こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

間接業務を標準化することによる、得られるメリットは図りしれません。これは、海外、ベトナムでも同様です。

標準化することによるメリット

たとえば、、、。

■スタッフの有効な配置(付加価値の低い業務を新人にまかせ、マネジャーには、高付加価値業務を任せる。給与が毎年10%程度上昇します。いつまでも、付加価値の低い定例業務で満足というわけにはいかないでしょう?いずれ給与水準は、日本人並みになってくるかもしれませんしね。)

■業務が継続的に回る仕組み(業務が標準化されると、誰でも実施できるようになります。退職しても、問題ありませんね。退職と同時に業務が、全く止まったという例は結構あります。)

■業務のノウハウを蓄積できる(属人化している状況では、ノウハウが継承されません。海外では退職が頻繁にあるので、標準化していないと費用の垂れ流しともいえます。

改善するためにも必要ですね。標準化された業務は見える化しているからです。改善には、見える化が重要前提となります。

しかしながら、実際には、苦労している海外子会社様のたくさんありますよね。あなたもその一人ではないでしょうか?

製造現場は、ほぼ、日本レベル。(もの作りのレベルは、やはり世界トップレベルですね!と工場見学にいくたび感じます。)

しかし、経理、総務の間接業務レベルは、、、、、。

 

「よくわからないんだよね。正直、、、、。」

 

なぜ、標準化ができないのでしょうか? それには3つの壁があるといえます。

海外子会社の標準化・見える化の3つの壁

 

3 つの壁とは、①標準化・見える化に対する認識の壁、②現地スタッフの反対の壁、③現地スタッフのスキルの壁のことです。

 

①赴任者の認識の壁

 

まずは、標準化・見える化に対する認識の壁です。

海外子会社に赴任される方、特にGD(社長)の背景を考えてみましょう。

生産管理、製造、営業の専門職の方が、ほとんどなのではないでしょうか?

業務プロセスをきちんと定義して、それを確実に実行することは、製造現場では当然のことで、これを海外子会社においてもきちんと運用しています。

しかしながら、バックオフィスなどの間接部門の経理、人事総務の間接業務については、そもそもの認識がそれほど深くありません。

当然ですよね。専門じゃないんですから。専門である必要もありません。

そのため、日本本社から専門の部門の人を出張ベースで支援してもらうか、外部の専門家に依頼するというのがいいですね。

②現地スタッフの反対の壁

 

海外子会社で、標準化・見える化を実施しようとすると、必ずと言っていいほどあるのが、

「面倒くさい。私が、やり方わかっているからなんでわざわざ?」

「標準化・見える化されると、サボっているのが、いろいろばれちゃう。」

「私がいないと、ダメなんだっていうことを日本人経営者にわかってもらいたい。」

このように、現場から抵抗が必ず起きます。

改革に抵抗は付きものです。

現場の抵抗を抑え、 標準化・見える化を徹底的に実践するためには、経営トップであるGDが標準化・見える化の重要性をよく理解し、やり 遂げる強い意志(ぜったいやる!)を持って進めることが凄く重要といえますね。

また、標準化・見える化は、実は、スタッフにベネフィットがあるんですよーということをうまく伝えることもすごく重要で効果的ですよ。これも、実証済みです。

 

③海外スタッフのスキルの壁

 

第三ですが、標準化・見える化を進めるスキルの壁です。

標準化・共通化を行うには、一定以上のスキルが必要となります。つまり、難しいということです。

経理・財務、人事などの間接部門は、自分の担当業務には精通しているたえ、自分自身では、なんとなく業務を回せるけど、それを誰でもできるように標準化するとなるととたんに止まってしまうのですよね。

業務の内容を深く理解していることはもちろん、テンプレートなどの知識や、業務棚卸表、フローチャート、リスクの意味の理解、標準プロセスの定義、文書化などのスキルも必要になります。

経理・財務、人事などの間接部門は、標準化・見える化に必要な スキルは持っていないのが普通です。

それは、上記に述べたスキルも難しいのですが、それよりも“整理”するというスキルが求めるレベルが高いからです。

複雑に見えることを、整理してシンプルにするスキル。これがハードル高いのです。

現地の方とお話を続けていると、話があっちこっちいったり、結局何が言いたいのかわからなかったりすることってありますよね。言語の問題もありますが、論理的思考ができていない理由が最大の理由の一つです。(日本人が、優れてるとは言えないですけどね!)

3つの壁を乗り越える方法とは?

 

標準化・見える化の取り組みが出来ない、頓挫してしまうのは、

この②赴任者の認識の壁、②スタッフの反対の壁、③現地スタッフのスキルの壁というのがあるからです。

3 つの壁を乗り越えるためには、「第3者のプロの力」を使う方法があります。この点を説明していきますね。

「第3者のプロの力」であれば、①赴任者の認識の壁を乗り越えることが可能ですよね。当然ながら、その分野の専門だからです。

また、②のスタッフの反対の壁には、社長様の強い思い、コミットメントが重要となります。しかしながら、社長は多忙であり、時に孤独です、、、。

そんな時、第3者が大きな意味を持ちます。背中を押してくれる貴重な存在となってくれるのですね。

第3者が、調整役として機能することがあります。

また、契約を交わしているため、第3者は、明確な成果物をかならず出さなければいけないという、プレッシャーもありますからね。

内部で標準化・見える化するというのは、実はハードルが高いのです。日常業務が忙しいという言い訳もできてしまいますから。

そう意味でも第3者が機能するといえます。

③海外スタッフのスキルの問題というについても、「第3者のプロの力」が有効だといえますね。

「第3者のプロの力」は、その道のプロだからです。知識も豊富です。

会社の実際の業務に一番詳しいのは、もちろん、担当者です。しかし、他の会社はどうしているのだろう?このやり方って正しいのかな?また、どのツールがいいのかな?っていう面では不十分な点があるんですよね。

 

海外子会社での標準化・見える化には、壁があります。その壁は低くないかもしれません。しかし、乗り越えないと次のステップにいつまでたってもいけません。

やはり、この3つの壁を乗り越える必要があります。そして、乗り越えることは不可能でありません。

あなたの会社が、標準化・見える化により、ハッピーになることを祈っておりますね!

それでは、また!