こんにちはマナラボのすげのです。

先日読んだ『YOUR TIME(ユア・タイム)4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』という書籍が私たちの人生をもっとよくするためのノウハウが詰まっていたのでまとめと活かしてみた結果をお伝えします。

まだ購入していない人がいれば是非購入して数時間かけてでも読んで見てください。その効果は計り知れないでしょう。というのは4063の科学的なデータに基づいているからです。このようなエビデンスがある情報に基づいて行動したほうが近道であることに間違いありません。ドイツ初代宰相のビスマルクは、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と発言していますが全くその通りです。

YOUR TIME ユア・タイム

YOUR TIME ユア・タイム

  • 作者:鈴木 祐
  • 出版社:河出書房新社
  • 発売日: 2022年10月19日頃

なぜ、わたしたちは時間不足を解消する必要があるのか?

この書籍の目的は以下の通り。

時間不足を根本から解消し、あなたにとって有意義な時間を増やす方法

つまり、私たちがよりいい人生を過ごすために時間の正体を知り、どのように向き合っていくか?が重要なのです。

あなたも以下のような経験はあるのではないでしょうか?私は最近すごく感じます。

  • 1日1週間があっという間に過ぎ去ってしまう
  • 目標に掲げたことが達成できない
  • いつも時間に追われていて焦ってしまう

年齢を重ねるごとに1年が早く感じます。2022年ももう11月!2022年1月がこの前始まったばかりなはずなのにもう11月です(汗)。

この書籍では私たち現代人が時間不足から脱却できない原因を以下の3つの真実に整理しています。

ノートテキスト

時間術における3つの真実

  • さほどパフォーマンスは上がらない
  • 効率性の罠に陥る(効率性が逆に下がる)
  • 時間をマネジメントする発想に無理がある

なんとも頭が痛い真実ですね。というのは世間では「タイムマネジメント」に関する書籍がたくさん売れており、ベストセラーになっているからです。あなたもタイムマネジメントスキルを向上させたいと思ったことは一度はあるのではないでしょうか?

しかしながら、時間術を駆使しても私たちが望む結果が得られにくいのです。

この書籍は現時点の「最良の科学的見解」(4063のデータ)と「実践的な方法」を組み合わせた内容であることから、あなたにマッチした方法を実行すれば必ず結果が出るでしょう。仕事の成果を最大限にしてしかもプライベートも充実する。そんなノウハウが詰まった情報であるためしっかり読んだほうがよさそうです。

4✖️4 時間感覚タイプ 「予期」と「想起」

時間がない!いつも忙しいといった時間不足の原因を探るためには自分の「予期」と「想起」のタイプを知ることが近道となります。

難しい言葉でわかりにくいかもしれませんが、要するに

  • 「予期」→将来
  • 「想起」→過去

ということです。

具体例で理解しましょう。例えば、ベトナムのマネジメントで「心配しないでください。絶対終わります!」と言っているが成果物の進捗がない場合があったとします。これを聞いたあなたの脳は、記憶のデータベースにアクセスして「似たようなシチュエーションのケースはないか?」と検索を開始します。そして引き出された記憶をもとに確率の計算を行い「このパターンはプロジェクトが進んでいない」といった過去を生み出す。この作業のこをと「想起」と呼びます。

そしてこの「想起」から次に起きそうな出来事の確率を計算します。そして、最後には「このパターンは進まないパターンだ。日本人がプロジェクトに入らないとこのまま滞ってしまうだろう」というような未来を作りだします。この作業が「予期」です。つまり私たちは「過去」の経験により「未来」を予想しています。

