国家予算収入の還付申請書(Form 01/HT)は、投資プロジェクト、ODA資金プロジェクト、輸出業務など、特定の活動に対して付加価値税還付などの還付を受ける際に使用される重要な書類です。企業が正確かつスムーズに還付を受けるためには、正しい手順で申請を行うことが大切です

 国家予算収入の還付申請が必要なケース

還付申請(付加価値税)が必要なケースは以下の通りです。

  1. 投資プロジェクトの税還付:新規投資や建設プロジェクト
  2. 輸出商品やサービスの税還付
  3. ODA資金を使用するプロジェクトの還付
  4. 国内購入品に対する非ODA型援助資金還付
  5. 緊急援助資金使用に関する還付
  6. 外交免除税還付
  7. 出国時のVAT還付 など

いろいろとありますが特に日系企業に影響あるのは2でしょう。ここだけ気にしてもらってもいいです。

国家予算収入還付申請書(Form 01/HT)の記入と添付する書類

付加価値税の還付申請書は、2021年財務省通達第80号(80/2021/TT-BTC)第28条(2013年財務省通達第13号(13/2013/TT-BTC)第2条で修正)で規定されています。

付加価値税の還付申請書には、付加価値税に関する法律の規定に基づき、以下の書類が含まれます(国際条約に基づく付加価値税の還付や、所有権の変更、企業の転換、合併、統合、分割、分離、解散、破産、営業停止などの場合を除く)。これらの書類は、2021年財務省通達第80号(80/2021/TT-BTC)第30条および第31条に基づいています。

この税金の還付申請書(様式番号01/HT)の構成は以下の通りです:

  • 申請者情報:納税者名、税コード、住所、連絡先情報⁠⁠​
  • 還付申請内容:
  • 還付を申請する収入の詳細(税の種類、期間、金額など)⁠⁠​

還付申請の形式:

  • a) 支払うべき国家予算収入との相殺⁠⁠
  • b) 直接還付(銀行振込または現金)⁠⁠​
  • 添付書類:申請に必要な文書のリスト⁠⁠​
  • 申告と署名:申請者または法定代表者の署名、税務代理人がいる場合はその情報⁠⁠​

この申請書は、国家予算収入の還付を目的としており、申請者は提供した情報の正確性について法的責任を負うことが求められています。

続いて「添付書類」の内容について解説します。

7つのパターンがありましたが日系企業に影響がありそうな「投資プロジェクト」や「輸出商品のサービスの税還付」について説明します。

(i) 投資プロジェクト税還付の場合

  • 投資登録証明書、投資証明書、または投資許可証のコピー(投資登録証明書の発行手続きを行う場合)。
  • 建設プロジェクトの場合:土地使用権証明書、土地の割り当て決定書、または権限ある当局による土地賃貸契約書のコピー、および建設許可証。
  • 設立者の資本拠出証明書のコピー。
  • 条件付き投資・営業プロジェクトの場合、投資法および専門法に基づき、権限のある国家機関から条件付き投資・営業ライセンスが発行されたものについて、以下の書類のうちいずれかのコピー:ライセンス、証明書、条件付き投資・営業ライセンスの承認または確認文書。
  • 購入商品・サービスの請求書および証明書のリスト(様式01-1/HT、80/2021/TT-BTC通達附属書Iに基づく)、ただし納税者が税務当局に電子請求書を送信している場合を除く。
  • プロジェクト管理委員会の設立決定書、投資プロジェクト管理の委託決定書、支店またはプロジェクト管理委員会の組織および運営に関する規定(支店またはプロジェクト管理委員会が税還付を実行する場合)。

(ii) 輸出商品およびサービスの税還付の場合

  • 購入商品およびサービスの請求書リスト(様式01-1/HT、80/2021/TT-BTC通達附属書Iに基づく)、ただし納税者が税務当局に電子請求書を送信している場合を除く。
  • 税関法規に基づき税関通過した輸出商品の通関申告書リスト(様式01-2/HT、80/2021/TT-BTC通達附属書Iに基づく)。

まとめると

  • 投資プロジェクト:投資証明書、土地使用権証明書
  • 輸出ケース:請求書リスト、税関申告書

ですね。

まとめとして

申請の際には、提出書類に不備がないよう確認することが重要です。

VAT還付申請しても全てが返ってくるわけではないのでそのあたりは留意しましょう。