監視カメラがない。という状況をイメージしてもらえるといいと思います。

②動機

これは、不正を実行することを欲する個人的な感情、事情のことです。

別な言い方をすると、自分の望み・悩みを解決するためには不正行為を実行するしかないと考えるに至った心情のことですね。

例えば、「お金がない。もっとほしい。」「人事評価を上げて昇進したい。」などです。

③正当化

これは、不正行為の実行を積極的に認めてもいいんだ!とする主観的な感情、事情のことです。つまり、自分に都合の良い理由をこじつけて、不正行為を行う時に感じる「良心の呵責」を乗り越えてしまうことです。

赤信号、みんなで渡れば怖くない。

有名な言葉ですよね。これも、正当化と言えます。 みんなやってるんだからいいでしょ!という理屈です。

それでは、この不正のトライアングルという視点から、新興国などの海外がいかに高いかを説明していますね。

海外、新興国と比較してみる。

 

まずは②動機です。

ご存知の通り、新興国では、まだまだ日本と比較して賃金水準が低いです。そのため、お金が欲しいという強い動機があると言えます。

一方、日本はどうでしょう?もちろん、格差はありますが、そこまで金銭に苦しんでる人はいませんよね。

ここで、こんなエピソードをお話します。お恥ずかしいのですが…。

私、日本で何回か財布を落としたことがあります。でも、すべて戻ってきました。

一方でベトナムでも財布を落としたことがあります。(落としすぎ!)

戻ってきませんでした。ローカルの人に相談しても、「そんなの、戻ってくるはずがない!」と諭されました。

 

次に①機会です。

日本は、J-sox(内部統制監査)が導入されてから10年以上が経過しています。上場会社以外でもある程度、管理が徹底されていると言っていいと思います。そのため、機会、チャンスはなかなかないと言っていいと思います。

一方、海外子会社では、現状、十分なコントロールが機能していないというケースがほとんどです。ルールが明文化されていない。業務が見えない。管理がザル。などです。

不正ができるという悪知恵があれば、簡単に不正が出来てしまうんですよね。

最後に③正当性です。

日本だと「なんで、こんなに頑張っているのに出世できないんだ。」「会社に貢献してるんだからちょっとくらいいでしょ。私には権利がある。」といった正当化が多いようです。

一方で、海外、新興国(外資系の会社)では

「日本人は給与高い。だから私が、ちょっとくらいやっても全く問題ない。むしろやらないと気が済まない。」

「私のほうが、日本人駐在員より優秀だと思う。だから不正してもいいよね。」

「みんなキックバックもらっている。キックバックは当然だよ。」

という心情です。なんとも言えない気持ちになりますが、実際にそうなのです。

まとめると以下の図になります。

 

人の心は弱い、、、。ちょっとしたことで簡単に良心呵責を超える。

 

海外では、上記で記述したように、不正の3つのリスクが揃いやすい状況にあります。

だから、海外子会社では不正が起きやすいのです。

人の心は弱いです。私も、この3つの条件が揃えばしてしまうでしょう。

「海外だから、しょうがない。」では済まされません。

時にそれによる損額は、億の金額を超えることがあります。それは、2年、3年の企業努力の結果である営業利益が、、、

簡単にぶっ飛ぶ!くらいの金額です。

そう考えるとくやしくないですか? あなたが実施してきたコスト削減、営業努力がすべてがムダになってしまうリスクがあるのです。

不正をこの理論で理解して頂ければ、対策も見えてくるでしょう。

あなたの会社が、海外子会社の不正を正しく理解することにより、きちんとして対策をとることで不正防止できることを祈っています。

 

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