時間不足を感じないためには「予期」と「想起」を正しく理解しどのように行動するかが鍵となります。

なお、以下のリンク先であなたの時間タイプを診断できます。

【あなたの時間の使い方はどのタイプ? 時間タイプ診断はこちら】

https://www.kawade.co.jp/YOURTIME/

私は以下の通りでした予期は「容量超過型」想起は「怖がり」。私の事例やマナボックスのメンバーに該当した療法を中心に説明します。

未来をやり直す!【予期】

予期のズレには以下の4つのタイプに分類されるようです。

  • (1)予期が薄い:「将来のイメージ」とのつながりを感じられない状態
  • (2)予期が濃い:「将来のイメージ」につながりを感じられている状態
  • (3)予期が多い:「将来に発生しそうなイベントの数」が多い状態
  • (4)予期が少ない:「将来に発生しそうなイベントの数」が少ない状態

濃いの意味がピンと来ない人もいると思います。要するに将来の自分とどれくらいつながりが感じられるか?がイメージできる人は「濃い」です。例えばなにかプロジェクトをやり遂げた時の達成感や上司からいい評価を得られることができるかもしれないと明確にイメージできる人は「濃い」ことになります。なお「予期」の現実感が濃い人は総資産額が30%多いようです。将来の自分がイメージ出来るからこを投資などの資産を持つのでしょう。

4象限マトリックスで表すと以下の通りです。

「予期が多すぎる場合」「予期が濃すぎる場合」「予期が薄すぎる場合」に対応するためのメソッドがあります。この記事では「予期が多すぎる場合」「予期が濃すぎる場合」について私の事例を踏まえて説明していきます。

なお全体像を示すと以下のようになります。

書籍をもとに筆者が作成

予期が多すぎる場合の対処方法

おそらく現代人は右上の「キャパオーバー」が多いのではないでしょうか?実際私もそうでしたしマナボックスベトナムのメンバーの9割はここの「容量超過」でした。

「あーいそがしいそがしい!」「いつもやることが多すぎるとプレッシャーを感じる」というのが口癖の場合は間違いなくここでしょう。そのためこれを正す技法を学び実行するのが最も大事です。

以下の4つの方法があります。

  • SSCエクササイズ (価値が低いタスクを見極める)
  • エンゲージメントを高める(重要なタスクを仕事及びプライベートで3つ選び集中の意志を表明する)
  • 熟慮プランニング
  • 障害プランニング

このうち熟慮プランニングを除いたメソッドを解説します。

SSCエクササイズ

Start、Stop、Continueの頭文字です。価値が低いタスクを特定し「やること」できるだけ減らすために開発された技法です。要するに「無駄な仕事を増やして働いているフリするんじゃねえよ」ということです。

効果:20%労働時間を減らすことができる。

  • 事務作業の47%、調整業務の41%は他人に任せても問題がない。
  • 社外の連絡作業の35%は他人に任せることが加納

(ロンドン・ビジネススクールの研究)

やり方はのポイントはSSCクエスチョンでしょう。以下の4つの質問です。

  1. 社会的価値の質問→会社、仲間、家族にいい影響がある?
  2. 緊急性の質問→家族が入院したような状況を想像し、タスクの緊急性を評価
  3. 個人的な価値の質問→お金は十分ある。その場合のタスクの価値
  4. 移譲の質問→移譲してくださいと言われた時のタスクの価値

この採点が終わったら採点し得点が低かったら価値が低いので以下の3つのカテゴリーが分類して「やめる」か「任せる」というのが得策だと判断しなければいけません。

エンゲージエント速度を上げよう

エンゲージメントとは「仕事を始めてからどれだけ速く認知を切り替えて集中できるか?」ということです。なにか仕事に取り掛かった時に他の業務(メール返したっけな。見積書終わってなかった。あのスタッフにお願いした仕事はどうなっているだろう?)と複数のイメージが頭に浮かんでしまい、目の前の大事な作業に取りかかれないということです。

まさに私です(笑)。

効果:意識の切り替えスピードが上がり、1日の作業量が増えた

  • 仕事とプライベートで重要な問題を3つ選ぶ
  • 宣言する「私は、仕事とプライベートの問題にとらわれず、やらなければいけないタスクに集中します」と書き込む

(テンプル大学、376名の男女)

