こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

「いい製品を製造して、お客様に予定通りに納品する。在庫切れなんて死んでも許されない。」

海外子会社、ベトナムの工場で経営されている方は、このように常に思って業務をされているのかと思います。

もちろん、これが一番重要です。

しかしながら、在庫を保有する量についても気にしなければいけませんよね。

在庫は持ちすぎても、少なすぎてもいけない。

原材料や製品のような在庫は、多く持ちすぎても、少なすぎても良くありません。

なぜならば、

●在庫を多く持ちすぎると、

・資金が拘束され資金繰りが悪化してしまう。

・保管料がかかりすぎコストが高くなってしまう。

・商品や製品を廃棄する可能性が高くなる。

●在庫が少なすぎると、

・設備故障!製造できず、得意先に出荷できなくなってしまう。(これが一番避けたいですよね。)

・原材料が不足してしまい、製造が出来なくなってしまう。

からです。

本日は、棚卸資産、いわゆる在庫がいったいどれだけの水準で保有しているのかがわかる方法について説明していきたいと思います。

専門用語で“棚卸回転期間”と言います。

これを覚えて頂ければ、あなたが月次決算書から在庫があと何日分あるかというのが瞬時にわかります。

しかも、電卓でパパっと。

かっこよくないですか!?

普段、電卓を使わないあなただからこそ

ギャップに萌え!

です。

棚卸回転期間とは?

棚卸回転期間とは、原材料を仕入れてどのくらいの月数または日数で消費できているかをみるという指標です。製品の場合には、製造してから販売されるまでの月数または日数を言います。

在庫回転期間とも言われます。

この指標は、短い、長いで表現されます。

在庫回転期間が、短いという事はどういうことでしょう。

それは、原材料が消費されるまでの期間、製品が売れるまでの期間が短いということを意味します。

よく消費される、よく売れる、売れ筋と言い方もできますね。

逆に期間が長い場合は過剰在庫滞留在庫を保有しているという意味になります。

計算式は以下のようになります。

イメージは下記のようになります。

あなたが実は一番よく知っている。あとは〇〇するだけ。

生産、製造に詳しいあなたは、原材料が何か月分保有していないといけないというのはお分かりだと思います。もちろん、製品だってですよね。

例えば、原材料が輸入でしかも船便である場合には数か月かかる場合もあるでしょう。そのような場合、原材料在庫は、それなりに保有していないといけません。

一方で、サプライヤーがあなたの会社のすぐ近くにある、発注後すぐ納入できる場合には、在庫を多く持つ必要がありません。

製品だって同様です。

売れ筋の製品があれば、それは作りだめしておく必要があります。

反対に、新規モデル発表を控えておりなかなか売れない製品については製造量を調整する必要があります。

毎月、出来上がる月次決算書から、

棚卸資産と売上原価、原材料と原材料消費量を確認して電卓を叩くだけです。

この作業をするだけで、棚卸回転期間が算出できます。

その指標とあなたの持っている感覚を比較するだけです。

そんなに面倒くさくないですよね。

計算式さえ覚えてしまえば10秒でできます。

しかも、算出してみると新たな発見だってありますよ。

「あっ、あの原材料たりないじゃん!早く発注の手配しないと。」

「製品は、そこまで保有してなくてもいいよな。感覚と違った。製造量減らさないと。」

などです。

あなたが、棚卸回転期間分析をマスターすることにより、より良い経営が出来ることを祈っております。

それではまた!