こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

躍進するベトナムに注目している日系企業は多いと思います。

>>ベトナムへ進出企業、その数と投資が注目されている4つのメリット・理由とは?

もし、あなたがベトナムに進出してようとしているのなら今回のお話が役にたちます。

これからベトナム直接投資しようと考えている会社もあると思います。では、どのようか業種の会社が、どのような状況で進出しているのか?という疑問が生まれると思います。これについて私の感覚も踏まえ、整理していきたいと思います。今回は、北部のハノイという前提という条件でお伝えしたいと思います。

この記事はこんな人のために書いています。
ベトナム進出を考えている。どのような業種の会社が進出しているのか?知りたい。ベトナム販路開拓なども気になる。

ベトナム進出企業は、業種と販路開拓(売上)で考える

ベトナムへの投資、ベトナムに進出している会社を以下の視点で整理するとスッキリと理解できます。

  • 業種(製造業かそれ以外、例えば小売やサービス)
  • 進出前から売上が既に決まっている(販路開拓する必要があるか)

二軸マップはすると以下の通りです。

こちらについて詳しく解説していきます。

ベトナムにおける業種とは?製造業が主であったが…。

ベトナムの投資する理由として、人件費が日本と比べて低いという点があります。そのため、「製造業」の進出というのが多く見られます。実際、ベトナムの北部には、たくさんの工業団地があります。「製造業」強しという感じですね。

しかし、2015年度以降は、「製造業」以外の業種が増加しています。

  • 商社
  • IT
  • 小売業やサービス(ITやコンサル、その他)

商社(卸売り)に関しては、今まで、ベトナム以外の国から、ベトナムへ輸出していたが、ベトナムの市場の拡大に伴い現地法人を設立するというパターンが多いのかなという印象です。

ITは、ベトナム人のエンジニアが優秀と言うこともあり、継続的に強いです。

小売については、スーパーなどの進出があったり、業種が多岐に渡っています。サービスについても同様です。人材紹介は以前から、戦国時代ですが、それ以外のサービスも業種が増えてきました。コンサル系に止まらず、健康系、スポーツ系などの業種まで拡がっています。

販路という観点、進出前に売上が決まっているか?

次にこの点ですね。こちらも重要な視点です。

会社の状況によっては、進出すれば、売上がすでに決まっているというパターンもあります。

それは、主に、製造業とITの場合だと思います。

例えば、製造業におけるティア1(Tier1)などの場合です。これは、直接メーカーと取引する一次サプライヤーのことです。例えば、ベトナムは、ホンダさんとかヤマハさんが有名ですが、この会社に、部品を納めている会社のことです。メーカーさんに、ベトナムに進出して欲しいという要望もあったりするそうです。

また、EPEの場合もそうですね。ベトナムはあくまで製造拠点と考え、製造した製品を日本に輸出する場合です。

>>【図解あり】ベトナムの輸出加工企業(EPE)とは?輸入関税やVATの免税を図解で解説!

さらにITの「オフショア」の場合もそうですね。日本で受注した案件や本社の案件を、ブリッジエンジニアを立てて、ベトナム現地で開発することです。

ブリッジエンジニアとは、ITのスキルだけでなく言語や文化など、ベトナムと日本のビジネス習慣を理解し、間に立って円滑に業務を進められるよう指示できる人の事です。

しかし、そうでない場合もありますよね。ベトナムに来てから、マーケティング等をして売上をゼロから立てないといけない場合です。

こちらは、製造業の場合であっても、とりあえず、進出してから考えるというケースもあります。ITの場合もありますが、こちらはオフショアをしながらというイメージがあります。

小売やサービスについては、ベトナムでゼロから売上を立てなければいけません。

上記を踏まえた2軸マップは以下の通りとなります。クリックすると大きくなります。

ベトナム進出のパターンを整理することにより、戦略も変わるし、倒産リスクも評価できる

ベトナムに進出するパターンを二軸で整理しました。このように整理すると、会社経営の困難さや、どのような活動に力を注がないといけないか理解できます。

  • 資金繰り
  • マーケティング?管理・コストカット?

このような視点で整理できます。

まず、ベトナムに夢がある!ポテンシャルがすごいんだ!と判断して、ベトナムに進出してきた場合、必ず以下の問題と向き合うことになります。

それは、新規売上と資金繰りという壁にぶち当たることになります。ベトナムで顧客を獲得するためのマーケティングのノウハウが不十分であることにより、売上があがらないという悩みを持つケースが少なくありません。その結果、日々、資金繰りに追われることになる可能性が低くはありません。

一方、売上の確約がある場合については、そこまで資金繰りの悩みに追われることはありません。この場合、経営者は、管理業務が課題となる事が多いです。

例えば…。

  • 従業員の生産性を向上させるための管理・教育
  • コスト削減のためのサプライヤーとの交渉
  • 無駄や不正を防止するためのルール作り

などでしょう。

このように2軸マップで整理すれば、設立後にどのようなエリアに力を入れないといけないか?が分かります。

本日のまとめ

本日は、ベトナムに進出する日系企業のパターンの概要をまとめさせて頂きました。

  • 製造業か?それ以外か?
  • 進出後に売上が確保されているか?否か?

で整理するとわかりやすいかと思います。あなたの会社がベトナムに進出する時の参考になれば幸いです。