新型コロナウイルスの話題で絶えません。

私は、今ベトナムに住んでいるのですが、日本人に対する差別というか隔離を感じることもあります。正直複雑な気持ちです。

これはこれでしょうがないとは思っております。

先日、MED×TALKというイベントで意思の會田先生の新型にコロナウイルスCOVID-19に関するセミナーに参加してきました。

コロナウイルスに関するセミナー

私は、このセミナーを聞いた時に「ファクトフルネス」という書籍とかなりリンクしました。

【事実を正しく理解する事】の重要さを認識させられました。

なぜならば、これが正しくされないと「世界」が誤った方向に行ってしまうからです。

※私は専門家ではないので、医学的なことについて言及はしておりません。

ファクトフルネス(FACT FULNESS)の概要

とても有名な書籍で、書評や解説は、他の人がわかりやすく解説しているので詳細は省きますね。

超約すると以下の通りです。

事実に基づいて世界を見て判断しよう!

人間にはあらかじめ【10 個の本能】が 備わっており、 事実を正しく理解していないことが多い。間違っていることが多い!

この 10 個の本能を理解する。そして、その本能(勘違い)を克服するのか?

どうやって、ファクトフルネスを実践するのか?

つまり、本能に囚われずに正しく事実を理解・認識して、問題を解決しましょう!という事です。

問題解決のステップは以下のような感じになります。おおまかですが。

1
問題を認識する

事実を正しく認識する。

2
分析

問題を分析する

3
解決策の考察・実践

解決策を考え、実行する。

そもそもの認識が間違っていたら問題解決ができない。

この最初のステップがめちゃくちゃ大事ということです。

新型コロナウイルス(COVID-19)に当てはめると……。

新型コロナウイルスに対しての事実を、正しく理解する

ということが重要になります。

10個の本能のうち、「恐怖本能」と「過大視本能」に当てはめることができる

この新型コロナウイルスに対する世間の反応を見ると、ファクトフルネスの「恐怖本能」と「過大視本能」と強くリンクしました。

それぞれ詳しく見て行きたいと思います。

「恐怖本能」とは

これは……

危険でないことを、強く恐ろしいと思いこむ事

危険と恐怖が混同して、世界が危険がに満ちていると錯覚する事

例えば、以下のようなことです。

【日々のニュース 】(恐怖)
A:飛行機事故が発生
B:地震による被害は甚大
C:フランスでテロが発生
D:この化学物質が危険

この恐怖本能から逃れるためには?

この本能から逃れるためには以下のことが必要です。

  • リスクを正しく計算する事。「恐怖」と「危険」は全く違う。
  • リスクは、「危険度」と「頻度」で決まる。⇒「質」と「量」の掛け算で決まる。つまり、恐ろしさとリスクは関係がない。
  • 行動する前に落ち着こう

上記の例に当てはめてみます。

恐怖の対象

事実(リスク)

A:飛行機

・年間 4,000 万件の飛行に成功しており、事故は 10 件程度
確率にすると 0.00025 %で、死亡事故だと 0.00001% まで になる

•この確率は自動車事故で死亡する確率 0.009% よりはるかに小さい

B:地震による被害は甚大

・自然災害で亡くなる確率は 100 年前の 6% まで 激減
・特に自然災害で亡くなるのは一定のレベルの人
C:フランスでテロが発生

•テロが原因で亡くなったのは、 0.05%

•テロが怖いのはむしろ、その後の社会制度の変革に大きな影響を与える点(空港の検査等)

D:この化学物質が危険

•世の中の大抵のものは、化学物質でできている
•食べ物に含まれているが、あまりにも微量である。大量に摂取して初めて命を落とすことになるものに対して、過度に反応してしまっている

恐怖本能を新型コロナウイルスに当てはめてみると

恐怖の対象は以下のようなものかもしれません。

新型コロナウイルスという未知のウイルス

不治の病

これに対して、リスクの評価は以下のようなものかもしれません。

  • 致死率○○%、不治の病ではなく、治るもの
  • 新型コロナウイルスが怖いのはむしろ、その後の経済への大きな影響を与える点(移動の減少や稼働の減少によるマイナスな面)

 

「過大視本能」とは

これは……

一つの数字や事例を見て、これは重要だ大変なことだと感じてしまう思い込み

例えば、以下のようなことです。

【過大視本能の例 】

A:結核と豚インフルエンザ ⇒豚インフルエンザはやばい!!

