こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

ベトナムの法人税の税率は何パーセントでしょうか?

20%ですね。

しかし、ベトナム財務省が先日行った会合によると、税率を変更することを検討しているようです。

 

法人税率引き下げの詳細

 

改正案によれば、法人税率は次の3つに分類されます。

売上及び労働者数によって税率が異なります。

①年間売上高が30憶VND(約1,500万円)未満の会社については15%に引き下げられるようです。

②労働者数(社会保険制度に加入)が200人未満で、年間売上高が30億VNDから500憶VND(約1500万円から2億4,500万円)の会社については、17%に引き下げられるようです。

しかし、親会社が子会社の株式の25%以上を保有する親子会社関係にある企業に対しては、この17%及び15%のCIT税率は適用されないようです。

③それ以外の会社は、従来通り20%です。

年間売上の要件従業員の数の要件適用税率備考
30憶VND(約1,500万円)未満特になし15%親会社が子会社の株式の25%以上を保有する親子会社関係は除く
年間売上高が30億VNDから500憶VND(約1500万円から2億4,500万円)社会保険制度に加入している従業員数が200人以下17%
上記以外20%

 

小さい企業であるほど、税率が優遇されていることになりますね。

法人税引き下げ狙い

なぜ、このように法人税の引き下げを行ったか?

いくつか理由が考えられます。

1)経済成長を後押しするための企業活動の活発化、起業の増加

 

まず、経済成長を後押しするため企業活動の活発化に向けた政策であるといえます。

法人税の減税により純利益が増加すれば、新しい事業へ投資にまわす資金が確保できるようになります。

新規事業の展開や技術開発を始める企業がたくさん出てくるでしょう。

また、税率が安ければ、個人で新しく起業したいと思う人も増えますから、ベトナム国内のビジネスという意味でも活性化につながりますよね。

 

2)雇用の増加や労働者への投資

企業が増えれば、それだけ雇用の機会も増加します。

また、支払うべき法人税が減少すれば、従業員へお金をまわすこともできますよね。

3)「法人税のパラドックス」による税収増加

 

税率の引き下げにより、一般的には税収減が懸念されます。

しかし、法人税を下げると、実は法人税による税収が増える「法人税のパラドックス」とよばれる事象も起きてます。

その理由は、上記に記載の通り、税率引き下げ後に企業増加などにより経済成長が起こるからです。

 

法人税率の各国の状況を見てみる。

 

他の国、とくにヨーロッパ各国では、ここ数年法人税率は引き下げられる傾向にあります。

主な理由は、海外の企業に進出してもらうためと自国の優良企業の海外流出を防ぐためと言われています。

上記に記載した内容と同じですね。

税率下げることによる成功と言う点では、シンガポールを例に見るといいでしょう。

シンガポールは働きやすい国としても世界トップクラスと言われています。

低い法人税などによる外資系企業の誘致や、相続税を設けないことなどにより世界の富裕層を集めることに成功をしているからです。

とにかく沢山の優秀な企業や人材、富裕層に集まってもらい、税率は低くても大きなお金を動かし、経済を発展させようとしている国です。

海外企業のベトナムへの投資拡大という視点では?

 

本来、法人税率が下がれば、海外企業のベトナム進出が増加します。

法人税の減税によるメリットとして、海外からのベトナムへの投資が増えるとともに、ベトナムのGDP、さらには成長率が上昇すると期待できるからです。優秀な人材も期待できます。

しかし、

親会社が子会社の株式の25%以上を保有する親子会社関係にある企業に対しては、17%及び15%のCIT税率は適用されません。

これがあることにより実施的に外資企業はこの税率の軽減についての恩恵をうけることができないと考えられます。

なぜならば、外資系企業の場合、ほぼ100%親子関係にあり、上記の要件をみたすからです。

 

ベトナム他の税法への影響

 

法人税率が下がると、他の税率が上昇する傾向があります。

実際に、ベトナム財務省は、VATの税率を上昇させようとしています。

VAT(付加価値税)の税率が上昇か? 【ベトナム税務情報】

 

今後は??

ベトナムの税制の動向については、今後も目が離せませんね。

あなたの会社が、ベトナムの法人税の制度をしっかりと理解することにより不測の損害を被らないようにいのっています。