今日は「出張決定4-LDTL」について解説していきたいと思います。
ベトナムビジネスにおける出張は、多くの企業で避けて通れない重要な業務です。しかし、出張にかかる手続きや費用管理は煩雑であり、効果的に管理することが求められます。税務リスクもケアする必要があるでしょう。
そこで登場するのが「出張決定書」です。本記事では、出張決定書の基本情報からその重要性、具体的な記載内容と手順、管理方法、実際の使用例までを詳しく解説します。
ワード・エクセルバージョンのテンプレート(日・英・越併記とそれぞれのテンプレート)は以下(会員様限定の記事)で紹介しています。
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この記事のもくじ
出張決定書「フォーム04-LDTL」について
出張決定書「フォーム04-LDTL」とは、通達200/2014/TT-BTCに基づく公式な書類であり、企業が従業員を出張に派遣する際に必要な情報を記載します。これにより、出張に伴う経費の管理や手続きがスムーズに行われます。
目的:
出張決定書は、従業員が出張先に到着した際に必要な手続きを完了し、企業に戻った後に出張費や交通費を支払うための基礎となるものです。損金や個人所得税にも影響しますのでこの点は留意しましょう。
出張書類および関連書類は、通常、経理部門に保管されます。
出張決定書の記入方法
記入方法は以下の通りです。
職員や労働者を出張に送る命令を受けた後、行政部門は出張書類の発行手続きを行います。出張中に交通費や出張費を前払いする必要がある場合、出張者はその書類を会計部門に提出して支払い手続きを完了します。
- 列1:出発地と目的地を記録します。(例:ハノイからハイフォン)
- 列2:出発日と到着日を記入します。
- 職場に到着した際、訪問先の機関が到着と出発の日時を確認し(訪問先の担当者の印鑑と署名が必要です)。
- 列3:使用した交通手段を明確に記述します(社用車、乗用車、電車、飛行機など)
- 列5:勤務時間を記録します。
- 列6:滞在理由を記録します。(出張:四半期の税務レビューなど)
- 列7:権限者の署名と、職員や従業員が勤務した場所の印鑑を取得します。
出張から戻った際、出張者は出張書類を部門長に提出し、帰還日と滞在期間を確認します。その後、出張中の書類(電車の切符、フェリーの切符、宿泊費の領収書など)を出張書類に添付し、会計部門に提出して日当や支払い手続きを完了します。その後、主任会計士(チーフアカウンタント)に転送し、支払いを承認してもらいます。
2023年における公務員、国家職員および公共機関の従業員のケース
少しマニアックになりますが公務員についても言及しておきます。
2023年における出張費の支払い条件
通達40/2017/TT-BTC第3条第3項に基づき、2023年の公務員、国家職員および公共機関の従業員に適用される出張費の支払い条件は以下の通りです:
- 割り当てられた業務を正確に遂行すること。
- 機関や部門の長によって出張を命じられた場合、または作業グループに参加するよう招待された場合。
- 第3項に規定される支払いに必要な書類が揃っていること
出張費の支払い書類
通達40/2017/TT-BTC第10条に基づき、2023年の公務員、国家職員および公共機関の従業員に適用される出張費の支払い書類は以下の通りです:
(i) 出張者の勤務先機関または部門の確認印(または滞在しているホテルやゲストハウスの確認印)が押された出張書類。
(ii) 機関や部門の長によって承認された文書や作業計画、文書、任命書、作業グループへの参加に必要な文書。
(iii) 請求書;交通手段による出張時の法的なチケット購入書類または車両所有者からの領収書。特に、航空券の支払い書類には、チケットの半券(または電子チケット)に加えて法律に基づく搭乗券が必要です。搭乗券を紛失した場合、出張を命じた機関や部門からの確認が必要です(実際の交通費を支払う場合に適用)。
(iv) 出張で移動した距離の一覧表を作成し、機関や部門の長に提出して支払い承認を受ける(交通費の支払いに適用)。
(v) 法律に基づく正当な領収書および宿泊費のための書類(実際の請求書に基づいて支払う場合に適用)。
(vi) 通達40/2017/TT-BTC第5条第2項a点の出張時の車両使用手当の支払い書類には、上記(ii)および(iv)の文書が含まれます。