【ベトナムニュース】＃028 株式価値の増加はベトナムの健全な経済を反映していない

ベトナム株価が上昇しているけど？？実際はどう？

経済専門家であるQuach Manh Hao（クアン・マン・ハオ）氏は、低金利が生産以外の分野への投機活動を促し、株式を含む資産バブルを膨らませていると述べた。

ベトナム2021年経済シナリオフォーラムでは、リンカーン大学（イギリス）の講師であるハオ博士は、この1年間の経済成長の原動力は低金利、信用優遇、政府支出、起業サポートなどの金銭的および財政的政策であると言及した。

しかし、市場規制当局はすでに金利が低すぎることにより生産以外の分野への投機活動を促し、資産バブルを膨らませることを認識しており、今年の政策がより慎重になる可能性がある。現在の緩和政策は、経済全体をカバーしているわけではなく、大手企業にのみ役立つものである。一方、中小企業と弱性社はまだ苦労している。

「株式市場の成長は、経済の繁栄を反映しているものではない」とハオ氏は述べた。

このメッセージは、ハオ氏により、ホーチミン証券取引所の株式指数が歴史的なピークに近づいており、新規投資家の金が株式市場に絶えずに注がれているという背景で発表された。多くのデータイムセッションでの流動性は18兆ドン（810億円）以上に押し上げられたが、取引システムではしばしば混雑が生じた。 2020年12月に市場に参入した個人アカウントの数が60,000の新規アカウントを記録し、年間では392,000アカウント（累計）になり、前年度の2倍になったという。

株式市場の中でのキャッシュフロー

ハウ氏と同様、BIDV銀行チーフエコノミストであるCan Van Luc（カン・ヴァン・ルック）博士は、市場規制当局は、金利の低下の中で株式市場への急速なキャッシュフローをより配慮すべきであると述べた。また、関係当事者の調和を確保し、今後数年間の資産バブルを回避する必要があるという。

一方、VinaCapitalのCEO兼投資部長であるAndy Ho氏は、「金利は投資思考に大きな影響を与えている」ため、これは必然的な展開であると言及した。

Ho氏は、政府の感染症の成功した制御、マクロ要因と改善された投資環境が自動的にベトナムへの外資の流入を引き起こしたと述べた。米国および世界のほとんどの国の金利が低い中、利益追求のために、投資ファンドは、資本の流れをベトナムを含む新興市場に転換することを余儀なくされた。

国内投資家も同様で、2020年に国家銀行が金利を3回調整した後、貯蓄を引き出し、より魅力的な収益性のあるチャネルに切り替えた。これは、リスクを冒すことになる。

2021年ベトナム経済シナリオフォーラムの主催者が実施した簡単な調査によると、証券は、デジタル経済と小売に次ぐ、投資家から最も成長を期待される3つの分野の1つである。

コロナのワクチンと株式価値の関係性

これを解説すると、首相の経済問題コンサルティンググループのメンバーであるNguyen Xuan Thanh（グエン・スアン・タン）氏は、ワクチンの有効性への信頼により、市場はまだ上昇しているだろうと述べた。また、今年の回復が見込まれる主産業、海外からの投資流入復活、国内の購買力の回復、民間企業への投資の急増などの非常に楽観的な情報も株式市場を支えている。

さらに、政府は6.5％の経済成長の目標を掲げているが、IMF、世界銀行、または他の国際銀行はベトナムの経済成長を7〜8％期待しているという。

「この状況だから、国内投資家は一時的にリスクを無視しながら資金を出している」とタン氏は述べた。

ベトナム 企業の株価は上昇している。でも、現時点では、実際の経済が回復しているわけではない。