やることが多すぎる!と混乱してしまう場合、つまり予期が多すぎる場合にこれに惑わされななくなったのが原因でしょう。

障害プランニングで混乱しない

この方法は「今日の仕事で問題でどんなが起きるだろうか?」と考えてその対策をリストアップする方法です。簡単でしょう?そしてその「障害」に対して対策を立てます。

  • SNSの誘惑に負けてしまう→スマートフォンの電源を切る時間を設ける
  • 上司に急にお願いされるかもしれない→もし目標が達成できなさそうであればはっきり断る
  • 急な飲み会の誘いがある→あらかじめ夜は予定があると伝える

効果:労働時間の20%を超える状況でも生産性の低下が見られなかった。使わなかったグループはモチベーションも激減した

(ロンドン・ビジネススクールによる実験)

 

予期が濃すぎる場合

これは脳内に浮かぶ予期へのこだわりが強すぎる場合で「これからはずれたら無駄で無責任だ」と考えやすいケースです。悪く言えばこだわりすぎで融通が利かない場合です。

人生を満喫できてない。ゆっくりと心が休まると感じられない。趣味を楽しんだりできない。効率化を意識しすぎてしまう。ワーカホリックかも。

というような感覚に悩むことが多い場合は「予期が濃い」ケースにあてはまるでしょう。

あまりにも効率的や生産性を高めたいと意識が強くて、長期的に人生を狂わせるしまうようです。

私もこれでした(笑)。ストイックすぎると言われることもありますた。ただまあ仕事を趣味としてやっている部分もありますし、一般的な人が持つ物欲やパリピでもない(内向的)なので全く当てはまらないとは思いますが。ただ、エンタメの時間を増やさないとなあとは思っていました。

以下の方法で対処が可能なようです。

  • プレコミットメント
  • リマインディング
  • ビジュアライズ

このうちプレコミットメントを解説します。

プレコミットメント

これは事前に細かく「遊び」のスケジュールを決めておく方法です。予期の濃い人はストイックであるため、すべての時間を生産性が高いタスクに使おうと考えるため、あらかじめ趣味やレジャーを組み込むことが有用です。

例えば私であれば、

  • チェンマイに旅行に行く
  • サパの高級ホテルに泊まる
  • サウナに行く
  • アニメを見る
  • 親しい人と映画に行く

このように事前に予定をいれておくことで悪い意味で仕事人間にならずに豊かな人選を送ることができるでしょう。

 

過去を置き換える【想起】原因のズレを正す

続いて過去の部分です。想起のズレには以下の4つのタイプに分類されます。

  • (1)想起が正しい:取り出した記憶が実際の出来事を反映している状態
  • (2)想起が誤り:取り出した記憶が実際の出来事とは異なる状態
  • (3)想起が肯定的:取り出した記憶の解釈がポジティブな状態
  • (4)想起が否定的:「取り出した記憶の解釈がネガティブな状態

例えば過去の記憶が正確で、このレポートが終了するのに3時間かかると予想し実際にそれくらいで終了すればそれは想起が正しいとなります。その反対で実際には6時間かかったのに2時間で終わります!という人は想起が誤っていることになります。

過去の仕事の事実に対して私は生産性が高いと思えればそれは肯定的であり、そうでない場合は否定的となります。

4象限マトリクスで示すと以下の通りです。

それぞれ「想起の誤りが大きい」「想起が肯定的すぎる場合」「想起が否定的すぎる場合」に対処する方法がありますが本記事ではその中から選んで説明します。

全体像は以下の通り。

想起の誤りが大きい場合の3つの対処方法

これは時間の記憶の誤りが大きすぎて、時間の使い方に誤りが生じるケースです。例えば、ブログは4時間で終わるはずだと思っていたのに実際は8時間かかってしまったなど。

ベトナムで仕事している人であればこれを感じるひともいるでしょう。3日で終わります!1ヶ月後…。終わってない!みたいな。

そもそも人間には「計画錯誤」というバイアスがあるのでみなさんが大なり小なりこれにあてはまるでしょう。

誤りを正すための方法には以下があります。

  • タイムログ
  • 他人に時間を見積もってもらう
  • コピー・プロンプト

それぞれ解説していきます。

タイムログで時間を記録せよ

自分がどうつかったのか?記録していく方法です。あなたの会社の日報もこれに当てはまるかと思います。

①時間と②タスクと③効果(うまく伝えたか?)を記録していきます。

弊社ではキントーンというソフトウェアを利用してわたしも含めみんなで行動を記録しています。作業もレベル1から2となるべく細分化したタスクをプルダウンで管理しています。これを実施することによってどの業務にどれくらい時間を消費しているのかがわかります。

