この記事はこんな人のために書いています。
  • ベトナム子会社の会計・経理に携わっている。
  • ベトナムで社長をやっている。管理系の職種についている。
  • ベトナムの勘定科目の預かり金(344)について詳しく知りたい

参考記事:ベトナムの勘定科目コードを覚える方法 2つのコツと8つの疑問点 【保存版!】

344とはどんな勘定科目?

ずばり、『預かり金』です。

お金を預かった場合にこの勘定を利用します。

預かり金には具体的にどんな取引?よくある取引の仕訳のパターンも解説!

では、預かり金には具体的にどのような取引が記録されるのでしょうか?詳しくみていきましょう。やはり、具体的な場面をイメージすることが大事です。

なぜならば、財務諸表は、ビジネス活動→取引→仕訳の積み上げだからです。

参考記事:【徹底解説】BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)はこれで動く!会計仕訳を2つのグループと10つのパターンと図解でおさえればスッキリ!

預り金とは、他人からの金銭の受け入れのことです。後日、預かった者に対して支払うべきものです。

基本的には、預けた人に返還することを想定しています。

日本の場合と何がちがう?

日本の場合の預かり金の定義は以下の通りです。

預り金とは、他人からの金銭の受け入れのことです。後日、①預かった者又は②第3者に対して支払うべきものです。

どこが違うかわかりますでしょうか?

②の第3者ですね。

日本の場合の預かり金とは、いわゆる源泉徴収の場合に使われることが一般的です。

会社が給料を支払う際に、あらかじめ所得税や社会保険料の金額を給料から差し引きます。そして、一定の期日までに会社が従業員から預かった所得税等をまとめて国などに支払うという形です。

図解でイメージすると以下のようになります。

しかし、ベトナムの場合、源泉徴収した金額は、またちがった勘定科目を利用します。

したがって、ベトナムの場合の預かり金とは、例えば以下のことを想定していると思います。

不動産の賃貸借に際し、後に返還されることを前提として、借主から貸主に預け入れられるお金の場合。

日系企業の実務で使うことはあまりないかなと思います。

・預かり金を預かった。

・預かり金を返還した。

本日は、ベトナムの勘定科目である預かり金について解説させていただきました。

勘定科目を深く理解すると言うことはとても大事ですよ。なぜならば、財務諸表は、あなたの健康診断書であり、通信簿であるからです。

財務諸表から、ビジネス活動をイメージするとなにか新しい発見があるはずですよ!是非、試してみてください。