損失が出たらどうすればいいの?」企業を経営していると、一時的に赤字になることは珍しくありません
でも、実はその損失、翌年以降の課税所得と相殺できる のを知っていますか?

法人所得税の計算では、発生した損失を最大5年間繰り越すことができる ため、適切に管理すれば税負担を軽減できる んです!
そのために必要なのが 「付録 03-2/TNDN」 です。なお、繰越欠損金については以下を参照のこと。

>>繰越欠損金とは?欠損金はクーポン券と同じだ!

この記事では、付録 03-2/TNDN の構造と作成方法をわかりやすく解説 します!
最後には、具体例を交えて、実際にどう適用するのかもご紹介 しますので、ぜひ最後まで読んでください😊

付録 03-2/TNDN とは?

付録 03-2/TNDN は、企業が過去の損失を翌年度以降の課税所得と相殺するための付録 です。この付録は、法人所得税確定申告書(03/TNDN) に添付し、税務当局に損失の繰越状況を報告するために使用されます。

📌 この付録を使うことで、次のようなメリットがあります!

  • 損失を適切に管理し、税負担を減らせる!
  • 税務申告の透明性を確保できる!
  • 税務調査時のトラブルを回避できる!

付録 03-2/TNDN の構造

付録 03-2/TNDN は、損失の発生年度ごとに記録し、税務申告期間内に繰越される損失額を明確に示すもの です。
記入すべき主な項目を見ていきましょう。

📌 企業情報の記入

  • [01] 課税期間: 申告対象の会計年度を記入
  • [02] 納税者名: 会社名を記入
  • [03] 納税者番号: 企業の税コードを入力

損失繰越情報の記入方法

このセクションでは、過去に発生した損失がどのように繰越されるのかを記入します。

列番号内容
(1)損失の発生年度(各年度を1行ごとに記入)
(2)申告する損失の発生年度
(3)各年度の発生損失額
(4)過去の税期間において繰越された損失額
(5)今回の税期間で繰越される損失額
(6)翌課税期間に繰り越せる残損失額(計算式:(6) = (3) – (4) – (5))

📌 この表を適切に記入することで、損失がどのように処理されているかが明確になります!

損失繰越の集計指標

指標内容
[04]生産・事業活動における繰越損失の合計課税所得(免税所得控除後)を超えない範囲で適用可能)。この指標は、法人所得税申告書 03/TNDN の C3a に記入される。
[05]不動産譲渡活動における繰越損失の合計課税期間内の不動産譲渡所得額を超えない範囲で適用可能)。この指標は、法人所得税申告書 03/TNDN の D2 に記入される。

付録 03-2/TNDN の作成方法とは?ベトナム人はなにをやっている?

付録 03-2/TNDN は、E-taxシステムやHTKKソフトウェアを使用してオンラインで申告可能 です。
以下の手順で作成していきましょう! ざっくりでかまいません。

ステップ別解説

ステップ1:
HTKKソフトウェアにログインし、「法人所得税」メニューを選択

ステップ2:
「法人所得税確定申告(03/TNDN)」と「付録 03-2/TNDN」を選択

ステップ3:
損失繰越の情報を入力(発生年度・金額・繰越分)

ステップ4:
ソフトウェアが自動計算を行い、損失控除後の課税所得を算出

ステップ5:
入力内容を確認し、電子申告を送信

まとめ

付録 03-2/TNDN は、企業の法人所得税計算において、過去の損失を翌年以降に適用するための重要な付録 です。
適切に作成し、繰越期間を管理することで、企業の税負担を軽減することが可能 です!

📌 申告期限: 翌年3月31日まで(会計年度適用企業は終了後3か月以内)

損失をしっかり活用して、税務負担を最適化したい!」と思ったら、まずは過去の損失額を整理して、付録 03-2/TNDN を正しく作成してみましょう! 😊