こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
私も、いい年になってきました。
オフィスにいると、「ザーゾイ!」って、若干25歳の女の子にからかわれます。
ベトナム語で、年を取っているという意味らしいですね。オヤジっ!ていう意味に近いかもしれません。
ベトナムでは若さに対する意識が厳しいと感じます。26歳くらいでもう、おばさんだ、若くないって少し悲観的に言います。(みんながそうじゃないと思いますけどね)
それを聞くと、私は「若さとか美しさっていうのはいつか失うんだよ。そこに依存すると、将来つらくなっちゃうかもよ」って教えてあげてます(笑)。
ザーゾイに加えて、エーゾイ!とも言われます。これは行き遅れという意味ですね(笑)。
行き遅れってわかります?「嫁に行き遅れている」を省略した、女性の結婚が遅いことを皮肉った言葉のことです。まあ、私男性なんですけど。
その時は、さすがに私も「うるせー!」って言い返します。
と、余談はこれくらいにして。
私の両親は、すでにリタイヤして今は年金暮らしです。
我々の親が、ある一定の基準を満たしていれば、「扶養控除」が適用されます。
日本には、扶養控除という制度があるんですよね。
すなわち、支払う税額を少なくできるということです。節税が可能です。
ベトナムの場合の扶養控除(あなたの親編)
本日は、あなたの両親についてベトナムではたして扶養控除できるのか、どうかという点について解説していきたいと思います。
MINISTRY OF FINANCEから発行されている通達(Article 9, Circular 111/2013/BTTC)には以下のように規定されています。
1)就労年齢内の場合
身体障害あるいは就労困難であり、かつ月収100万ドン以下の者
2)就労年齢以上の場合
月収100万ドン以下の者
それでは、一つずつ要件を見ていきましょう!
1)就労年齢とは?
いったい何歳なのか気になりますよね。
労働可能年齢(男性18~60歳、女性18~55歳)とされているようです。
母親なら56歳以上、父親なら61歳以上が就労外年齢です。
2)身体障害あるいは就労困難
原文を見ると以下のことが記載されています。
(sufferers from AIDS, cancer, chronic kidney failure, etc.)
癌などの病気により就労することが困難であることが要件として必要です。
3)月収100万ドン以下
この月収には、年金も含むようです。
どんな根拠証憑を準備する必要があるのか?
まず、戸籍証明(血縁関係を証明する書類)が必要です。
また、身体障害あるいは就労困難という要件の場合には、医療機関からの証明書あるいはそれを証明する書類が必要となります。
日本の場合の両親の扶養控除の要件
親を扶養している場合で、「生計を一」かつ「所得一定以下」に該当する時に扶養控除ができます。
年間の合計所得が38万円以下(収入が103万円以下、基礎控除がありますからね。)というイメージでよろしいかと思います。
あてはめてみると、、、。
ベトナムで働いているあなたの両親はおそらく60歳を超えているでしょう。
そのため、以下の条件のハードルがもっとも高いかと思います。
月収100万ドン、、、、。この要件です。
いくらだと思いますか?
約5,000円です。
とても、小さい金額ですよね。
年金をもらっている場合、いくらなんでもこの金額とういうことはないと思います。
(現在の平均年金支給額は、一か月あたり月6万程度だそうです。)
そのため、日本人の場合、実質的に親の扶養控除はできないと考えています。
扶養控除した場合のリスク
仮に、親を根拠とした扶養者控除を適用したとします。
税務上のリスクは、否認された時ですね。
扶養控除1人あたり、1か月360万ドン、年間4,320百万ドン控除しています。
日本円でいうと、だいたい22万円くらいですね。
この金額を基礎に、利息等のリスクを負うことになります。
しかし、実際に日本にいる親の年収を調べるのか?というとそこはわかりません。
(日本の常識がわかる税務調査官だと、指摘されちゃうと思います)
ベトナムにおいて親を扶養控除できるのか?
それは、実質的に難しい。日本人の場合はほぼ無理!
というお話をさせて頂きました。
あなたが、ベトナムの税務をきちんと理解することにより、納得した意思決定が出来ることを祈っています。
不安なことがあれば、普段お願いしている会計事務所に相談してみてください。
それでは、また!