弊社永井の動画です。

こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

日本では、聞いたことがないけど、ベトナムで当たり前、、、、。

こういう事ってありますよね。文化の違いはもちろんですが、制度の違いもあります。

そして、税務だって異なります。

本日は、ベトナム税務のインボイスの使用状況の報告義務についてベトナムの税務について説明させて頂きますね。

へーっそうなのね!って感じて頂けるはずです。

制度上のインボイス使用状況の報告の義務

ベトナムの税法上(Circular 39/2014/TTC-BTC)、会社は、レッドインボイスの使用状況を報告しなければいけません。

インボイス使用状況報告の方法

報告の頻度と締切日

会社は、四半期ごとに、「インボイスの使用状況」(Invoice report)の報告が求められます。ただし、一定の場合には毎月、報告しなければいけません。

この点、実務上細かな論点でございます。理不尽な点もあります。

大まかに言えば、過去に何かペナルティを犯した会社や税務署が発行したインボイスを利用している会社は、毎月(月次)、このレポートを作成し報告しなければいけません。(※現在はすべての会社が四半期になったようです)

また、仮にインボイスを発行(売上がなに)していなくても、報告する必要があります。ゼロとして報告するのですね。したがって、インボイスを購入してからこのレポートは報告する義務があると理解できます。

ボイスを初めて購入したけど、使ってないから報告が遅れてしまった!

という例があるので留意してください。

このインボイスの使用状況の報告の締め切り日ですが、四半期の場合と月次の場合で異なります。

四半期ごとの場合には、四半期後の30日までに提出しなければいけません。4月から6月までの期間であれば、7月30日までですね。(7月31日ではないのでご留意ください。)

月次の場合は、翌月の20日までです。

どんな情報を報告する必要があるのか?

Circular 39/2014/TTC-BTCの添付されているテンプレートに従って必要な情報を入力していきます。

インボイスのタイプ(VAT invoiceやSales invoice(EPE)が代表的)や使用したインボイスの数を入力していきます。使用については、細かく記入しなければいけません。実際に使用したインボイスの数は、もちろん、書き損じや紛失、キャンセルについての数とインボイス№を記載しなければいけないのですね。

「細かけー!」

そんな印象ではないでしょうか?

なお、このインボイスの使用状況の報告ですが、税務ソフトウェアを使って作成することができます。ソフトウェアで作成したインボイスの使用状況報告書をダウンロードして、税務署に報告します。これもオンラインで可能です。

ベトナムでは、レッドインボイスがとにかく大事!

なぜ、このようにインボイスの使用状況を報告しなければいけないのでしょう?

ベトナムでは、帳簿方式でなく、インボイス方式を採用しております。このことも影響しているでしょう。

VAT付加価値税の申告方法 【ベトナム税務】

それだけ、ベトナムではインボイスの管理が重要ということだと思います。税務当局は、インボイスをしっかりチェックしなければいけないのです。

ベトナムにいると、経理担当者がいかにレッドインボイスを大事にしているというのがよくわかります。それは、そうでしょう。だってインボイスはお金と同様の価値がありますからね。

インボイスは、お金と一緒だ!

こんなエピソードを紹介しますね。

弊社スタッフが、インボイス作成、発行手続きを全くの新人にお任せしようとしました。それを見た上司のロアン(弊社役員)が激怒。「レッドインボイスだよ。わかってんの?」(的な)と言っていました。

そうなんです。大事なんです。

レッドインボイスは記載事項に少しでも誤りがあれば無効になる可能性があります。そのため、インボイスを受け取る側に迷惑が掛かってしまう可能性があるのですね。

重要だから気にする、、、。

とてもいいことなのですが、一方で「木を見て森を見ず」という状況に陥っている場合もあります。

つまり、細かな点ばかり目が行ってしまい、大局的な視点がなくなっているのです。大きな税務リスクを認識することが大事なのですが、それが出来ない経理スタッフもいます。

今後は?どうなるの?

このインボイスの使用状況の報告ですが、少し、原始的な印象を受けます。

「えっ面倒くさくない?必要なの?」という風に感じてしまいます。

みなさまもご存知の通り、今の世の中テクノロジーの発展は著しいですよね。

実際、最近では、ベトナムでは、E-invoiceの使用を強制的という流れになってきています。

ベトナム、紙ベースのインボイス廃止か?

こういう状況が進んでくると、もしかしたら、この制度はなくなるかもしれませんね。

なぜならば、E-invoiceであれば、使用状況をタイムリーに把握できるからです。

☆本日のまとめ☆

提出頻度作成方法提出方法
原則は、四半期毎

一定の会社は、毎月

ソフトウェア上で作成する

(このケースがほとんど)

オンライン上で提出できる。

使用がゼロでも作成して提出する。

はい、本日は、ベトナムのレッドインボイスの使用状況についてお話させて頂きました。

日本にはない制度ですし、少しでも、参考になれば幸いです。

あなたの会社が、ベトナム、「レッドインボイスの使用状況の報告」を理解することにより、余計な罰則等に巻き込まれないことを祈っております。

それでは、また!