本日は、ベトナムの乳製品業界会社の財務分析を実施していきたいと思います。作成者はTrangさんです。

Trang さん
Trang さん
ベトナムの乳製品業界を分析してまとめました。
興味深いですね〜。

私は、腸を鍛えるために毎日ヨーグルトを食べています。食べるヨーグルトはもちろん、Không đườngです!

なので乳製品業界は気になります。

菅野 智洋
菅野 智洋

日本との比較分析は公認会計士の菅野が実施しました。

この記事はこんな人のために書いています。
  • ベトナムの乳製品業界の情勢を知りたい
  • 乳製品業界の各社の売上や利益率を知りたい

はじめに

ベトナムが市場経済化を開始して以後、国は重工業優先路線から消費財生 産を奨励する政策に転換して国民への生活物資供給を優先し、不足の経済からの脱却を図ってきた。

その過程で、国内市場では国産消費財が増えたが同 時に国境を越えて流入する外国製消費財も量と種類を増してきた。とりわけ、 これまでのベトナム市場になかった新商品の分野では、国産品より外国製品 が優れているという消費者意識が蔓延していた。そのなかで、ベトナム企業 によるベトナム産製品が消費者のニーズをつかみ、成長していったまれなケースがあった。

 この記事では、ベトナム乳製品市場における主要な社を紹介していき、各社の特徴と業績を分析してきたい。

ベトナム乳製品市場の市場規模

2020年におけるベトナムの乳製品業界の売上高は64.4兆ドンであり、成長率は10.3%に達した。2021~2025年の乳製品の年商は7〜8%成長率を維持し、2025年までに売上高の総額が約93.8兆ドンに上ることだと推定されている。

その中、ヨーグルトが最も高い成長率/CAGR(CAGR12%で成長する見込む)を示すことが予想されている。

引用元:https://baocaocongty.com/cac-cong-ty-sua-hang-dau-viet-nam-2020/

 乳業は近年,ベトナムで際立って急速に成長している産業のひとつである。成長の理由は,経済発展にともなった所得増大,食生活水準の向上が考えられる。都市部では乳幼児の栄養補給源として乳製品消費が急増している。

  ビナミルク社が依然として圧倒的なシェアを誇っているものの、近年の牛乳・乳製品市場の成長により、内外企業が市場参入したり、既存の乳業会社も刺激され、新たな牧場や工場の開設などの投資を加速させ、激しい競争が始まっている。

 飲用乳では、THミルク社が、100%自場で生産した生乳を使用することで差別化を図り、近年急速に市場シェアを拡大し、ビナミルク社を脅かしつつある。

引用元:https://baocaocongty.com/cac-cong-ty-sua-hang-dau-viet-nam-2020/

このほか、ダッチレディの商標で製品を販売しているフリースランド・カンピナ、ネスレなどの多国籍企業も長年にわたりベトナムで活動を行っている。

 一方、20年前に主要乳業の一角を成していたハノイ乳業は、こうした競争に取り残され、急速に市場シェアを減らしている。農業局の担当者によると、THミルク社の台頭や経営不振による乳代の支払い遅延により、契約酪農家が他社に移行したり離農したりしたため、集乳量が減少したとのことである。ハノイ市は、乳代の支払い遅延に対して文書による指導を行っただけであり、酪農家に対して何らかの支援を行う計画はないとしている。これは、政府の方針により酪農乳業の大規模化を推進し国際競争力の強化に向かっていることと整合している。

ベトナム乳製品業界の企業の財務分析(単位は百万円)

以下で主要な企業の説明と財務分析を実施する。なお、ベトナムドンの金額単位は大きすぎるため、また、日本人にベトナム乳製品業界の金額感を知ってもらいため、百万円に換算した(簡便的に1 JPY = 200 VNDを利用)。

1:ビナミルク

  • ・会社名(英語):Vietnam Diary Products Joint Stock Company
  • ・会社名(日本語):ビナミルク
  • ・設立:1976年
  • ・住所:Ho Chi Minh(ホーチミン市)
  • ・HP:https://www.vinamilk.com.vn/

