こんにちは、すげの(@tomoyokenomad)です。
先日、以下のようなトヨタの年頭挨拶の動画に見入ってしまいました。豊田章男社長のプレゼンに思わず引き込まれてしまったのです。
- トヨタの年頭挨拶のニュースが気になっている
- 日本における45歳以上で黒字リストラなどが気になる
- 日本サラリーマンの今後の動きを予想したい
この記事のもくじ
豊田(トヨタ)社長年頭挨拶 ~一歩踏み出した人たちへ~の内容
トヨタの豊田章男社長の年頭挨拶の主な構成は以下の通りでした。
参考記事:>>【全文書き起こし】トヨタの章男社長が年頭挨拶で語ったこと
- 「新しいモビリティの文化を作り上げていく時代」に
- 「Woven City」構想のきっかけは?
- その時、「コネクティッド・シティ」という言葉を初めて使った
- 新たにCASE革命に対応するための取り組みも
- 章男社長のトヨタに対する熱い想い
- 「トヨタ」がこれから目指すこと
- 未来へ向かってモデルチェンジ
- 【まとめ】自動運転時代・コネクテッド時代へ強い意気込み
上記がスピーチの構成ですが、大きく以下の2つに整理されると思いました。私の個人的な見解です。
- 「100年に一度」と言われる大変革の時代の中、トヨタがより発展するための今後の戦略
- そのための覚悟(主に人事)
このうち、後者の”そのための覚悟”について、今後の予想も踏まえ、解説していきたいと思います。
最近は、日本において「黒字リストラ」「45歳以上、早期退職」などの言葉をよくニュースやTwitterでよく聞きますよね。これは、トヨタだけでなく、日本全体の問題だと言えます。
参考記事:>>【悲報】終身雇用の崩壊?45歳以上はリストラ?「時代の大きな変わり目」の中、あなたはどう生きたいですか?
以下3つに整理して、感じたことを述べていきたいと思います。
①事技職の人達との距離感
②これから必要とする人材
③ラストチャンス。変わらない人は、去れ。
①ここからは、私がトヨタの皆さんに感じていることを素直にお話したいと思います。【事技職の人達との距離感】
トヨタ章男社長と社員との壁とは?
CASE革命の一つである「Woven City」のプレゼンの後、ちょっと、表情を変えて、章男社長は表情を厳しくして(とても印象的でした。)、こう始めます。(動画の22分50秒くらい)
その後、このように話しています。
昨年の春の労使交渉で、私は「今回ほど距離を感じたことはない。こんなにも会話がかみ合わないのか」ということを申し上げました。これは組合員の皆さんだけでなく、私の後ろ側に座っていた幹部社員の人たちに対して感じたことでもあります。
これは、トヨタ自動車の、2019年10月9日、秋季労使交渉を開催した際の話です。「春季」の労使交渉で決着が付かず、延長戦を実施するという異例の事態の際の発言。
「今回ほどものすごく距離感を感じたことはない。こんなにかみ合っていないのか。組合、会社ともに生きるか死ぬかの状況が分かっていないのではないか?」
これです。重要なのは、そのメッセージが、会社側の幹部社員にも向けられた点です。
章男社長は、若手が多い組合側よりも、ベテランを含むマネジメント層に危機感を持っていた。と言われています。
「自分が感じた距離、自分と会社のギャップが何なのか」
それ以降、「自分が感じた距離、自分と会社のギャップが何なのか」、その答えを出す旅が、昨年始まりました。自分の足でいろいろな職場をまわりました。人数が多いと本音が話せないと思い、少人数での懇談の場所にも足を運んでまいりました。
ちなみに今日、この中で事技職に属しておられる方はちょっと手をあげていただけますか。
私が最も距離を感じているのが「事技職」の皆さんです。
はっきりと、「事技職」と言っています。事務職・技術職の事だと思われます。もう少し一般的な言い方に変えると、総合職という方がイメージできるかもしれません。
これを聞いた時、ドキってしました。なぜならば、「手をあげていただけますか」と発言して上で、「あなたと距離を感じてるんです」って言っているからです。こうすることにより【自分事化】となり、対象者は強く認識することになります。
そして、以下のように続きます。
しかし今、自分は会社を守るという姿勢をつらぬいているつもりなのに、トヨタの幹部をはじめとする事技職からは守られている実感を私自身は持てない、それが私の素直な想いです。
これもドキってしますよね。明確にどのあたりの人(幹部って言っています。)って明言しています。ストレートで厳しい言い方ですよね。
その後、こう続けています。
「Woven City」というコンセプトを提案してくださったビャルケさん。これまで会ったこともなければ一緒に仕事をしたこともない。それにも関わらず、私のビジョンをくみ取った提案をしてくれました。
それは何故でしょうか。誰にも未来は見えないし、わかりません。でも、たどり着きたい未来があり、見えない未来への道を必死で模索し続けている人にはわかるもの、感じ取れるものがあるのではないでしょうか。モビリティ・カンパニー・トヨタ。私にもたどり着きたい未来があります。ビャルケさんはそれを感じ取ってくれたんだと思います。
私なりに感じたことはこうです。(個人的な推測も入っています。)
社長は、「事技職」(長年働いてきた)の方の間に、距離感を感じている。私は、会社のために必死なのに、自分は守られている感じがしない。
逆に、ビャルケさんとはしっくりきた。
勤続期間などではなく、会社のビジョンに全力に向かってくれる人と一緒に働きたい。
逆にそうじゃない人は、組織から去るべきだ。去ってほしい。
②トヨタがこれから目指すべきこと【これから必要とする人材】
この後、こうも話しています。(動画の29分くらい)
トップが求めていること
これから未来に向けた闘いが激しさを増すことは、誰しも想像できると思います。会社を背負っている責任者が何をしようとしているのか。どこに向かおうとしているのかそれを感じようとする努力を私は求めているんだと思います。
トップダウンとは、部下に丸投げすることではない。トップが現場におりて、自分でやってみせることだ。私自身、これだけは絶対に実践すると決めて、必死に努力してまいります。
では、ボトムアップとは何でしょうか。現場の事情や理屈をトップに押し付けることではないと思います。トップの考えに迫り、自ら、自分の仕事のやり方を変えていくことではないでしょうか。モノの見方、考え方を変えなければ仕事のやり方は変わりません。
これも、”そのための覚悟”について強くコミットを求めていることが感じられます。
私は、こんな風にも、聞こえました。(個人的な意見)
会社の新しい方向性・ビジョンを感じてくれ!
