こんにちはマナラボの菅野です。

先日の台風3号の威力は凄まじくベトナムは甚大な損害を被りました。それはとても悲しく感じます。その被害を受けた人を支援するためも、寄付が他方からされています。

ヤギの被災者支援に向けた募金運動を9月10日から開始した「ベトナム祖国戦線中央委員会」によると、国民や企業から寄せられた寄付金の総額が15日午後5時までに1兆0940億VND(おおよそ63億円)となったようです。

私個人も、マナボックスベトナムとしても実施させて頂きました。早くインフラの復旧、住宅の修繕、学校や病院など公共施設の再建に資金が使われ復興すること祈るばかりです。

ベトナムの税収をしっかりと確保するためにやるべきことのヒント

私の職業柄どうして事象を「税務」と結びつけて考えるくせがあります。今回の募金のポイントは

募金した人の名前と金額が公表されている

だと思っています。そしてそれを積極的にSNSで共有している。ちょっと日本とは違いますよね。日本だと炎上しちゃうかもです。「なんかあの人募金を利用してまで人気取ろうとしている!」なんてね。

話を戻します。「誰が」「いくら」募金を出して貢献しているか?が公表されているからわかるわけです。会社によっては一千万円以上を募金している会社もあったわけです。すごいですよね。この件については素直に尊敬です。

主要な銀行で募金するための専門の口座がありそこに募金するわけですがその金額を各銀行が公表しているのです。Google Driveなでの公開リンクを使っているようですね。以下ベトナムですけどそれについての記事です。

>>ベトナム銀行による募金の公表

ちなみも私個人も少額ですが募金させ頂きました。以下から確認することが可能です。

>>Vietin bankが公表している情報

しっかりとしてデータはもちろん取れていません。しかし、なんかの心理学で税収を増やすために「納税した会社や個人」の名前を公表することが有用だ!みたいなことを読んだことがあったので、税収を増やす法法としてこれを転用すればいいのでは?と思いました。なので、

納税した人の名前と金額を公表する

ベトナム人は見栄っ張りだ!という意見もよく聞くので効果的なのかなと感じました。なお、余談ですけが、台風YAGIの寄付金について話していたところベトナム人に

  • 普段脱税しているローカル企業が寄付すべき
  • 普段、個人所得税も法人税もはらっている外資系はそこまで寄付しなくていい。(すでに政府に払っている)

と言われたんですね。将来はわかりませんが納税の意識がまだまだ低いというのがわかりますよね😭

じゃあなぜ?税収が増えることに根拠あるの? 

名前や金額を公表すれば税収も増えるの?と思うでしょう。そのあたりを深堀りして行きたいと思います。この点、エーリッヒ・キルヒラーの著書『納税行動の経済心理学』という本があるようです。ものすごい本ですね。この本のポイントは以下の「心理的な要因」でしょう。

  • 自己効力感: 自分が納税を通じて社会に貢献しているという意識が強いほど、納税行動が促進されます。これは、納税者が自分の行動に対して責任を感じることから来ています。
  • 社会的規範: 納税者は、周囲の人々や社会全体の期待に応えようとする傾向があります。これにより、納税を怠ることへの罪悪感や恥ずかしさが生じ、コンプライアンスが向上します。
  • 競争心: 他者と比較されることで、自分も適切な納税をしなければならないという競争心が芽生えます。これにより、全体としての納税率が向上する可能性があるでしょう。

要は「私ってすごい」と思われたい欲求が人間にはあるので、それを利用しましょう!ってことです。FBでいいね!ってされるとドーパミンが出るとかそんなことと似ていると思います。

社会的規範は「みんながやっているのだから私もがんばらなきゃ!」ということでしょうね。これもとても効果のある心理学的的な効果でしょう。ロバートチャルディーニの「社会的証明」とも関連しているとおもいました。これは、人間が他人と同じ行動を取ること、と定義しています。大勢の方が安全だというわけですよね。

今日のまとめ

本日は『募金の情報の公表から学ぶ、税収の増やし方』というテーマでお伝えしました。

  • 台風3号ヤギの被害を受けた人を支援するための募金が集まっている
  • その募金情報は個人名と金額が公表されている
  • これにより募金が増えているとも考えられる(不正も防止)
  • 法人税に転用できるかもしれない。
  • エーリッヒ・キルヒラーの著書『納税行動の経済心理学』によればそのような心理学は税収に影響するはず。

でした。ベトナムローカル企業も含めて全体として税収が確保できれば外資系が曖昧な論点でいじめような指摘を受けるというのが減少するかもしれませんね。