田島スチール株式会社は、明治44年の創業以来、一貫して鉄鋼二次製品の販売をしています。この間、ユーザー各位のあらゆるニーズに応えるため、業界トップメーカーの製品を幅広く取り揃えるとともに、メーカーの技術とユーザーのニーズを結びつける役割を担ってきました。

今日、鉄鋼業界においても、新技術、新素材へのアプローチが進み、従来になかった高機能な製品が開発されています。こうした中、田島スチール株式会社は100年来にわたる豊富な経験と信頼を基盤に、より高機能な商社として業界発展の一翼を担っています。

4つのバリューの一つである「グローバルな供給」(日本の高品質を世界へ)に基づき、ベトナムへ2009年に進出。ベトナム法人であるTajima Steel Vietnamの代表の新田郷司氏にお話しを伺いました。

概要
  • 業種:鉄鋼製品の販売
  • 従業員:14
  • URL:https://www.tajima-steel.co.jp/en/index.html
  • 導入サービス:ベトナム人向け経理実務テスト「kip」及び経営管理支援サービス
  • General Director: 新田郷司氏

ここがポイント!

 

  1. 長年勤務したスタッフの退職による抜けた穴を効果的にカバーするため経験のある専門家の支援が役立った
  2. ベトナム経理試験KIPの刺激により担当者の責任感が強くなった
  3. 専門家の「レビュー報告書」により事前に税務リスクを把握出来たから安心できた

 

今回、マナボックスベトナムのサービスを導入したきっかけを教えてください。

-長年務めていた管理者の退職による業務の負の影響を最小限に留め、迅速な組織の立て直しの支援が必要だった

設立当初から長年、弊社に勤めていた経理・総務を管理するシニアマネージャーの退職の決定がきっかけです。私が赴任する前から勤務していたのです多くの業務に詳しく頼りにしていました。別な言い方をすれば任せきりでブラックボックスになっていたのです。

シニアマネージャーが抜けた後、残ったメンバーで全て対応できるか不安がありました。私自身も経理・総務業務をあらためてきちんと深く理解したいと感じていました。

そこで日本人及びベトナム人の会計・税務の専門的な知識のある人の支援が必要となりました。

-自計化のための経理・総務の「教育」及び「仕組み」の視点がある点

以前の通りに将来的には自社で経理業務や税務業務を管理していく予定でした。また私が十分な体系化した管理を出来ていなかったという点も正直あります。

そのため「教育」「仕組み」といった視点も必要でした。2番手以下の経理担当者を1番手にするための経理スキルを評価することが必要だったのです。彼女の成長がキーだと思っていました。

ベトナムでお世話になっている人に相談したところマナボックスベトナムであれば、私が求めているサポートを提供できると聞いたためお願いすることになりました。

さらに新しい組織運用では特定の一人に権限が集中しないように経理と総務を分けることにしたため、総務担当者の採用も必要でした。マナボックスではKIP-HRという人事総務担当者向けのテストも提供していたためそそこも私の要求を満たしていました。

実際にマナボックスベトナムの支援はどうでしたか?

-経理試験によってポジティブな刺激が経理担当者に生まれた

試験の結果が刺激となり「このままじゃいけない」という意識が強く生まれたと思います。

-マナボックスの経理や税務のレビューレポートにより事前にリスクを把握することができた。また税務に関する質問も迅速に回答してくれる専門家がいたので安心できた

マナボックスの月次の会計・税務レビュー支援には「レビュー報告書」の報告が含まれます。レビューしてもらった時にマナボックスの専門家(税理士等)が気がついた税務上のリスクとその影響、対応策案が報告書として報告されます。この「レビュー報告書」が事前に税務上のリスクを認識するのに役立ちました。日本語も含まれていたのでわかりやすかったです。

今後の展望を教えてください。

-「仕組み」のメリットを理解し、私が指示しなくても「仕組み」を運用するようになってほしい    

私が中心となり経理、人事総務、輸出入業務のやることリストを含む年間スケジュールを作成し、それを運用しています。ただ、現在はベトナム人担当者はこの年間スケジュールのメリットをきちんと理解しておらず「言われているからやっている」といった意識で運用しています。「私がわかっているんだからなぜわざわざ文章として残す必要があるの?」という雰囲気を感じます。

例えばなにか新しい法令により「3か月1度〇〇を当局に報告する」といったタスクが増えたとしても、ベトナム人スタッフは主体的に年間スケジュールのやることリストを更新してくれません。   

これをベトナム人が主体的に自ら更新するようになってもらうことが次の目標です。

例えば、部下がやることや手続きを理解していなければそれは上司の責任であると意識を持ってもらうことにより属人化せず「仕組み化」が進むと考えています。そのためには「仕組み化」も、うまく人事評価の項目に含めています。ただ、どうしても基準が曖昧になりがちなのでそのあたりを改善していきたいですね