こんにちは!マナラボの菅野です。
「AIが仕事を奪う」という言葉、最近よく聞きますよね。めっちゃ不安です。でも本当にそうでしょうか?
今回は、AIと仕事のリアルな関係を、MicrosoftやShopify、Klarnaといった実例とともに、じっくり見ていきたいと思います。
ポッドキャスト(AI Daily Brief)の内容をまとめてみました。
この記事のもくじ
- 🔍 AIは“仕事”を奪うのか、それとも“形”を変えるのか?
- 🏢 Microsoft:ソフトウェアエンジニアが最も多くレイオフされた理由
- Shopify & Duolingo:採用前に「AIでできないか?」をチェック
- ⚡ Fiverr CEOの警告:「AIはすべての職に影響する」
- 🤖 Klarna:AIで顧客対応を効率化…した結果、再び“人間”を配置
- 人間の「共感力」や「柔軟性」がより価値を持つ時代へ【ここが大事!】
- Moderna:HRとITを“統合”して、AI人材をどう扱うか模索中
- 新時代のスキル:AI“軍団”を率いるマネージャーへ
- 📈 AIが“新しい職種”を生み出しているという事実
- おわりに:「変化」はすでに始まっている
🔍 AIは“仕事”を奪うのか、それとも“形”を変えるのか?
AIと仕事の関係は、この先ずっと語られ続ける最大級のテーマになると言われています。
確かに、一部の仕事はAIによって置き換えられるでしょう。でも、それは「失う」だけじゃなくて、「変わる」ことでもあるんです。
私自身、この点についてはとても楽観的です。
「仕事がなくなる」のではなく、「仕事のやり方、役割、価値の置き方が変わる」だけ。
ただし、その過程で大きな変化が起きるのも事実。そこを直視しつつ、前向きに考えてみたいと思います。
🏢 Microsoft:ソフトウェアエンジニアが最も多くレイオフされた理由
まずはMicrosoft。2024年、全社員の約3%(約6,000~7,000人)をレイオフしたと発表しました。驚くべきは、その中でもソフトウェアエンジニアが最も多かったという点。
ちょっと前までは、稼ぎたいならエンジニアみたいな風潮がありましたがそれがあっという間に変わってしまいました。
ワシントン州の事例では、レイオフ対象のうち約40%がエンジニアだったそうです。加えて、プロジェクトマネージャーやカスタマーエクスペリエンス関連職など、中間管理職も多く含まれていました。
会社の公式コメントでは、「パフォーマンスの問題ではなく、組織構造の最適化のため」とされています。
しかし、この動きに対してX(旧Twitter)ではこんな声がありました:
「Microsoft just terminated 7000 employees… because AI can now do their jobs.」
― Greg Eisenberg(グレッグ・アイゼンバーグ)
実際、MicrosoftではAIがコードの30%を生成している(もっとこの割合は増えていくでしょう)とも言われており、この変化がエンジニアの再構成に直結している可能性は否定できません。
Shopify & Duolingo:採用前に「AIでできないか?」をチェック
続いて、AI導入に積極的な2社をご紹介。
Shopify
2024年4月、CEOが社内メモで「新しい人材を採用する前に、AIで解決できないかを検討すること」と指示を出しました。いわば“ソフトな採用凍結”のようなもので、「AI活用が第一優先」なのです。
これは弊社マナボックスでもスタッフに伝えました。AIで解決できることならAIを人より優先するってことを。
Duolingo
語学学習アプリで有名なDuolingoは、「AIファースト企業」へ舵を切りました。
CEOのLuis von Ahn氏はこう述べています:
「AI isn’t just a productivity boost, it helps us get closer to our mission…
Without AI, it would take us decades to scale our content to more learners.
Being AI-first means we need to rethink much of how we work.」
AIは単なる生産性向上ツールではなく、ビジネスの構造自体を変えていく。そんなメッセージが明確に伝わってきますよね。
⚡ Fiverr CEOの警告:「AIはすべての職に影響する」
さらに踏み込んだメッセージを発したのが、FiverrのCEO、Mika Kaufman氏。
彼はこう断言しました:
「It does not matter if you’re a programmer, designer, product manager…
AI is coming for you now.」
職種に関係なく、AIの影響は避けられない――。
ただし、Fiverrの場合は実際にレイオフを実行したわけではなく、心構えを促す内容だったとのことです。
🤖 Klarna:AIで顧客対応を効率化…した結果、再び“人間”を配置
Klarnaは早くからAIによるカスタマーサービスを推進してきました。
しかし最近、「AIだけでは限界がある」として人間サポートの再導入を進めています。
CEOのSebastian Siemiatkowski氏は、こうコメントしています:
「We did not really decide to roll it back. We’re actually accelerating it.
We drive huge efficiencies helped by AI, and that continues.
And we realized in an AI world, the human customer connection and support will be valued even higher and we must offer it.」
人間サポートの復活は、“AI化の撤退”ではなく、AIを活用しながら“人間の価値”をより高めるための再設計なのです。
同社では現在、「Uber型」カスタマーサポート(学生や地方在住者などが柔軟に対応)も実験中です。
人間の「共感力」や「柔軟性」がより価値を持つ時代へ【ここが大事!】
この事例から見えてくるのは、AIが進むことで人間らしさの価値がむしろ高まっていくということ。
単純作業や効率はAIが担う。
だからこそ「共感」「感情」「判断」「信頼」などの、人間にしかできない力が再評価され始めています。これはめちゃくちゃ!大事なことだと思います。
Moderna:HRとITを“統合”して、AI人材をどう扱うか模索中
Modernaでは、人事部(HR)と技術部門(IT)を統合しました。目的は「AIエージェントの導入が、ITの話なのか、人材の話なのか」という混乱を整理するため。
AI時代において、「社員」「業務委託」「AI」――この境界はどんどん曖昧になります。
その中で、新しい組織体制の実験が始まっているのです。
新時代のスキル:AI“軍団”を率いるマネージャーへ
Anthropic共同創業者 Jack Clark氏の言葉:
「Being able to manage fleets of AI agents and orchestrate them is going to make people incredibly powerful.」
Microsoftのレポートでは、社員全員が“Agent Boss(AI指揮官)”になる時代の到来を予測しています。
プロダクトマネージャーのPeter Yang氏もこう語っています:
「I rarely write a PRD from scratch anymore.
I manage my AI intern to draft it based on my guidance.」
指示を出す力、編集する力、評価する力――
これらが**新時代の“マネジメントスキル”**になるのです。
📈 AIが“新しい職種”を生み出しているという事実
最後に、希望のある話も。しておきますね。
Lenny’s Newsletterによると、「AI関連のオープンポジション(求人)」はこの2.5年で急増中。
現在、2万件以上の求人が存在しており、「AIインターン」「AIオペレーター」など、新しい仕事の形も生まれてきています。
おわりに:「変化」はすでに始まっている
AIによって、仕事は確実に変わり始めています。
これは未来の話ではなく、“もう起きている現実”です。
ただし、仕事が「消える」のではありません。
“人間にしかできない仕事”が再発見され、“新しい働き方”が生まれていく。
この流れを恐れすぎず、でも現実から目をそらさず、私たちの「働き方の未来」を一緒に考えていきましょう。
ご感想やご意見があれば、ぜひコメントで教えてください!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
— マナラボの菅野でした✌️