こんにちは、すげのです。

「信頼はなぜ裏切られるのか?」

いきなり、衝撃的ですいません。

これは、書籍のタイトルです。

とてもショッキングなタイトルの書籍ですよね。これは、DaiGoさんの動画きっかけで知る事もできました。

やはり、知識は面白い。学びは普通に楽しいです。って言うと意識高い系ってうざいって思われるんです。とほほ。

海外では、時には、名義貸し※の裏切りが発生してしまうこともあるそうです。これに加えて、お店のノウハウをすべて自分のものにして自分でお店を初めてしまうケースもあります。あるあるです。

※例えば、日本人が、現地の人の氏名や商号を貸りて、出資者とし、会社を設立すること。カラオケ店を設立する時、おじさんがお金は出すけど、オーナーは現地の女性みたいなことです。

また、信頼というのは、誰にでも関連することです。なぜならば、みなさん仕事をしており、それは仲間との信頼が基礎となっているからです。業務を遂行する際、お願い事ってすると思います。つまり、誰にでも関連することなんですね。

このような背景から、私はこの点に強く興味を持ち、深く理解したいと思いました。心理学的な視点での科学的な根拠は、いろいろとビジネスにも役立ちそうですし。

本日は、この書籍についてのまとめと感想、アクションを書いていきたいと思います。実際の実験に基づく結果もあるから信頼性が高いと思います。

この記事はこんな人のために書いています。
海外で名義貸しをしている。合弁会社を経営している。共同経営者との良好な関係を維持したい。

信頼はなぜ裏切られるのか?の目次

まず、この書籍の全体像を紹介しますね。

第1章 信頼とは何か?——基本・欠点・解決策
囚人はどうするべきか?
現実の戦略
○りくつを知って賢く判断する
この章の要点

第2章 そういうふうにできている——生物学的な仕組みによって決まる判断
生理反応の起源から見る
サルの経済学
「道徳分子」は誤称
人間の本性は最適化
この章の要点

第3章 赤ちゃんは見ている——信頼することを学ぶこと、学ぶことを信頼すること
学ぶために信頼する
教師の選択は想像以上に重要
信頼することを学ぶ
子どもの信頼に応えるには
この章の要点

第4章 ロマンスの核心——恋愛と結婚に作用する力
愛と信頼は、どう関係するのか?
愛する人を信頼する利点
頭と心—相手を信頼する(あるいは信頼しない)ことに至る二つの道
緑の目をした怪物の正体
この章の要点

第5章 権力と金——上位一パーセントの人と、その気分に浸る人
道をあけろ!
権力は人を堕落させる
お金はすべてを変える
権力は腐敗するが、例外はある
この章の要点

第6章 信頼度のシグナル——身振りから相手の誠実さを見抜くには
手の内を見せない
群盲象を評す
成功のルーツ
ゼロからの研究
ロボットを信頼できる?
リーダーに従え
信頼のバグ
この章の要点

第7章 サイバートラスト——コンピューター越しの相手を信頼すべきか
機械の魅力
プロテウスとチャット
バーチャルな守護天使
この章の要点

第8章 あなたは自分を信頼できる?——意外に自分のことがわかっていないかもしれない理由
鏡よ鏡、世界で一番公平なのはだあれ?
今ここに生きよ、ほかはすべて錯覚
へりくつばかり
過去の自分、未来の自分と会話する
この章の要点

第9章 信頼するか、欺くか——最後はいつだってこれだけ
信頼のルール

本日は、第1章 信頼とは何か?——基本・欠点・解決策をまとめ、海外子会社という観点からのアクション案についても記載していきます。

信頼ってなに?なぜ、必要なの? どうすれば?この章の全体像

この章のポイントは以下です。

●なぜ人は信頼が必要なのか?他者を信頼することで得られそうな恩恵が被りそうな損失より平均すると上回るから。2つの視点がある。誠実さと能力。長期的な視点が大事

●実験データ:「囚人のジレンマ」とは?何が信頼という観点では、有効だったのか?「寛大なしっぺ返し戦略」が長期的にみて最終的な勝者。

●評判(統計)が大事。でも、それは誤り!4つのエビデンス。結論は、あの人は現時点で信頼できるか?どうか。

最初に図解もお見せしますね。クリックすると大きくなり見やすくなりますよ。

人間が信頼するたっと1つの理由とは?信頼すべき人と長期的な視点が大事

最も重要なポイントです。

そもそも、我々は、なぜ、人を信頼する必要があるのでしょうか?その理由は、シンプルでわかりやすいです。

信頼しないと生きていけないから。人生が、得するから。

他者を信頼することで得られそうな恩恵が、被りそうな損失より平均するとかなり上回るから。

つまり、人間は一人では限界があるので、他者と一緒にやったほうが得するじゃん!ってことです。他者を信頼しないよりも信頼した方が、一般的には長期的な利益は大きくなるのです。

