みなさん、こんにちは!

ベトナム在住8年、公認会計士の永井です。

マナボックスというベトナムのコンサルティング会社の代表をしています。

今日はベトナム税務の入門中の入門として、どんな税金があるかについてシンプルにご説明しますね。

  • 法人税
  • 個人所得税
  • 付加価値税
  • 外国契約者税

それぞれまずは概要を見て行きましょう。

まずは法人税(PIT)です。

内容は日本とほぼ同じです。

企業が利益を上げた場合に課税されます。(もちろん赤字なら課税されません。)

現在は税率は20%です。(日本のように地方税などはありません。以前は25%だったのですが、それが22%になり2016年からは20%となっています。)

詳細については別ブログでお話ししますが、本日はもう2つだけ押さえてください。

①繰越欠損金があります。

日本は7年ですが、ベトナムは5年間あります。

内容はgoogleで検索してもらえばと思いますが、簡単にいうと過去の累計の損失がマイナスの場合は、その累計損失は将来発生する利益と相殺することができます。

2つ目が②優遇税制です。

ベトナムでは国の方針として、推進している事業や今後の経済発展を即したい地域などについて優遇税が与えられます。

例えばシステム開発などは国として推進したい分野ですので優遇税制が受けれます。

また、都心から離れた地域にある工場なども優遇税を享受できます。

免税の内容としては例えば「4年免税、9年減税」などがあります。

ここで免税とは、利益が発生しても税金が免税されるということです。

減税とは例えば税率半減などで、標準税率20%の半分である10%を適用することができます。

次は個人所得税(PIT)です。

こちらも内容は日本とほぼ同じです。

税率は5%~35%です。(駐在員さんの給与水準ですと約30%程度となります。)

また、駐在員(常駐者)については全世界所得、つまりベトナムでもらう給与と日本でもらう給与の合算が課税対象となります。

そして、会社が負担するアパート代なども課税対象となります。

詳しくは別ブログで詳細に説明しますね。

3つ目がVAT(付加価値税)です。

内容は日本の消費税とほぼ同じです。

計算方法も同じです。

一番の大きな違いはインボイス主義ということです。

インボイスとはレッドインボイスと呼ばれる赤い領収書のことです。

このインボイスがVAT計算の基準となります。インボイスがないと仕入控除は出来ません。

また、還付も受けれるケースがあります。

そして最後が外国契約者税(FCT)です。

こちらは日本や他国にない名前の税金ですね。

そのため、失念や誤解の多い税金です。

簡単に説明すると、「外国企業がベトナム国内企業(現地法人)にサービスを提供して儲けを得る場合にその儲けに対して課税される源泉税を言います。」

具体的には、日本本社からのロイヤリティや技術支援、借入利息、各種コンサル、ソフトウェアライセンス代などがあります。

税率は取引毎に定められていますが、1%~10%となります。

以上の4つがベトナムの主税となります。

まずはベトナムにどんな税金があるかを押さえてください。

細かな話はそれからですね。

それではまたよろしくお願いします。

永井