ビナミルク社は1976年に食品総公社傘下の企業として設立された南部乳業・コーヒー社を前身とし、1992年にビナミルク社に改名され、2003年に株式会社となった。シェア拡大に加え、競合他社が北部最大級の乳牛牧場を誇るモックチャウミルク(Moc Chau Milk)を買収できないようにするため、2019年中旬から同社はモックチャウミルクの経営支配権を握るGTN Foods株を買い集め、同年12月に保有比率を43.2%から75.0%に引き上げ、支配権を掌握。世界乳業メーカーの2020年売上高ランキングトップ50の中で、国内最大の乳業企業ビナミルクが前年の43位から6ランクアップの37位に浮上した。東南アジアでランクインしたのは同社のみ。

 ビナミルク社は原料調達の海外への依存度を低下させ、自社調達を強化するため、直営牧場の設立に注力している。現在、全国に同社は酪農場13か所と工場13か所を運営しており、乳牛頭数は15万頭。自社製品を世界56か国・地域に輸出しており、これまでにタイ、フィリピン、中東諸国だけではなく、米国や日本など高い品質と厳しい基準の達成が求められる市場への輸出を実現している。

 同社の製造品目は、乳製品から栄養食品、清涼飲料まで200種類以上と多岐にわたるが、飲用乳、育児用調製粉乳、加糖れん乳、ヨーグルトの4分野が主要事業である。なお、同社は最近、牛乳「ビナミルク・グリーンファーム(Vinamilk Green Farm)」やツバメの巣入り牛乳、高級なフルーツジュース「フルーツラブ(Fruit Love)」、フルーツミルク「ヒーロー(Hero)」などの新商品を相次ぎ市場に投入している。

ビナミルク社の業績についてであるが、新型コロナの影響を受けたにもかかわらず、2020年の売上高が前年比+5.9%増となり、4年連続でプラス成長を維持した。

単位:百万円 引用元:https://s.cafef.vn/hose/VNM-cong-ty-co-phan-sua-viet-nam.chn

2:フリースランド・カンピナベトナム

  • 会社名(英語):FrieslandCampina Vietnam Company Limited
  • 会社名(日本語):フリースランド・カンピナベトナム
  • 設立:1995年
  • 住所:Binh Duong(ビンズオン省)
  • HP:https://www.dutchlady.com.vn/

フリースランド・カンピナベトナム社は、1995年に正式に設立され、Binh Duong Production and Trading Goods Corporation(Protrade Corp)とオランダの大手乳製品会社であるRoyal FrieslandCampinaの合弁会社である。2019年3月までに、同社のチャーター資本は約2,950億ドンを持ち、そのうちProtrade Corpが30%の株式FrieslandCampina Vietnam Holding(オランダに拠点を置く)が残りの70%を所有する。同社Dutch Lady、 Friso、YoMost、 Fristi、 Completaなど、他の多くの乳製品をベトナム市場に供給している。 

 フリースランド・カンピナベトナム社業績では、過去4年間の売上高と純利益は減少する傾向がある。具体的には、同社の売上高は2016年に7兆1,520億ドンを、2017年に7兆2,900億ドンを達した。また、純利益は2016年に1兆1,470億ドンで、2017年に8,090億ドンとなった。

 2019年の純売上高は6兆6,320億ドンに達し、前年同期比に2%増加した。純利益は7,580億ドンで、2018年に比べ3.4億ドン減であった。

 2019年末までに、フリースランドカンピーナベトナムの総資産は2兆6,110億ドンに達し、同年初に比べ6%増加した。資本金は1兆8700億ドンから1兆550億ドンにわずかに減少した。

※以下のFrieslandCampina VietnamはBinhDuongのみの情報です。

引用元:https://viettimes.vn/so-gang-ket-qua-kinh-doanh-cua-frieslandcampina-va-nestle-tai-viet-nam-post139755.html

3:THミルク

  • ・会社名(英語):TH Milk Joint Stock Company
  • ・会社名(日本語):THミルク
  • ・設立:2009年
  • ・住所:Nghe An(ゲアン
  • ・HP:https://www.thmilk.vn/

 

THミルク社は2009年に設立され、同年に総額12億米ドル(1356億円)に上る「工業型大規模酪農・牛乳生産プロジェクト」の下、大規模牧場と乳製品工場の建設を開始した。 

 高品質な商品を消費者に提供することを企業理念として同社は国際市場で通用する生乳の生産に力を入れている。乳業会社としては後発組ながら、イスラエルなどのハイテク技術を取り入れ、飼料生産から生乳生産、加工、流通、販売までを垂直統合することで、品質の安定した生産が可能となり、高品質の製品を安定供給できたことが近年の成功につながったとしている。同社は隣接する広大な土地で野菜・果樹の近代的な生産も行っており、ジュース工場を建設した。2018年4月に自社の配合飼料工場を建設であり、1日当たり900トンの配合飼料の生産能力を有する。 