例えば、会社員もそうですよね。採用してもらう必要がありますし、上司や部下の助けがないと仕事を管理することはできません。

一人では、やはり限界があるんです。

エンタメ研究所の西野亮廣さんもこんなことを言っていました。

「個の時代」から「集落の時代」へ  

現代において「個の発信」は、特別なことではなくなりました。

10年前は、普通の個人が自分の意見を発信するだけで、特別なポジションを取れたようなんでうしょね。でも、今はどうでしょう?みんなSNSをやっています。FBやTWITTERなど。ブログも継続している人は少ないとはいえ、以前と比べると増えたといえます。

「ただ発信するだけ」では、なかなか見つけてもらえません。

つまり、今後は、個人が仲間を見つけて、協力することが不可欠ということです。

海外子会社の場合(例えば、マナボックス)

ベトナム人の会計士・税理士がいないとお客様にサービスができない。

お客様からの売上がないと、倒産する。

どちらの「信頼」も必要。スタッフやお客様と信頼を築くことが必要。

いい人・誠実なだけではダメ!能力が大事だ!

では、どのような人を信頼すべきでしょうか?

「誠実で、性格がいい人がいいな。優しい人かな。」

と思いませんか?私もそう思いますよ。でも、もう一つ大事な要素があります。

それは、

能力です!つまり、技能や知識です。

例えば、あなたがガンを患っているとします。その時、親友に依頼するか?嫌なやつだけど名医にお願いするか?

もちろん、答えは後者でしょう。だって、助かりたいですもんね。

海外子会社の場合(例えば、マナボックス)

社長として、専門的な知識を持つ事も大事。公認会計士という資格はそう言う意味で効果がある。これに加えて、常に学習してその知識をメンバーと共有することも大事。

そして、自らプレーヤーとして結果も出すことも必要。例えば、マーケティングや商品開発。

個人的には、マネジメントが嫌いっていうのもあります。苦手なんです。いや、自分でなんとかしてよ。プロでしょ。って思うんです。

なので、評価の仕組みをきちんとするのが経営者の仕事だと思っています。

いけてない人は短期的な目線。ビジョンがいけてれば長期的に信頼関係が築ける!

結局、成功とはなにか?という定義によって信頼が決まります。長期的な視点での成功を思い描いている人であれば、信頼を裏切ったりはしない。

なぜならば、不誠実な振る舞いや裏切りによって仮にその期間に短期的にお金を儲ける事ができても、長期的には成功しないからです。

「こいつ裏切ったやつだろ!次も裏切るでしょ」「一緒にビジネスはできない」

ってなるからです。

これもまた西野さんの話です。

西野さんは、大きな夢を持っており、この場合、いわゆる“出し抜くこと”をしてしまうとその長期的な夢は叶えられませんって思っているはずです。よく、「絶対、出し抜いたりしないんですね」って言ってますね。

なので、おそらく、彼のサロンメンバーでも、裏切る人はいないんだと思います。つまり、裏切っても損しちゃうんですよね。目標が達成できないから。

みなさん、アリとキリギリスというイソップ童話をご存知だと思います。

アリは将来への関心があり、それに備えました。逆に、キリギリスは目の前の関心を表し、目の前の楽しみにかまけて遊び、のんびりしすぎてしまいます。その結果、食べ物がないという不利益を被ってしまいます。

別な言い方をすると、遠い将来の報酬がきちんと魅力的であることが必要なのです。

海外子会社の場合

名義貸しの人が、短期的な視点(お金)を重視するのであれば、裏切りは起きても不思議ではない。

マナボックスの場合

会社のビジョン(クライアントをプロフェッショナルな態度で幸福にする。メンバーの幸福を追求する)を明確にして、長期的な成功を共有する

囚人のジレンマ 寛大なシッペ返しが効果的だった

ここでこの本でも紹介してある、ある実験の結果をお伝えします。

「囚人のジレンマ」をご存知でしょうか?とても有名なので聞いた事がある人もいるかもしれません。

囚人のジレンマ『prisoners’ dilemma)とは、お互い協力する方が協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、協力しない者が利益を得る状況では互いに協力しなくなる、というジレンマである

