こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
「このホアドンに記載の会社はあやしいので、損金不算入です」
「えー!」
あなたは、ベトナムにおける税務調査の結果報告にてこのような会話をしたことはありませんか?
ベトナムに進出しており、そろそろ税務調査が怖い。レッドインボイス、ホアドンがあるから安心と思っている。
本日のお話を聞いていただければ、少なくともサプライズ!は避けることができます。まずは結論から、お話ししますので目を通して頂けると幸いです。
なぜ、「あやしい」ホアドンは、損金不算入となってしまうのか?
レッドインボイス を発行する会社、つまり、売り手側に、コンプライアンスの疑念がある場合
結論は、ホアドンを発行している会社がきちんと、納税してないから!という疑念をもたれるからです。つまり、あやしい場合ですね。
それでは、具体的にどういうことでしょう?気になりますよね。こちらをきちんと理解できるように説明していきますね。
ベトナムの場合の売り手の義務とは?
取引をする場合、当然ですが、買い手と売り手が存在します。今回のお話は、あなたが、取引に関するお金を払ってレッドインボイス をもらう側なので、買い手です。
具体的な取引をイメージしてみましょう。
カラオケで接待し、その費用を会社負担にした。
いわゆる接待交際費です。この場合は、売り手は以下の税務義務を負いますよね。
- 付加価値税(VAT)の申告義務
- 法人税(CIT)の申告義務
VATの申告義務についてイメージできない場合には、以下をの記事をご覧ください。
>>ベトナム付加価値税(VAT) の仕組みを脳みそに焼き付ける!
もし、売り手の会社が、この義務を果てしてない怪しい会社だとしたら…。
税収が減ってしまいますよね。それでは困る!ということで、買い手が犠牲になってしまうという理屈です。
「う、うそーん」
だと思います。とばっちりですよね。でも、たまにこのような理屈で、損金否認されることがあります。
図解すると以下のような感じです。
あきらかに売り手があやしいと思われる場合
それでは、あなたはどのように留意すればいいでしょうか?以下の点かなと思います。
- 売り手の住所にその会社が存在するのか?
- 売り手は、きちんと納税しているのか?コンプライアンスはOKか?
という点です。もちろん、わからないことがほとんどだと思います。ただ、あまりにも怪しいなって場合にはその住所に行ってみてもいいかもですね。ベトナムの場合、ローカル企業は簡単に設立できてしまうから、実態がなくなっていたなんてこともあるそうです。
本日のまとめ
本日は、ベトナムの税務、ホアドンがあったとしても、損金算入が認められるわけではないというお話しでした。
よくあるのは、カラオケ代とかですかね。ホアドンの売主の名前とか、「あれっ」って思った場合には、気にしてもいいかと思います。
あなたが、ベトナムの税務をきちんと理解して、不測な損害を被ることを防止できることを祈っていますね。