 直営牧場は8カ所、乳製品工場は1カ所であり、いずれもゲアン省にある。乳用牛飼養頭数は約4万5000頭である。牧場には、同時に60頭搾乳できる並列対尻式パーラーが2基設置されており、1日3回搾乳を行い、搾乳期間は305日である。全牧場の1日当たり平均生乳生産量は470トン、1頭1日当たり平均乳量は30キログラムとなっている。搾乳後は、バルククーラーで4度以下に冷却した後、ミルクローリーで工場に運ばれる。

牛群や生乳の品質を管理するため、同社はイスラエルのアフェミルク社製の個体管理システムを導入している。全ての個体の脚に電子タグを装着し、牛の活動量の計測・分析を行い、健康状態や発情時期を個体ごとに管理している。また、ミルカーに測定器が付いており、生乳中の乳脂肪、タンパク質、乳糖や生乳生産量を測定している。これらのデータは、管理室のサーバーで一元管理されている。システムにより問題の早期発見とその対策を行うことができるため、品質の高い生乳を工場に届けることができる。

 THミルク社の主な製品は,飲料牛乳(高温殺菌, 低温殺菌,常温保存)・加工乳(コーヒー牛乳,濃厚牛乳,カルシウム添加牛乳な ど),発酵乳(ヨーグルト,液状ヨーグルト),ジュース、バター,チーズ,生クリーム,(アイスクリーム)などがある。

 THミルクは2009年設立の新しいプレイヤーであるが、脱脂粉乳に無塩バターやバターオイルを加えた加工乳が圧倒的な割合を占めるベトナムで、乳牛飼育から製造までの一貫生産体制を確保して「本物の牛乳」をアピールする戦略により、国内でも広く認知されるようになっている。公式の売上高に関するデータはないが、同社によると、2014年度の売上高は2億USD(約240億円)を超えており、牛乳市場シェアは約3割だという。 

 THミルク社はビナミルクと比較的新しい企業であるが、近年の目覚しい急成長により、業界2位の座を掴んだ新興企業になっており、国内外で高く評価されている。

財務情報は入手できなかったので財務分析は割愛する。

4:ヌティフード

  • 会社名(英語):NUTIFOOD NUTRITION FOOD JOINT STOCK COMPANY
  • 会社名(日本語):ヌティフード
  • 設立:2000年
  • 住所:Ho Chi Minh(ホーチミン市)
  • HP:https://nutifood.com.vn/

 ヌティフード社(旧称DONG TAM FOOD JOINT STOCK COMPANY)は2000年に設立された会社である。

 同社は乳製品の製造販売を手掛けており、乳幼児用・妊産婦用栄養食品、特別用途栄養食品、高齢者用粉ミルク、糖尿病用粉ミルク、アレルギー児用ヤギ乳、一般乳製品などを取り扱っている。 

 海外に進出するため、同社は世界の有名な大企業との合弁を推進している。2018年9月にアサヒグループ食品株式会社と組み立て、両社は、合弁会社「アサヒ・ヌティフード(Asahi – NutiFood)」をホーチミン市に設立し、販売に向けた準備を開始している。合弁会社の出資比率はアサヒグループ食品が50%、ヌティフードが50%。2020年に同社のNutiFood GrowPLUS +という製品は、ベトナムの乳児用ミルクの市場シェアで公式にリードしており、22%の市場シェアを誇っていた。

   ヌティフードの業績としては、2007~2014年に売上高は伸び、売上成長率が右上がりになっていた。同社の経営状況が安定的だと評価されている。

引用元:https://viettimes.vn/an-nen-lam-ra-nhu-nutifood-post140179.html

2016年から2018年まで、NutiFood BinhDuongの業績はわずかに減少した。 2016年にNutiFood Binh Duongの売上高は387億円以上(7兆7,430億ドン)に達し、純利益は約50億円(~1兆450億ドン)で、13.5%の利益率に相当した。そして、2018年にNutiFood Binh Duongの売上高は422億円(8兆4,400億ドン)に達し、前年比5.6%減少した。 純利益は38億円(7,650億ドン)であった。2018年末までに、NutiFood Binh Duongの総資産は312億円(6兆2,550億ドン)に達し、資本金は約95億円(1兆9,040億ドン)で、年初に比べてそれぞれ15.6%と9%増加した。

