こんにちはマナボックスの菅野です。

今日は『短期間で退職するスタッフによる会社の損害とそれを防止する方法』というテーマでお伝えしていきます。

ベトナムでは短期間による退職が大きな悩みの一つです。弊社でも2021年入社の新人さんが1年でほぼほぼ全員退職するということがありました(涙)。なのでこれについて私の過去の経験や管理会計という視点で再度考えてみることにしました。

退職は避けられないのですが短期間すぎる退職は経営上は避けなければいけません。これについて解説していきます。

きっとベトナムで管理職をされているあなたにも役立つ情報だと思います。

おまえなんて給与分絶対に価値出してないからね

「おまえなんて給与分、絶対に価値出してないからね」

これは外資系のコンサルに入所したときに優秀な先輩に言われた言葉です。まあパワハラっぽいですが、当時でも「確かにそうだな」と納得してました。というのは、パソコンの使い方わからなかったり、会社の電子調書を変にいじってしまったりと迷惑ばかりかけていたからです。外資系ということもあってか入社1年目としては高い給与をもらっていたという背景もあるかもしれません。また経営者ととなった今ではこの意味がよくわかります。

ただ、スタッフの立場からするとこれは強烈すぎる言葉かもしれませんね。辛いと思います。

コストセンターとプロフィットセンター

一般的に組織運営や企業経営の話になると必ずといっていいほど出てくる概念です。あくまで一般的な話ですよ。

  • プロフィットセンター:会社の「利益を生み出す部門
  • コストセンター:会社にとって利益を生まず「コストとなる部門

これが人材にも当てはまります。人を在庫の様に扱うんじゃない!と反論もあるでしょうが、やっぱり事実なんですよね。すいません。

新人さんには教育コストが一定期間かかる

具体的にいうと入社したばかりの人が「貢献」するまでには時間がかかります。日本人の海外駐在でもどうようですよね。3年目くらいでようやく本当の意味で結果を出すといわれます。もちろん業種などの前提条件によって異なります。

  • わからないことを教える
  • 会社の価値観やルールを教える

これに多大な時間がかかります。業務にはレベルがあるので基本的なことを覚え、付加価値の高い業務をするまでとなるとやっぱり時間がかかってしまいます。

あなたも新人さんに「教える」「伝える」に多くの時間を割いていることが頭に思い浮かぶはずです。経験のある人が転職してくれたとしても会社への慣れまでは一定期間準備期間が必要なのです。

つまり、入所してからしばらくは「コストセンター」で、「プロフィットセンター」になるまではある程度時間がかかるということです。特に大学を卒業したばかりの人であればその時間は長くなるでしょう。

感情的な表現すると「会社を都合よく利用だけされてしまった」と言えるかもしれません。

短期間での退職のダメージをおさえる方法

冒頭でも申し上げた通り、ベトナムでの退職は「避けられない」という前提で経営する方がいいです。この前提で組織作りをしていくことがとっても重要です。

  • 入所の時にビジョンや文化を伝え、共有する人を探す【入口】
  • 定期的に話す【期中】
  • 辞める時には理由を確認し理由によっては引き止める【出口】

当たり前かもしれませんが、この3つがやはり有効なのかなあと思います。

入所の時にビジョンや文化を伝え、共有する人を探す【入口】

まずこれですね。日本人のように会社のために働くベトナム人はいない(いい意味です)ので会社の考えとスタッフのメリット(キャリアパス)が一致しているといいです。

例えばマナボックスでは、専門知識でお客様の問題を解決することが仕事なのです。専門知識をつけて成長したい人であれば一致しますよね。

定期的にスタッフと話す【期中】

これがベトナムの場合は大事かなあと思います。というのは他社さんを含め退職の理由を分析すると「あなたが私のことを見てなかったでしょ」というのが結構あるんですよね。

彼氏彼女か!と思いますが、それくらいソフト的なところ人間的なところが影響していると思います。私の個人的な経験(お客様のサンプル複数と私の事例)なので信憑性は怪しいかもです。

人材紹介会社さんなどはデータを持っているかもしれませんね。退職の理由ランキングなどのデータを持っていると思います。機会があればいつもお願いしてる人材会社に聞いてみてください。

なお、アリババのジャックマーさんは以下のように言っています。

ビジネスは楽しいです。人との付き合いそのものですから。成績が優秀な人はビジネスモデルやテクノロジー、製品について考えることにとらわれ過ぎていることが多いですが、これから創業する起業家なら、少なくとも持っている時間の30%は人に充てなければなりません 雇う人、一緒に仕事をする人の声によく耳を傾けてください コミュニケーションをしっかり取ってください。

30%!。創業期に限っているかもしれないでが、すごいですね。ちなみにわたしはできていません(汗)

辞める時には理由を確認し理由によっては引き止める【出口】

あなたのスタッフが退職を申し出て来た時にどのように対応しますか?おそらく、その理由を聞くということをすると思います。

その理由が「感情的なもの」「会社側の環境を変えるべきもの」であれば引き止めてもいいかもしれません。

まず「感情的なもの」というのは上記で申し上げた「あなた私のこと見てくれてないじゃない」と言った感情です。別な言い方をするとそれ以外には理由はなくて深層心理で「引き止めてほしい」(自分が必要だと認識したい)と思っているような場合です。

このような二ュアンスの場合は引き止めることにって高確率で退職を撤回するという話も聞いたことがあります。

人が働いていて幸福を感じる理由の一つ(科学的な根拠あり)として「貢献」があるのでこの対応は科学的にも正しいと言えます。

>>【感想・要約】DaiGoさんもオススメ!4021の研究データが導き出す「科学的な適職」から学ぶ最高の職業の選び方とは?

弊社での実験のコンテンツもございます。

>>【M-Lab】科学的な適職をマナボックス でためしてみた。〇〇が92%超え?【退職を防止するには?】

また「会社側の環境を変えるべきもの」の場合も引き留めるべきです。というか会社が変わらなければいけません。

極端な話ですが、ブラック的な要素があればそれを変える必要があるでしょう。

逆に「お金だけが理由」とか「家族的なこと」「キャリアアップにそったポジティブな場合」などは応援する必要があります。

今日のまとめ

今日は、短期間で退職する場合の会社の損害とそれを防止する方法というテーマでお伝えしました。

・短期間の場合「コストセンター」で終わってしまう可能性があり会社としては損害。

・防止するには入口、期中、出口の観点で考える。カルチャーマッチした人を採用し、きちんと話し、退職の理由によっては引き留めるです。

お役に立てれば幸いです。