こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

「将来的にベトナムに進出する予定がある。」

「新たに設備投資が必要となって、資金が不足するかも?」

今後、ベトナムでビジネスを考えている、すでに会社を経営されているあなたは、こんな場面に出くわすことがあるのではないでしょうか?

会社設立や新たに投資が必要なった時、お金が必要になりますよね。

そのためには、当然ですが、お金を集める必要があります。ちょっと難しい言葉になりますが、資金調達という言い方をします。

資金調達、その方法とは?

 

その方法には、2つの方法があります。

それは、増資借入金です。自己資本及び他人資本とも言ったりしますよね。

本日は、ベトナムにおける借入金の制度についてお話しようと思います。

基本的な知識ではありますが、このことをきちんと頭に入れて頂ければ、借入金で資金調達する時に合理的な判断ができますよ!

ベトナムにはどのような種類の借入金があるのか?

 

ベトナムに現地法人を設立している場合、海外(日本本社)から借入を行うことは可能です。

ベトナムでは厳格な外貨管理制度があります。政令219/2013/ND-CPによれば、ベトナム企業は相手企業との間で合意した契約条件により、海外の貸し手から借入を行い、その返済をすることができます。

また、No. 09/2004/TT-NHNN(GUIDING THE FOREIGN BORROWING AND REPAYMENT BY ENTERPRISES)にも詳細が記載されています。

借入は、期間によって、①短期と②長期に区分されます。

その期間とは1年間をさします。借入期間が1年未満の場合には短期で、1年超の場合は長期ですね。

ベトナムでは、この短期と長期によって取り扱いが異なります。

 

長期借入金の場合には注意

 

長期借入金の場合には、以下に留意する必要があります。

①借入の前の登録義務及びその後の報告義務

 

1年以上の長期借入は、ベトナム中央銀行に登録する義務があります。当事者間で借入契約を締結して、30営業日以内にベトナム中央銀行へその契約書の登録をする必要があるのですね。

上記の手続きは、借入金が送金される前に実施される必要があります。そして、これは、15営業日以内に行う必要があります。

実務上は、書類の準備から登録が認められるまで、おおよそ3か月程度かかるようです。

また、もし短期借入がたまたま1年を超えてしまった場合には、長期契約として再度当事者間において契約をしなければならず、契約を締結して30営業日以内に、同じくその契約書を中央銀行に登録しなければなりません。

また、借入後も、四半期ごとに長期借入金の状況を中央銀行に報告する義務があります。

投資ライセンスの変更の可能性

 

外国企業の場合、借入については、投資資本の(総投資額なんて言ったりしますね。)に限定されます。要するに“枠”のようなものです。

もう少し詳しくいうと、総投資と定款資本(自己資本)との差額に限定されます。

最初に述べた話(資本調達)と、つながってきますよね。他人資本です。

IRC(投資登録証明書、ライセンス)なんて言葉、よく聞くのではないでしょうか?

新規または追加で借入をする場合、このIRC(投資登録証明書)の変更をするか否かを検討しなければいけません。枠を超える場合には、この書類の変更が必要になるからです。

実務上、資本金の割合が著しく低くなると、投資額の増額が認められないこともあるようです。

また、変更には合理的な理由の説明(なにに使うのか?売上の予定は大丈夫か?など)が必要になります。そのため、理由を説明できる必要があります。

IRC(投資登録証明書)は設立時に作成します。そのため、この時にきちんとFS(フィジビリティ・スタディ)を行い、資金調達の計画も適切に立てる必要があります。

本当は3,000千万円なんて1年後になくなる可能性が高いのに、IRC(投資登録証明書)に1,000千万円と記載していたらどうでしょう?

IRC(投資登録証明書)の変更がすぐに必要になってしまいますよね。これはイケてないIRCの作成です。

短期借入金の場合

 

1年以内の借入金については、長期借入金のような規制がありません。

しかしながら、短期借入はあくまでも運転資本のために使用しなければならず、設備投資には不適当とされています。

ただし、上記のようにこの短期借入については、当局への報告義務が課されていないため、融通の利く資金調達方法といえますよね。

また、四半期の報告も、一定の場合にはしなければいけないようです。

やりすぎには注意?

 

上記で記載したように、短期借入金には、規制がありません。

そのため、短期借入を何度も更新して、対応することも実務上は可能です。

しかしながら、法令上の解釈では実質、長期ローンとみなされる場合もあります。

そのため、やりすぎると、日本へ返済できなくなるリスクや、罰金が科される可能性もあるようなので注意してくださいね。

☆本日のまとめ☆

 

ベトナムの海外からの借入ですが、以下のようになります。

 
種類中央銀行へ登録用途報告
長期借入金あり設備投資四半期ごとに報告
短期借入金なし運転資金原則なし

 

あなたの会社が、ベトナム借入金を深く理解し、ベストな資金調達を出来ることを祈っていますね。

それでは、また!