こんにちはマナラボの菅野です。

今日は、海外駐在員の社会保険について解説します。

ベトナムを含む海外駐在員は、日本での社会保険を継続しています。そしてほとんどの場合、日本でも、ベトナムでも給与をもらっています。

ほとんどの場合「在籍出向」という形態で出向するでしょう。

これは、日本の企業の従業員としての地位を維持しながら、現地の企業においてその指揮命令の下で就労する勤務形態です。つまり、日本の企業と現地の企業との二重の労働契約が成立するパターンです。

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社会保険の計算方法と標準報酬額の範囲ついて解説

社会保険は、「標準報酬額」✖️「料率」で計算されます。この時問題になるのが「標準報酬額」の範囲です。日本での給与のみか?それともベトナムの給与を合算するのか?です。

普通の感覚からすると日本の給与のみでよさそうですが、実はここは論点があります。

この点、2014年6月に日本年金機構ホームページに掲載された「海外勤務者の報酬の取扱い」というリーフレットにより、ある程度の判断基準が示されたようです。

>>海外勤務者の報酬の取り扱い

このリーフレットでは、海外勤務者に支払われる給与等が、標準報酬月額の算定の基礎となる「報酬等」に含まれるのかどうか?について具体例を示して解説していますのでそれについて見ていきましょう。

気になるのは、海外の給与が「報酬等」に含まれるか?ですよね。

含まれるケース(ベトナム給与を合算する考え方)

この点結論は以下の通りです。

海外の給与が本社の給与規定に基づいて支払いがされる場合

国内事業所(A)に勤務する被保険者が海外の事業所(B)に転勤となり、A事業所およびB事業所双方から給与等を受けているが、B事業所から支給する給与等は A事業所の給与規定に基づいている場合

なんとも抽象的ですね。いろんなストーリーが作れそうです。

逆にいうと以下の場合は含まれないようです。

含まれないケース(日本給与のみの場合)

適用事業所(国内企業)の給与規定や出向規定等に海外勤務者に係る定めがなく、 海外の事業所における労働の対償として直接給与等が支給されている場合は、 適用事業所から支給されているものではないため、「報酬等」には含めない。

そうなると、本社での海外駐在規定などで明確にベトナムの給与について明確しないほうがよさそうに思えます。

実務上の結論としては、ベトナム側の給与の割合は給与全体に占める割合が低い(例えばベトナムでは1,000ドルから1,500ドル)であることが多いこともあり「含めない」ケースがほとんどでしょう。

本日のまとめ

今日は海外勤務者の社会保険に関する「標準報酬額」について解説しました。ベトナムでもらう給与を「標準報酬額」に含めるか?否か?の論点でした。

手取りにも影響しますよね。

結論は以下の通りでした。

  • 海外の給与が本社の給与規定に基づいて支払いがされる場合→含める
  • そうでなく海外の労働の対価として払う→含めない

ベトナムに進出する際、留意してください。