本日は「論語と算盤」の第2章についてついてまとめたいと思います。動画も心を込めて作成してみました。少しは感情が伝わると思います。英語とベトナム語の要約も作成しました。
こんにちは、すげの(@tomoyokenomad)です。
この記事のもくじ
論語と算盤の目次
- 第1章 処世と信条
- 第2章 立志と学問👈ここについてまとめていきます
- 第3章 常識と習慣
- 第4章 仁義と富貴
- 第5章 理想と迷信
- 第6章 人格と修養
- 第7章 算盤と権利
- 第8章 実業と士道
- 第9章 教育と情誼
- 第10章 成敗と運命
なぜ?今の時代に渋沢栄一を学ぶ必要があるのか?その理由についての意見は、以下のリンクに記載しています。
>>渋沢栄一の「論語と算盤」時代や国境超えて使える普遍的な知識、まとめと感想 【①処世と信条】
【立志と学問】で着目すべき3つのポイント
第2章のポイント、以下に注目しました。それぞれ感想を述べながらエッセンスをまとめます。
- 精神老衰の予防法(考え方や気持ちが老けることはない)
- 自ら箸をとれ(つまらない仕事なんてない)
- 大立志と小立志の調和(志を持つことが大事)
中田敦彦のyoutube大学でも、紹介されています。史上No1の書籍らしいですね。
①精神老衰の予防法
青年も大事であるが、老年もまた大切であると思う。年を取っても、一向に衰弱しない。文明の老人は、身体は衰弱するとしても、精神は衰弱しないようにしたい。そのためには、学問(学び)による方法しかない。
常に、学問(学び)を進めて時代に遅れぬ人であるならば、いつまでも精神に老衰ということはない。
このように言っています。
最近、
人生100年時代
という言葉をよく聞くと思います。このような時代、この考え方がめちゃくちゃ大事になると思います。
精神は、衰弱しない。むしろ、熟成する。
最近は、若者の時代とか若者最強っていう言葉をよく聞きますよね。それは、事実だと思います。なぜならば、AIやITテクノロジーなどの新しい知識が今後もっと重要度が増して、それを担うのは、若者であるからです。
しかも、少子化という問題もありますので、これは絶対、否定できません。
しかし、”普遍性”という考えがありますよね。これは、時代を超えて、ずっと使える知識、ノウハウ、考え方です。
このような”普遍性”が含んだ知識は、年齢を重ねることによって成熟していくはずです。
例えば、「編集思考」という書籍でもこんなことを言っています。
普遍という土台があってこそ、最新の知が生かされる。変化の時代だからこそ、普遍性が際立つ。
つまり、普遍性は、色あせることはなくずっと役に立つということです。歴史や古典学問的な知識をとにかく深堀りして、身につければ、普遍性のストック(資産)を増やせます。そうすれば、対極にある、「時代性」と組み合わせるネタを豊富に持つことができますよね。
さらに、”学び続ける”という姿勢を持っていれば、あなたの精神は、老衰せずむしろ成長、成熟します。
先日こんな記事を記載しました。それは、ゴットタンから学ぶ老けない方法という記事です。これも、論語と算盤の話とつながりました。
参考記事:>>ゴットタンに学ぶ老けない方法とは?
“学び続ける”姿勢があるから、年齢を重ねても新しい発想が生まれ価値が生み出せます。
素敵な大人は、みんな子供っぽい
嬉しいことに、私の周りには、素敵な大人がたくさんいます。尊敬すべき人で憧れる人ばかりです。
その人たちには、共通点があります。
なんだかわかりますでしょうか?
それは、”子供っぽい”っていう事です。
言葉は悪いですが、要するに、好奇心がめちゃ!強く、プライドが高くなくて、若い人からも学ぶ姿勢がある人ですね。
逆に言うと、以下の人は、はっきりダメです。こんな人とは離れた方があなたのためです。
- 過去の栄光にこだわる
- 説教っぽい
- 難しい専門用語でマウンティングしてくる
- 挑戦を否定し、陰口を言う。批判しかしない
もし、こんな人がいたら、シレッとブロックした方がいいです。時間は有限なので。
今後は、リカレント教育の流れが強くなる。
リカレント教育って何?そう思う人もいるかと思います。
リカレント教育とは、義務教育や基礎教育を終えて労働に従事するようになってからも、個人が必要とすれば教育機関に戻って学ぶことができる教育システムを指します。スウェーデンの経済学者であるレーンが初めに提唱し、1970年代に経済協力開発機構(OECD)で取り上げられ、国際的に知られるようになった 生涯教育構想 です。
最近は、45歳で早期退職希望など、こくれらいの年齢でいわゆるリストラに遭遇する可能性がとても高いです。この流れはどうやら、もっときそうです。
「私の会社は大丈夫。」
きついこと言うようですが、正直あまいです。
トヨタだって、味の素だって、45歳で希望退職を募っています。定年まで安泰ってことはまずありません。
参考:>>【悲報】終身雇用の崩壊?45歳以上はリストラ?今後の日本人のキャリアは?あなたはどう生きたいですか?
したがって、価値のある人材になるために、ずっと学び続ける必要があるのです。
②自ら箸をとれ!