5:モックチャウミルク(MCM)

  • 会社名(英語):MOC CHAU DAIRY SEED JOINT STOCK COMPANY
  • 会社名(日本語):モックチャウミルク
  • 設立:1958年
  • 住所:Son Laソンラ省
  • HP:www.mcmilk.com.vn

モックチャウミルク社(旧称モックチャウ農場)は、1958年4月に設立されたベトナムで初めて乳業工場である。同社は2005年1月に株式会社(政府がチャーター資本の51%を保有する)というモデルで運営し、社名をMoc Chau Dairy Seed Joint Stock Companyに変更した。2006年に民営化した。570戸の契約酪農家と3カ所の直営牧場から集乳している。契約酪農家の平均飼養頭数は、酪農振興計画が実施された2001年の15頭から年平均1頭強増加し、現在は約40頭まで大幅に増加している。現在、集乳対象となっている2万3000頭を2030年までに3万5000頭まで拡大する計画を有している。

 GTNfoodsがモックチャウミルク社の大株主であり、発行済み株式の51%を保有していた。2020年1月から、ビナミルク社がGTNfoodsと合併した(GTNfoodsのチャーター資本の75%を保有する)ことにより、GTNfoodsの子会社であるモックチャウミルクはビナミルク社の傘下となった。

 モックチャウミルク社の主な事業は乳牛飼育、乳用種の提供、乳製品の製造販売飼料及び飼料添加物の製造である。地の利があるモックチャウ高原に位置することで、モックチャウのミルクの品質は消費者に支持され、高く評価されている。同社の主な製品は、低温殺菌牛乳、高温殺菌牛乳、加糖練乳、ヨーグルト、バターなど、ベトナムの人々の間でもよく知られている。 

 同社が毎年国家予算へ何千億ドンの税金を納税することや、UHT牛乳、加糖練乳、ヨーグルト、ミルクパン、バターなどの高品質の製品に対するシルバーグローブ賞、ベトナム高品質の商品、ベトナムゴールドスター、ロータスカップなど多くの賞を授与されたことで表された。 

 モックチャウミルク社の業績についてであるが、直近の売上高は横ばいで推移している。 ただし、2020年度にはビナミルク社の傘下となったことにより、モックチャウミルクの売上高成長率が急増してきた。主要製品ラインの利益率は依然として良好に維持されており、今後もビナミルクの支援により、利益は拡大すると考えられる。

引用元:https://s.cafef.vn/upcom/MCM-cong-ty-co-phan-giong-bo-sua-moc-chau.chn

6:ハノイミルク(HNM)

  • 会社名(英語):Hanoimilk Joint Stock Company
  • 会社名(日本語):ハノイミルク
  • 設立:2001年
  • 住所:Ha Noi(ハノイ市)
  • HP:https://hanoimilk.com/

 2001年に設立され、2003年に正式にビジネス活動をはじめたハノイミルク社はベトナム北部最大乳製品企業の一つである。同社の主な事業は牛乳製品、豆乳、牛乳加工、果汁ジュースの生産、食品加工、栄養食品の生産である。IZZIYotuti、100%生ミルクHanoimilkはハノイミルクの商標である。

 ハノイミルク社の業績であるが、開始日から2007年末まで、売上高は横ばいで推移していた。しかし、2008年に殺菌牛乳「Sua tiet trung Hi-P Socola(110ミリリットル)」の一部が有害物質メラミンに汚染されている疑いがあり、同社のビジネス状況は悪くなっている傾向である。このため、ハノイミルク社は売り上げの減少による資本不足に。商品の品質改善が行き詰まったり、メ・リン地区で2000頭の乳牛を飼育する自社牧場(3800億ドン相当)の開発投資資金が不足する事態となっていた。

 2013年にハノイミルク社の株価は大きく上昇したため、ティガ・ピラー・セジャウテラ食品のインドネシア食品最大手に買収されていたという情報があった。たとえティガ・ピラーの傘下に入ることによって、ASEAN経済協力体が同年の年末に実現したさいには、ベトナム以外にも加盟10カ国との交易が活性化することになり、ハノイミルクにとっては大きなビジネスチャンスが生まれる期待が高まる。VPバンク証券のバリー・ワイズブラット調査部長は、「ティガ・ピラー社は、ハノイミルクの製品をインドネシア国内で販売することで、ハノイミルクの年間利益に1880~2350万ドル上乗せできるだろう」と分析した。ところが、この取引に関してハノイミルクに直接に声をかける企業がないとハノイミルク株式会社の会長は主張した。

