こんにちは、すげのです。

この記事はこんな人のために書いています。

ベトナムに子会社があって、勘定科目について不安。設定する方法のコツを知りたい。経営管理のレベルを上げたい。数値を使って経営したい。

特に販売費と管理費の管理を強化したい。

このようなお悩みを解決する記事となっています。

はっきり言って、勘定科目は重要です。なぜならば、「数値感覚」の前提となるからです。

すいません。きついこと言いますね。

勘定科目がわかってない人は経営を放棄していると言っていいです。経営しているなんて言えません。

それくらい大事ということです!

参考記事:>>超実践的!海外子会社の社長が“計数感覚”を マスターするための3つのポイント (勘定科目の中身を理解する)

数値感覚、ファイナンシャルリテラシーの大前提は、正しい勘定科目だ!

もちろん、財務諸表3表の知識は重要です。

しかし、その前提として、勘定科目に具体的にあなたの会社のなんの取引が?記入されているのか?がわからないと意味がありません。

あなたはこのような経験はありませんか?

例えば、経営者であるあなたは、このような経験はありませんか?

修繕費について金額が大きく固定資産に計上されていると思ったら、ベトナム人の経理担当者が、雑費に計上している!

あると思います。(私は、インドの製造会社時代ありましたよ。)

会社の現場に詳しくない経理担当者であることが多いため、そのようなズレはよく生じてしまいます。

したがって、社長であるあなたが財務諸表(BS,PL,CF)から、会社のストーリーがイメージできるようになるために、正しい勘定科目を利用する必要があります。

本日は、そのコツについて共有しますね。

お伝えする範囲は、①販売費②一般管理費③製造費(直接材料除く)です。

  • 販売費とは、商品や製品を販売するために直接かかる費用➡ベトナムだと641
  • 一般管理費とは、会社全般の業務の管理活動にかかる費用➡ベトナムだと642
  • 製造間接費とは、モノを製造するために、必要な費用➡ベトナムだと627

参考記事:ベトナムの勘定科目コードを覚える方法 2つのコツと9つの疑問点 【保存版!】

勘定科目を正しく理解するための3つのステップ

まずはこれです。

販売費及び一般管理費の類型(グルーピング)はすでに決まっていますのでこれをおさえます。

1
グルーピングされた勘定科目をリストとして使う

大まかな取引に注目することによってイメージができ、網羅性も担保できる

2
具体的な取引をリストアップ

具合的な取引をリストアップします。その際1の”箱”が役立つ

3
勘定科目をカスタマイズ

ベトナムの勘定科目を編集しないといけません。

①費用を大きくグルーピングする

「ヒト、モノ、カネ、情報」

ってどこかで聞いたことありませんか? そう、経営資源です。この点と絡めて、整理するとわかりやすいです。

これを踏まえ、思い切って、大きく2つに分類しましょう。

  • 人件費(人)
  • 人件費以外

こちらも、取引からおさえるというアプローチにしましょう。しつこいですが、財務諸表は、あなたの会社の活動の実態を数値化したものだからです。

もう少し細分化します。11個に分類する!

以下のような切り口で分類してください。

A:人件費(ヒト)

B:未来費用

C:発送する

D:消費する

E:稼働する

F:移動する

G:維持する

H:コミュニケーションをとる

I:頼る

J:国へ払う

K:見積もる

11つのグループですね。(その他は除きました)99.99%この”箱”におさまります!!

もう少しだけ、具体的に、イメージしてしょう。

A:人件費(ヒト)⇒あなたの会社の従業員に給与はらいます。社会保険も負担します。

B:未来費用⇒将来、売上を獲得するためにマーケテイングをする。

C:発送する⇒完成品を発送する

D:消費する⇒消耗品や間接材料を使います。

E:稼働する⇒設備も必要です。

F:移動する⇒出張しますね。会社に行くのにもレンタカー使います。

G:維持する⇒働くための場所の工場やオフィスが必要です。修理もします。

H:コミュニケーションをとる⇒キンマのレストランで接待します。

I:頼る⇒自社のノウハウだけじゃ解決できないので、コンサルにお願いします。

J:国へ払う⇒税金払います。(法人税以外)

K:見積もる⇒得意先が倒産。貸倒引当金

どうでしょう?あなたの会社とリンクしませんか?

 

表にすると以下のようになります。

項目

一般的な管理費の勘定科目
A:人件費

給与

賞与

雑給

法定福利費

福利厚生費

B:未来費用

広告宣伝費

研究開発費

寄付金

教育費

採用費用

C:発送する

販売手数料

荷造費

運搬費

保管料

D:消費する

間接材料費

消耗品費

事務用品費

E:稼働する

水道光熱費

減価償却費

リース代

F:移動する

車両費

運賃

旅費交通費

G:維持する

修繕費

賃借料

保険料

H:コミュニケーションする

接待交際費

諸会費

新聞図書費

会議費

通信費

I:頼る

支払手数料(外部コンサルへの報酬)

J:国へ払う

租税公課

K:見積もる

貸倒引当金繰入等

L:その他

雑費

 

②具体的な取引をリストアップします。

ステップ1で、考慮した”箱”を意識しながら、取引をリストアップします。

例えば……

  • 総務部の給与を払った。
  • ドライバーを購入した。
  • マーケテイング費用を払った。

などです。なるべく具体的である方がいいです。

そのため、各部門の人の力をかりるといいですね。なぜならば、現場に詳しい人が必要だからです。

参考記事:>>仕訳と勘定科目を設定するコツを解説 取引リストの紹介!海外・ベトナムでも使えます!

③ベトナムの勘定と紐づけてカスタマイズします。

取引をリストアップしたら、ベトナムの勘定科目と紐づけます。ベトナムでは勘定科目があらかじめ定められています。

参考:>>ベトナムの勘定科目コードを覚える方法 2つのコツと9つの疑問点 【保存版!】

でも、正直いけてません。

なぜならば、勘定科目が、抽象的過ぎるからです。でかすぎるんですよね。

参考記事:>>ベトナム勘定科目 627について徹底解説!問題点とその解決方法

>>ベトナムの勘定642(一般管理費)について徹底解説!【勘定科目解説シリーズ】

そのため、そのまま適用すると財務諸表から実態がつかめないという問題が生じてしまいます。

つまり、カスタマイズが必要となります。

そこでマッピング表をザクッと作成して見ました。こちら是非参考にしてください。

★本日のまとめ★

ファイナンシャルリテラシーの前提として、ただしい勘定科目を理解、設定しないといけない。

その方法は、グルーピング化した勘定科目を使う。⇒具体的な取引をリストアップする⇒勘定科目をカスタマイズするです。

是非試してくださいね。財務諸表を見るのが楽しくなりますよ