青年(若者)は、ただ、その与えられた仕事に集中しなければならない。与えられた仕事に不平を漏らして、油断やなげやり、一生懸命に向き合わない人は、この後の大きな仕事もできない。小事を粗末にするような粗大な人では、所詮大事を成功させることはできない。
あなたの部下でもこんな人はいるのではないでしょうか?いやですよね。こんな部下いやだ~。
こんな文言も引用していました。
「小なることは分別せよ、大なることは驚くべからず」
「千里の道も一歩から」
渋沢栄一氏の主張によれば、こんな人はダメ!だという事です。大きな仕事、意味のある仕事というのは、微々たるものを集積したものです。したがってどんな場合でも、些細なことを軽蔑するのではなく、勤勉に、忠実に、誠意を込めてやり遂げようとすべきである。っていう事ですね。
それでも、「つまらない仕事は、つまらない。意味がない。」って思う人もいると思います。
そこで、こんな事例を紹介いたします。きっと考えが変わるはずですよ。
ライフネット生命の岩瀬社長のエピソードです。
「会社のドアの前で待ち伏せされるぐらい」熱心な学生が、インターンシップを希望したため受け入れました。
そのインターンの学生に名刺のExcel入力を任せたら、2週間ほどで辞めてしまったというのです。
「自分はマーケティングとかそういう仕事をしたかった」
のに、名刺の入力ばかりをやらされたと落胆したのでしょう。
これを聞いて、あなたは、どのように感じましたでしょう?
「当たり前だよ。そんなの。つまらない仕事なんだから。学生が悪くない。」
って思うかもしれませんね。
しかし、これは論語と算盤によればまったく違う回答になります。
この学生は、当時の考えを捨てないと、おそらく望んでたいマーケティングという業務もできないでしょう。
なぜならば、岩瀬社長が言うように、
名刺には取引先や顧客の情報が詰まっているので、「たとえば地域別と業種別に分けたりすれば、単純作業でも楽しめるはず」
だからです。
名刺(しかも会社の機密情報)には、マーケティングの本質といっていいものが含まています。
マーケティングって、誤解を恐れずに言えば、
①潜在顧客発掘⇒②成約⇒③継続してもらう。の繰り返しです。この抽象化されたステップを細分化して思考錯誤していくのがマーケティングです。
この①の部分の業務ってことです。めちゃくちゃ大事です。
この学生は、岩瀬さんが言うように、名刺をいろんな角度から、整理して、「提案」できるチャンスだってありました。
これを「つまらない仕事だ」って逃げたってことです。当然マーケティング戦略なんてできるわけありません。
③大立志と小立志との調和
志を立てる方法についてです。
- 自分の長所と短所を詳細に分析し、長所の部分に向かって、志を定めるのがよい。
- 大なる立志と小さい立志と矛盾するようなことはあってはならない。
つまり、自分が得意な事、長所を見つけて、それを志とするのがいい。と渋沢栄一氏は言っています。
孔子の有名な言葉も引用しています。
孔子が晩年に振り返って言ったことばがあります。
「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る
(私は十五才で学問を志し、三十才で学問の基礎ができて自立でき、四十才になり迷うことがなくなった。五十才には天から与えられた使命を知る。
もう少し、砕いて説明すると……。渋沢栄一氏の推測も含んで、
- 15歳⇒志がすでにあった。(学問)
- 30歳⇒社会で自立できる人物(「自分を磨き、良き家庭を築き、国を治め、天下を平和にする。」という技量を持つ
- 40歳⇒外からの刺激くらいでは、志は決して動じない。自信ある行動がとれる。ここに至って、立てた志がようやく実を結び、かつ固まったということが言える。
40歳で!!って自分と比較すると悲しくなるので、やめときます。ふー。
しかし!そこまで落ち込む必要もないかもです。
実は渋沢栄一氏の志が立ったのは、遅かったようです。生涯を歩むべき道という部分で、こんなことを言っています。
最後に実業界で身を立てようと志したのが、ようやく1871ー2年の頃のことで、本当の「立志」であったと思う。
渋沢栄一氏の青年月日は、1840年ですので、32歳くらいだったようですね。つまり、15歳ではなかったようです。
大きな志が決まった後は、その後の枝葉となる”小さな志”について日々実施し、改善していく必要があると言っています。
例えば、私の場合、ベトナムで1番のコンサルティングファームになるという志であれば、小さな志は、①有用な情報(コンテンツ)を発信②動画をとって発信する。③セミナーをする。などかと思います。あなたも同様のことがあるはずですよ。
そして、この小さな志は、大きな志からはみ出さない範囲の中で工夫(改善)することが大前提となります。
これは、現代で言うと、とにかくやることを絞る。という事にニュアンスが近いと思います。これだけ情報が大量になるといろんなことに挑戦したくなりますよね。しかし、それでは、うまくいかないという事です。
「餅屋は餅屋」という事にも関連してきます。
好きな事(やりたいこと)と得意な事(できること・長所)は全く違う。
志のためには、長所を見つけることが重要です。
ここで、私も含めて、勘違いする人もいるかもしれません。
それは、”やりたいこと・好きな事”を志にすることです。
先日、このような動画を見て大変興味深かったです。詳細はリンク先の動画を見てくださいね。
林先生は、
「やりたい」「やりたくない」
「できる」「できない」
この軸で思考しています。そして、
「できる」「できない」
を自分軸にしていて、成功を収めてきました。
「できる」⇒は長所と言い換えることができます。逆に言うと、やりたいことでは、成功しないという事です。悲しいなぁ・・・。でも、現実。
では、自分の「できる」「長所」はどのように見つめるのでしょうか?
自分の長所は、自分でわからない。だから、行動行動!
自分の長所は、なかなか自分では、わかりません。長所を発見する方法は、
①行動して
②他人の評価(声)に耳を向ける。
(逆も、いいです。世間の流れを読んで、行動する。)
かと思います。特に、現代はビジネスサイクルが早いので、行動の早さが肝になるかもしれません。
例:もともと引きこもりだった。でも動画時代になると時代を先読みして、動画を始めた。そうしたら、登録者数が20万人。しゃべるのが得意になった。
など。
自分の長所って、わからないものですね。なので、とにかく行動!が大事だと言えます。