みなさん、こんにちは

ベトナム在住8年、公認会計士の永井です。

さて、今日はベトナムの税務調査っていつくるの?というテーマについてお話ししますね。

1.頻度は?

まず頻度ですが、実務上はマチマチです。

毎年調査が入るという会社もいれば10年間一度も入っていない、という会社もあります。

そんな中でも平均的には3年~5年に一回は調査が入るのが一般的です。

この5年というのには意味がありまして、実はベトナム税務上の罰金については遡及期限が5年間となります。

つまり5年を経過すると、たとえ罰金が発生するような案件であっても時効となってしまいます。

そのため、税務署側からすれば、罰金がとれる可能性が切れる前に企業の税務調査に入りたいという気持ちがあるんですね。

2.期間は?

それでは税務調査は何日程度行われるかという点ですが、こちらも実務上は企業規模によりマチマチですが基本的には1週間と思っていただければと思います。

月曜日に始まったら金曜日まで、3~6名程度で行われます。

ただし、移転価格などの複雑なポイントが論点となる場合は1週間では終わらずに長期化することもあります。
(一定の調査が終了後は、ずーっと現場調査がなされるわけではなく、その後は税務署などで説明・抗弁が行われます。)

また、もし企業が帳簿類をきちんと保管、整備していていないような場合には調査が中止となり、再度リスケジュールされて調査がなされることもあります。

3.対象期間

税務調査に関する通知があった場合は必ず<対象期間>を確認してください。

2013年~2017年、といった感じで対象期間が記載されています。

ちなみにベトナムの税務調査では、原則としていったん完了した期間について再度調査がなされることはありません。

4.調査対象となる税金

一般的な調査では全ての税金(法人税、個人所得税、VAT,外国契約者税)が対象となります。

みなさんは全ての税金について一度の調査でチェックされると思って下さい。

ただし、地域によっては<個人所得税だけの調査>と<その他の法人税などの税金>の調査が分かれているケースもあります。

もし2回調査が行われるとすると、、、、、、、、、会社としてはとても負担が多いです。

調査のための準備も、抗弁に使う時間も2倍になってしまいますね。

以上、今回は、ベトナムの税務調査っていつくるの?というテーマについてお話ししました。

文章では書ききれていない部分については動画も観てくださいね。
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それではまた明日!

 

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