こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
いきなりですが、質問です。
以下のPL(損益計算書)を見てどう思いますか?どちらの方が、儲かっていそうでしょうか?
A:売上5億円
B:売上1億円
多くの人はAを選ぶのではないでしょうか?
しかし、
私からしたら、どちらも同じように見えてしまう可能性があります。むしろBの方が、イケイケの会社かも?って思う可能性が大いにありです。
なぜならば、、、、、。
売上でなく
「付加価値」
で判断することが重要だからです。
もちろん、売上高の大きさは、会社の規模を表しますから、そういう意味で非常に重要です。投資家は、売上の大きさで会社のいい悪いを判断することもあります。
付加価値(フカカチ)、、、、、、。
いったいどのような意味合いがあるのでしょうか?
本日は、付加価値の意味とその利用方法について解説していきます。
これを理解することで、「実は、うちの会社結構いいかも?」「もっと売上単価を上げないといけないかな」などいろんなことがわかります。
要するに合理的な経営管理を可能とすることを可能としますよ!
この記事のもくじ
付加価値を計算式で理解する!
まずは、計算式で理解してみましょう。
これには、2つ方法があります。それは、①控除法と②加算法です。とりあえずは、①の控除法で覚えて頂くのがおススメです。今回は加算法は無視しますね。
①控除法とは、以下のようにして求められます。
付加価値=売上-外部購入価値(原材料や外注加工費)
例えば、原材料を購入して→製造加工して→製品を販売する場合は、「売上-原材料」が付加価値となります。商社の場合は、粗利=付加価値でも問題ありません。
付加価値の意義、意味合い
言葉で言い換えると、付加価値とはなんでしょう?
言葉で表現すると、
・「仕事で新しく作り出した価値」
・「会社の純粋な仕事量」
・「会社があらたに生み出した価値」
・「経営資源を投入(インプット)し、会社が創出した実質の成果(アウトプット)」
このように表現できます。
先ほど、図に肉付けしてみましょう。
このようにすると理解すると、具体的にイメージできるのではないでしょうか?
会社は、①なにかをインプットして、②事業活動を通して、③価値を生み出しているのです。
余談ですが、GDP(国民総生産)という言葉を聞かれたことがあると思います。これも付加価値のことです。
なぜ、あなたにとって付加価値が重要なのか?
なぜならば、“付加価値”が大きいほど、、、。
・利益が大きくなる。儲かる。
・従業員きちんとした給与が払える。満足度があがる。
・いいところへ社員旅行に行ける。
・新規サービス、マーケティングなど攻めの経営に時間を使える。
など、いいことばかりだからです。
逆に言えば、付加価値が小さい、付加価値率が低いビジネスは、とてもつらいです。疲弊してしまいます。
常に売上に追われてる。コスト削減に負われる。とにかく余裕がない
ここで、最初に、お話した例を思い出してみましょう。
A:売上5億円
B:売上1億円
売上だけでは、“付加価値”が判断できません。そこで、以下の情報を入手しました。
Aの会社は外部購入が必要であり、5億円のためには4億9千万円(仕入)かかります。
一方で、Bの会社は、外部費用がかかりません。
この場合、付加価値は以下のようになります。
A:付加価値 1千万円
B:付加価値 1億円
になりますよね。 売上では、AがBの5倍ありました。しかし、付加価値では、Bの会社がAの10倍あります。
どちらが優良な会社でしょう?もちろんBですよね。
このように経営者は、売上だけではなく“付加価値”を意識しなければなりません。
付加価値の経営分析での利用方法とは?
どのように経営分析に生かすか見て行きましょう。
付加価値を計算して高付加価値かどうか分析する
付加価値率や額を算出する。(高付加価値か?)
高い方がいいですよね。
ベトナムのような新興国では、人件費が毎年10%くらい上昇していきます。付加価値率の推移については龍していく必要があります。
同業他社と比較するというのもいいでしょう。
生産性で経営分析する
②生産性を計算する(従業員の働きが効果にでてる?)
付加価値÷従業員数=労働生産性 になります。
一人あたりの付加価値が高い方がいいですよね。
労働分配率で分析する
③労働分配率を見る(儲けは、いくら給与?)
総人件費÷付加価値=労働分配率
付加価値のうち、どれくらいが人件費の割合を占める指標です。
「うちの会社って給与低いー!」って言ってる従業員がいればこの指標が役にたつかもしれません。
一方で、他社より、これが高い場合については、「そんなことないよね。」って反論できます。
ここは、経営者であるあなたは、バランスを見なければいけません。なぜならば、従業員の士気高揚に影響するからです。
高すぎれば、利益を圧迫しますし、低すぎると不満が生まれるからです。
本日は、“付加価値”についてお話させて頂きました。
とても重要なのですが、意外と見落としている可能性があります。
あなたの会社が“付加価値”をきちんと理解することによって、合理的な経営が出来ることを祈っていますね!
それでは、また!