それをできないで、なんでもかんでも会社の責任(依存)するやつは、いりません。自分で考える。それが出来ない人は正直、厳しい。退職も考えないと。
人事評価基準も変わる
今年からは、評価基準をはじめ 様々な人事制度を刷新いたします。会社で働く人の行動を規定する大きな力になるのが人事制度だからです。
まずは「トヨタらしさ」とは何か、ぜひご自身で考え始めてください。そのために、基幹職には「社外出向」を促進いたします。まったく畑違いの会社に行き、肩書きはもちろん、これまでの知識も経験も役に立たないとわかった時に初めて見えてくるものがある。それは、自分という一人の人間と向き合うことでもあります。外からトヨタを見ることで、今まで気づかなかった「トヨタらしさ」が見えてくるかもしれません。
そして、もう一つ、今のトヨタの中にある、学歴、職種、職位など様々な線引きや区別をなくしてまいります。これからのトヨタに線引きがあるとすれば、それは、「成長しようと努力する人」と「努力しない人」、「仲間のために働く人」と「自分のために働く人」。
これも、ハッキリ!伝えていますよね。
こんな風にも、解釈できます。(個人的な意見です。)
環境の変化に対応できず、努力しない人、勉強しない人は(45歳以上であっても)退職してください。
社外出向で結果も出せなかった人も厳しいです。
③未来へ向かってモデルチェンジ【ラストチャンス】
最後のパートです。
私自身、各職場を訪問したり、トヨタイムズを始めたり、コミュニケーションのやり方をいろいろ変えているのですが、残念ながら、「伝わっている」という実感はありません。「伝わる」ということは行動が変わるということです。私は今回の年頭挨拶はトヨタが変わる、皆さんが変わるラストチャンスだと思って、話をしています。
「自分の仕事とは関係ない」——。この意識を捨てていただきたい。これが私の正直な気持ちです。
今日、この会場に来ていただいた皆さんは自分の意志で、来てくださった方々です。これまで、この年頭挨拶というのは、昇格者や各部の部長など人事から指名された方々が中心でした。今回は違います。大げさに言えば、皆さんは自分の意志で一歩踏み出した人たちだと思います。一歩踏み出した人たちなら、何かを感じてくれるかもしれない、そう思っているからです。今日ここで、皆さんが感じたことをぜひ自分の殻に閉じ込めず、自分の仲間に、伝えていただきたい。私はトヨタという会社に感謝しています。
繰り返して、社長の強いメッセージが伝わってきませんか?
特に部長などへの幹部社員に向けて強いメッセージだと感じました。逆に、この会長に来てくれた人には、チャンスがあるんだ!というメッセージとも言えます。
こんな風にも言い換えられると思います。(個人的な推測です。)
私は、あなた(事技職の人達)にラストチャンスを与えました。努力して行動が変わる。これが出来ない人は組織から立ち去ってください。
これまでは、幹部向けに年頭挨拶でした。今回は、会場で私の意見を聞きたい人の主体的な参加です。
繰り返しになるが、幹部であっても、「ビジョンに賛同できない」「成長努力しない」「変化を恐れて行動しない人」は退職するべきです。
トヨタ年頭挨拶まとめと今後の予想
今日は、トヨタの年同挨拶について、考えてみました。
100年1度の大変革時期でトヨタが大きくチェンジしていること
と
その大きな覚悟
の2つだと思います。このうち、この記事では、後者について考えました。私の推測も含んでいますが、以下のような感じだと思います。
- 「事技職」の人のマインドが心配。距離を感じる
- この大変革期についてこれない人は、幹部職であっても、組織を去るべき
- 成長しようとしない人は、トヨタにいらない。成長しようとする人は、年齢や役職に関係なく評価する。
- そのために、人事制度という評価も変更する
今後はこうなる?
特に印象だったのが章男社長の強い言い回しとのその繰り返しのメッセージです。
まるで、「私は伝えたからね。」「あとはあなた次第」「厳しいこといっても文句言わないでほしい」といった感じの印象です。逆に言うと、変わろう!と努力する人は、会社は公正に評価します。といった感じです。
このことから、こんな予想ができると思いました。
- トヨタでの早期退職・希望退職者募集(やはり、変われない人が多いし、若い人や外国人に投資した方がいいため。)
- 転職市場の動き(例えば45歳以上の転職活動が活発。ノウハウがあるし、高額な年収人材の転職活動。)
- リカレント教育(あらたに勉強しようとする人が増える)
こんな感じになると思います。
やはり、成長しようとしない人には厳しい世の中ですね。将来に備えて、行動していくことが大事です。
特に、ネガティブになる必要はありません。
日本は素晴らしい国です。人材も豊富です。あとは、勇気をもって行動、行動、行動するだけです。
私も、未熟者ですが、これは意識しています。そうすると、未来が変わってきます。
勇気をもって一緒に行動していきましょう!
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