B:乳幼児の死亡者数420 万人⇒これほど多くの赤ちゃんが死んでるなんて大変だ!

C:CO2排出量は中国が世界一位⇒中国は即刻 CO2 排出量を減らすべきだ!

この過大視本能から逃れるためには?

この本能から逃れるためには以下のことが必要です。

  • 一つの数字だけで判断してはいけない。他の数字も見ることが大事。
  • 過去や他の地域と比較【比較分析】
  • 一人当たりの数値や合計を算出する【割り算】
  • パレート法則に当てはまっているか確認する【法則】(80:20のルール)

上記の例に当てはめてみます。

過大視本能

過大視本能から逃れるための手法

A:結核と豚インフルエンザ

【比較分析】【割り算】

2週間の間に31人が豚インフルエンザで亡くなった。25万3,442件のニュース

結核:同じ2週間の間に6万3,066人が亡くなった。ニュース記事は豚インフルエンザの10分の1程度

つまり、豚インフルエンザによる死は、同じくらい悲惨な結核の死に比べて8万2,000倍の注目

B:乳幼児の死亡者数420 万人

【比較分析】(過去と比較)

乳幼児死亡率は年々一貫して減少し続けている

C:CO2排出量は中国が世界一位

【割り算】どの数字で割るべきか?一人当たりだとどうなるのか?

中国とインドは一人当たり CO2 排出量で見れば全く多くなく、一人当たり CO2 排出量が多いのは圧倒的にアメリカである

 

過大視本能を新型コロナウイルスに当てはめてみると……

  • この数字はどの数字と比較すべきか?
  • この数字は、10年前と比較するとどうか?
  • この数字は、似たような国や地域のものと比べたらどうなるか?
  • この数字は、どの数字で割るべきか?
  • この数字は、合計するとどうなのか?
  • この数字は、ひとりあたりだとどうなるか?

といった視点を持つことがとても重要です。

【比較】【割り算】という方法をして事実をまずは確認する必要があります。

【比較】⇒インフルエンザと比較すると?

【割り算】⇒致死率は?インフルエンザと比較すると?

各国のひとりあたりの検査機関は十分なのか?

このような感じだと思います。

経営も同じです。日々、判断に迫られますが、これは「事実」を正しく認識することが大前提となります。

★本日のまとめ★

  • 新型コロナウイルスを検討するにあたり【ファクトフルネス】という考え方が非常に大事
  • 10の本能のうち「恐怖本能」「過大視本能」が、新型コロナウイルスの状況に当てはまめることができる。
  • 「恐怖本能」とは、人間は、恐ろしいこと敏感に反応してしまうもの。実際の「リスク」を正しく評価することで、ただの恐怖と実際に危険なことを見分けることができる。⇒新型コロナウイルスの「恐怖」でなく、「リスク」を評価しなければならない。
  • 「過大視本能」とは、一つの数字や事例を見て、これは大変なことだと
    感じてしまう思い込み。一つの数字だけで判断してはいけない。【比較】過去や他の地域と比較したり、【割り算】一人当たりの数値や合計を算出したり、【法則】パレート法則に当てはまっているか確認したりと他の数字も見ることが大事

本日は、新型コロナウイルスという世間を騒がしている点とファクトフルネスという書籍から学ぶ、「事実を正しく理解」することの重要性について解説させて頂きました。

あなたが、本能から解放されて、事実を正しく認識し、正しい判断をできるようになることを祈っています。