新しい作業する時には過去のライムログから同じようなタスクを探して過去のログに記録にスケジューリングするです。

例えば私であればブログコンテンツや動画を作成する時にこの方法を利用しています。テキストコンテンツの種類によっては調査を含め1日以上を見積もらないといけない場合もあります。

作業を掘り下げて時間を見積もる。過去の記録を参照して時間を見積もる

効果:見積もりがうまくなった

(マッコリー大学)

他人に見積もってもらう

他人にお願いする方法も有効です。というのは以下のようなで検証データがあるからです。

卒業論文の完成に必要な時間を見積もってくださいと指示した。

効果:自分では34日で終わると予想したが実際には約56日かかった。ところが他の学生に時間を見積もってとお願いしたところより近い推定値となった

(ウィルフリッド・ローリエ大学)

 

想起の肯定すぎるが大きい場合の4つの対処方法

要するに過度にポジティブな場合です。ベトナム人は自己肯定感が強いためここに当てはまる人が多いと思います。実際にマナボックスのメンバーも9割くらいここに当てはまりました。

なんの根拠もないのに「まあなんとかなるでしょ」といった場合です。それでプロジェクトが炎上しケースは多くあるかもしれません。

あまりにもポジティブな想起を適切なレベルに戻すためには以下の方法が有効です。

  • タイムログアドバンス分析
  • 誘惑日記
  • ごまかし率を計算する
  • 想起ライティング

それぞれ私が有効そうだなと感じた方法を説明します。

タイムログ・アドバンス分析

これは前述のタイムログを肯定すぎる場合に掘り下げたバージョンのようです。

タスクと時間を分析した後、以下のように浪費時間・徒労時間・他者時間・隙間時間・邪魔時間・対処時間(ミスを挽回するため)・過信時間(見積もりがあまかったせいでタスクが進まなかった時間)に分類します。

たとえばTIKTOKを見ていたら2時間たってしまったというのは浪費時間でしょう。

分析した後に対策を練ります。(例えば障害プランニングなどで)。無駄な時間〇〇が起きてしまったら、〇〇(対策)することが大事です。

弊社の例でいえばやっぱりSNSでしょう。1日中、チャットで作業が中断されてしまいます。これを対策するために13時になったら「ハッピーアワー」としてSNSを全部遮断したり話しかけるのを中止して深い仕事をしてもらうようにしています。

誘惑日記

わたしたちが誘惑に負けた体験を記録していく方法です。

失敗を記録するだけで肯定的すぎる想起が正され、生産性が上がるといくつかの研究で報告がされているようです。

執筆に集中しようとしたらyoutubeを見てしまった。NETFLIXでアニメを1話だけ見ようとしたら全話コンプリートしてしまったなどを書き出すのです。

これは私の事例ですが、きちんと文字に起こすことによってより意識することにより肯定的な想起になることはなくななったと感じます。

今日のまとめ

今日は『YOUR TIME(ユア・タイム)4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』という書籍のエッセンスの紹介とわたしたちと海外子会社管理への転用について解説しました。

自分とあなたの会社のスタッフのタイプを知りどのようにズレを修正していくことも重要だと思いますので本記事で記載したポイントを引き続き弊社でも実施していく予定です。

これ以外にも「効率化から解き放たれる」や「退屈を追い求める」などものすごい大事なことが解説されています。なので人生を変える最後の時間術を理解したい場合は本書を購入してじっくり読むことをおすすめします。