もう少し詳しく知りたい人はググるといろんなわかりやすい記事がありますのでそちらを参考するといいと思います。

実験により、多くのシュミレーションを行いました。

その結果、「寛大なしっぺ返し戦略」が長期的にみて最終的な勝者になったそうです。

どうことかというと、相手の過ちを許し、裏切られても、一定の低い確率で協力した場合にはこれが優勢だったという実験結果が出たのです。

つまり、以前に裏切られた相手にすぐにしっぺ返しするのではなく、25%の確率で協力を選択する戦略がうまくいったのです。

これは、デールカーネギー氏の「人を動かす」の盗人にも5分の理を認めるにも通ずるところがあると思いました。

海外子会社の場合

スタッフが、裏切ってもある程度許すほうが効果的(かもしれない)

過去の評判が信頼の全てではない。あの人は現時点で信頼できるか?が大事

あなたが、お客様の接待のレストラン場所を選ぶ時に、ぐるなびや食べログの評価や口コミを見て決定することはありませんか?

あると思います。

これは、専門用語で、「間接的互恵性」と呼ばれています。

間接互恵性とは社会的な評判を通して間接的に行われる互恵関係である。

自分が直接利害関係にない相手であっても親切に振る舞えば、気前の良い利他主義者であるという評判が高まり、他の構成員が利他的行動を示してくれやすくなるかも知れない。このような評判システムのもとで、見ず知らずの相手への利他的行動は進化したのだと考えられる。

もし、あなたの友人が、『この店のいいよ』って言っていたら信頼できると感じると思います。

「情けは人のためならず」という点とも関連してきますね。

過去の評判がいいからといって信頼できるとは限りません。4つの誤りがあるそうです。

不合理な考え、善人が悪い事すると!

人間は以下のような考えを持ってしまうようです。

元々の印象

行動印象

善人とされる人

一度でも悪い事したらこいつは性根がら非道徳

悪人とされる人

いいことする気まぐれだ

うーん。これは辛いですよね。過去の積み上げてきた評判も、たった一つのミスで簡単に崩れおちてしまうことありますもんね。

信頼を得るのは、困難。でも、それが崩れ去るのは一瞬。厳しいっす。

ギブ・サム・ゲームでは、感謝が重要な要素だった

ギブ・サム・ゲームという実験も行っていました。

これによれば、

感謝の気持ちを感じていれば、見知らぬ相手と協力した。

つまり、過去の評判は関係ないということが言えます。感情の状態の一時的な揺れによって信頼度が変わるということです。

社会的ストレスは、誠実な振る舞いを劇的に増やす

他の実験では、

社会的なストレスは、誠実な振る舞いを劇的に増やすことが確認された。

つまり、社会的な不安のある人たちは、そうでない人に比べて相手に協力する割合が約50%多かった。

これは意外でした。

過去の評判は関係ないということですね。

偽のブランドを身につけると、嘘をつく

外見が信頼に影響を及ぼすという実験結果です。

偽ブランド品だといわれた眼鏡をかけた参加者は、数学テストの得点を自己申告するとき参加者の71%が自分の得点を水増し。

本物のブランド品をかけていた参加者で得点をごまかしたのは30%にとどまった。

偽ブランド品の眼鏡をかけているだけで、偽という観念を生み出し、嘘をつく傾向を大幅に増加させた。

結論:信頼についての評判は当てにならない。現時点でどうなの?が正しい。

仮に、あの人の評判が良かったとしてもそれが絶対ではありません。

人間の道徳性は変わりやすいのです。私たちは、報酬如何でコロって変わってしまう危うさを持っています。つねにコストと利益を計算しているのです。

したがって、誰かを信頼する際、あの人は信頼できるかと問うべきでなく、あの人は現時点で信頼できるか?が正しい問いとなるのです。

海外子会社の場合

名義貸しする人や合弁先については、現時点で信頼できるのか?が正しい。

本日は、信頼はなぜ裏切られるのか?の第1章のまとめとアクションプランを解説させていただきました。最後に再度マップを掲載しておきますね。

クリックすると大きくなりますよ。

海外でも、当然、信頼関係は非常に重要です。これについての心理学的な知識を持っておくことで事前に心の準備もできますし、具体的な行動も明らかになります。

例えば、自分が信頼されたければ、誠実だけでは足りません。能力も必要だということが価格的に裏付けられています。したがって、裏切られたくなければ、学習すると言う行動が必要です。

はい。長くなりましたが、本日は以上です。

あなたが、信頼について正しい理解をすることによって、幸福なビジネスをできることを祈っていますね!