自分のスタッフが、思った通りに行かない。期日が守られない。うーめちゃくちゃストレスが溜まる。

海外においては、文化の違いや考え方の違いから、日本のように進まないことがあると思います。思わず感情的になって怒ってしまうこともありますよね。

本日は、行動を起こすための3つの要素についてお話したいと思います。

この考え方を利用すれば、行動を起こしてくれない、ルーチン業務が滞る。という問題を解決できます。

行動を起こすための3つの要素

行動を起こすための3つの要素とは…。

  • 1)きっかけ:行動を思い出すきっかけ。
  • 2)印象とベネフィット:行動に対して持っている印象、イメージ。行動に起こすことによるベネフィットとディスアドバンテージの比較。
  • 3)ツール:行動が実行できる事。

それぞれ説明していきますね。

きっかけ

これは、行動を思い出すキッカケのことですね。あなたを含め、みなさんの日々の行動は、無意識である場合が多いです。なにも考えていないのですね。

行動を「わざわざ」起こしてもらうためには、そのことを思い出すキッカケが必要になります。言い換えれば、業務を見える化してそれに基づいて、指示するということです。

業務が、ブラックボックス化している状態では、行動を起こす“キッカケ”がない状態と言えますよね。

業務一覧表を作成して、みんなの見える場所に貼っておく。朝礼で実施すべきことを確認する、ということが重要で効果的です。

印象とベネフィット

この2つは、セットです。

「印象」は、思い出した行動に対してもっているイメージのことです。

例えば、思い出した時に、この業務が意味がない、つまらない、すごい難しすぎる、面倒くさい、といったネガティブな印象をもっていたら、その時点で行動を変えるという選択肢はなくなってしまいます。

海外子会社管理という点では、難しいですよね。

これは、業務の目的について、時間をかけて丁寧に説明してわかってもらう。ということが重要になります。一方的な命令だと、継続しないという問題が生じてしまいます。

次にベネフィットです。これは、自分にどんな得があるか?ベネフィットがあるか?という視点がとても重要になります。

極論すると、スタッフは、自分についてしか興味がありません。「会社のために」といったことがきっかけで行動を起こすことは、ほぼないと思っていいと思います。

ベトナムのような新興国では、(ほおっておいても)給与が上昇していきます。しかし、スキルが伴えば、その上昇率の幅はグーッと高まります。

業務、タスクを一つ一つクリアすることにより、「スタッフ自身の経験になる。」「自分の価値が高まる。」ということを丁寧に説明してください。

「よし、頑張るぞ」となるはずですよ。

行動を起こしやすくするツール

「ツール」は行動が実行できることを手助けするものです。これは、仕組みとも言い換えることができます。

例えば、ゴルフに行くことを思い出したとしても、ゴルフクラブを持っていなかったり、コースを決めていなければ、ゴルフを楽しむことはできませんよね。

海外子会社においては、スタッフのスキルの差が激しいです。優秀な人もいますが、そうでない人もたくさんいるんです。

これは、私自身、インドやベトナムを経験して、強ーく感じます。優秀とは言えない人は、残念ながら、仕事のアウトプットもとても残念です。レベルが低いです。

これを解決するため、誰がやっても、同じレベルの結果が出せる仕組みが非常に重要となるんですね。

「これ、しておいてね。」

とお願いしたとしても、出来ない人はめちゃくちゃいるんです。海外生活が長い人であれば、理解できますよね。

その人が悪いというわけではありません。こしたくても、“できない”ケースがあります。この場合に、仕組みというのは大きな力を発揮します。2つ理由があります。

まず1つ目は、仕事が進むという事ですね。当たり前ですが仕組みに従って進めれば、誰でも仕事を進めることが出来ます。

2つ目は、スタッフのビジネススキルが、自動的に向上するからです。ツール・仕組みには仕事の基本がつまっているのですね。それに従うことで、基礎的なスキルが高まっていくのです。

これら3つの要因が同時に満たされないと行動は起こりません。

海外子会社管理をしている上で、いろいろな壁があります。その一つは、行動を起こしてくれない、物事がなかなか進まないという事だと思います。

もし、このような問題を感じているのであれば、是非、この3つの要素で解決できないか考えてみてくださいね。

それでは、また!