こんにちは!マナラボの菅野です🌱

今日は、「新品の機械を海外からベトナムに輸入したいけど、手続きが難しそう…」という方に向けて、100%新品機械の輸入手続きを、やさしく、でもきっちり解説していきます!

  • 「通関ってややこしい」
  • 「間違えたら大変そう」

そんな不安、この記事でぜんぶ吹き飛ばしましょう✨

ではさっそく、いってみましょう!

新品機械の輸入はなぜ特別なの?

まず大前提ですが、ベトナムでは、中古機械と新品機械では手続きがぜんぜん違います。

  • 中古機械→【決定18/2019/QĐ-TTg】により、年式制限や基準が細かく規定されています。
  • 新品機械→年式制限はありませんが、専門管理省庁による管理対象かどうかのチェックが必要です。

つまり、新品だからといって「なんでもスムーズに輸入できる」というわけではないんですね。

【基礎知識】新品機械輸入に関係する主な法律

新品機械の輸入に関しては、以下の法律や通達が関係してきます。時期によって失効してる政令等もあるのでそのあたりはご留意ください。

  • 通達38/2015/TT-BTC(2015年3月25日発行)
  • 通達39/2018/TT-BTC(2018年4月20日改正)
  • 政令128/2020/ND-CP(2020年10月19日施行)
  • ラベリングについては、政令43/2017/ND-CP(2017年4月14日施行)

ここはサラッと確認しておきましょう。このあと具体的にどのタイミングでどの規定が登場するか、順番に出てきます!

【ステップ完全解説】新品機械の輸入手続き

Step1|通関申告書を作成しよう!

輸入手続きは、まず**通関申告書(Customs Declaration)**を作成するところからスタート。

必要な書類はこのとおりです👇

  • 輸入契約書(Sales Contract)
  • 商業インボイス(Commercial Invoice)
  • 梱包明細書(Packing List)
  • 船荷証券(B/L)
  • 原産地証明書(CO)※適用したい場合
  • HSコードを特定する資料
  • 到着通知書

申告は、【通達38/2015/TT-BTC 第16条】に基づいて、電子通関システム(VNACCSなど)を使って行います。

ここで注意!!
自己流で申告をすると、修正できないエラーになることがあります。
(→申告エラーは関税法第29条で訂正可能な場合もありますが、場合によっては修正不可になることも)

だから、わからないときは必ず専門家に相談してくださいね。

さらに、到着日から30日以内に申告を完了させる義務もあります。
(【関税法第25条】より)

もし遅れたら、遅延罰金が発生しますのでご注意を!

Step2|通関申告書を「開封」しよう!

申告書を提出したら、税関から「分類結果」が返ってきます。

  • グリーンレーン:そのままOK
  • イエローレーン:書類審査あり
  • レッドレーン:現物検査もあり

分類結果に応じて、税関窓口で「開封」(オープン)手続きを行います。
(開封期限:申告から15日以内【政令128/2020/ND-CP 第23条】)

これを忘れると、申告が取り消されてしまうので注意!

Step3|通関許可と税金支払い

税関でOKが出たら、

  • 輸入税(Import Duty)
  • 付加価値税(VAT)

を支払って、正式に通関完了です。

輸入税とVATの計算式はこちら👇

✅ 輸入税 = CIF価格 × 税率
✅ VAT =(CIF価格+輸入税)× VAT率

(※参考:【通達39/2018/TT-BTC第17条】に基づく)

CIF価格とは、
「工場出荷価格+輸送費+保険料」などを合算したものです。

ここも税率ミスすると大変なので、正しいHSコードを使ってくださいね。

Step4|貨物を引き取ろう!

通関が完了したら、リリースオーダーをもらって、倉庫や工場に搬入します。

ここでもう一度、**ラベル表示が必要か?**を確認しましょう。

新品機械は、原則【政令43/2017/ND-CP】により、ラベル表示が義務化されています。

新品機械輸入時のよくある失敗と対策

  • 🛑 HSコードが間違っていて追徴課税!
    → 必ず貨物サンプルやカタログをもとに事前にコード確認を!
  • 🛑 通関期限オーバーでペナルティ
    → 30日以内申告、15日以内開封を厳守!
  • 🛑 ラベル不足で販売停止
    → ラベル要件(製造者名、型番、製造国など)を事前チェック!

まとめ|不安な時は早めにプロに相談を

ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!新品機械の輸入手続きは、しっかり押さえれば決して怖いものではありません。でも、ひとつ間違うと大きなリスクになる世界でもあります。

わからないことがあれば、
「わからないので確認します」と正直に伝えることが、最終的には一番安全です🌸