 2014年にハノイミルク社は30億ドン(~1,500万円)赤字であり、税引後利益は27億ドン(1,350万円)しかない。2015年からハノイミルクは事業計画を完了したことがなく、大きな損失を記録したことさえない。2015年度に比べ、2016~2017年の売上高は大幅に減少し、成長率はマイナス24.5%であった。これは、会社の生産および事業活動に大きな影響を及ぼしている。また、2019~2020年にも、世界的な大流行と国内外の乳業会社による競争が過熱することで、同社の売上成長率は再びマイナスを続けた。

引用元:https://finance.vietstock.vn/HNM/financials.htm

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7:ネスレベトナム

  • 会社名(英語):Nestlé Vietnam Company Limited
  • 会社名(日本語):ネスレベトナム
  • 設立:1995年
  • 住所:Dong Nai(ドンナイ省)
  • HP:https://www.nestle.com.vn/vi

スイス食品大手ネスレ(Nestle)の子会社ネスレ・ベトナム(Nestle Vietnam)は1995年にドンナイ省で設立された。現在、ネスレ社はベトナム全国で6か所の食品・飲料工場を運営している。2017 年5月に第1期の稼働を開始したボンセン工場は、同社にとってベトナムで6か所目、フンイエン省では2か所目の工場だ。同工場の事業拡大に伴い、ネスレ・ベトナムによるフンイエン省への総投資額は1億0700万CHF(約116億円)に増加した。なお、同社は同省で大規模な物流センター「ボンセン物流センター」を開業した。MiloまたはNANミルクの商標に加えて、ネスレ社は菓子、コーヒー、アイスクリーム、ボトル入り飲料水などの他の製品も提供している。

 過去4年間で、ネスレベトナムの年商は百数億円以上(十数兆ドン)に達し、「偉大なライバル」であるフリースランドカンピーナベトナム社を大幅に上回っている。

引用元:https://viettimes.vn/so-gang-ket-qua-kinh-doanh-cua-frieslandcampina-va-nestle-tai-viet-nam-post139755.html

具体的には、同社の売上は2016年に約574億円(11兆4,930億ドン)を、2017年に657億円を達した。また、純利益は2016年に55億円(1兆1,070億ドン)で、2017年に59億円(1兆1,970億ドン)となった。 2019年に上記の2つは、それぞれ798億円(15兆9,670億ドン)と92億円(1兆8,440億ドン)で、2018年に比べて12%と22%増加した。

 2019年末までに、ネスレベトナムの総資産は8兆2,810億ドンに上り、同年初に比べ6%減少した。資本金は12%増の3兆1,060億ドンである。 2020年10月までに、ネスレベトナムのチャーター資本は1兆2600億ドンを超えていた。

ベトナムの乳製品企業間の売上を比較 ダントツでVinamilkが大きい

上記において各企業を紹介してきた。ここで売上規模を比較分析してみたいと思う。

各社売上情報をマナボックスが加工

こうして比較してみるとビナミルクの存在感が大きいのがわかる。利益率という点でも比較した。利益率でもビナミルクが飛び抜けていることが理解できるだろう。

上記の情報をマナボックスで編集

日本の乳製品の代表的な企業との比較【成長率も注目しよう】

では、日本の乳製品企業とではどうだろうか?以下の通り比較分析してみた。なお、期間は2021年10月時点で直近の年度の財務情報を利用している。(例えば、2020年12月など)

引用元:https://www.buffett-code.com/  からの情報を加工

明治HDは、様々な業種から成り立つ子会社があるのでであまり参考にならないかもしれれない。ただ森永乳業や雪印メグミルクの売上をみるとビナミルクよりも大きいことがわかる。しかしながら成長率という指標に着目するとビナミルクが日本を代表する乳製品の売上高を超える日は遠くないのかもしれない。

まとめとして

ベトナムは、乳製品の消費拡大によって国民の栄養改善を図っている。ベトナムの乳製品マーケットは拡大の可能性が高いため、さらに多くの外資企業が参入していくことは間違いない。今後は、低価格の商品だけでなく、オーガニックや高級な商品の需要も見込まれている。ベトナムでの乳製品マーケット市場の拡大は、国民の健康問題に直結している。今後の発展に期待しよう。