こんにちは!マナラボの菅野です。
今回は、CPC業種コードの中でも、特に企業が登録や外資投資でよく使う「第5章〜第9章」の構造について、やさしく・正確にご紹介します!


📌 CPC業種コードって何?

CPC(Central Product Classification)は、国連が定めた世界共通の商品・サービス分類制度です。外国からの投資を受け入れる国(ベトナムなど)が「どの業種にどこまで外資を受け入れるか」を決めるときに、このCPCコードを使って整理しています。

📚 参考根拠:国連CPC Ver.2.1、およびベトナム政府の「決定27/2018/QĐ-TTg」

🧩 CPC業種コードの分類構造ってどうなってるの?

CPCコードは「章(chapter)」「区分(section)」「分類(class)」の3階層で構成されています。

たとえば:
514 → 第5章「建設」 > 区分51「建設工事」 > クラス514「プレハブ建物の設置」


🏗 第5章:建設工事と建設サービス(Construction)

📂 区分51:建設工事

コード内容
511建設現場での事前作業(整地・試掘など)
512建築工事サービス(住宅・ビルなど)
513土木建設工事(道路・橋・ダムなど)
514プレハブ構造物の組立サービス
515商業施設の建設サービス
516設置サービス(電気、空調、配管等)
517建物の仕上げ工事(内装、塗装など)
518建設機械のオペレーター付きレンタル

📂 区分52:建設物

コード内容
522建築物の構造や意匠に関する設計成果物(図面など)

🏞 第6章:宿泊・レストラン・販売・修理サービス

📂 区分61〜62:車両販売と卸売

コード内容
611自動車の販売・修理・部品の販売
612バイクの販売・修理
613ガソリン等の小売販売
621販売代理店サービス(卸売仲介)
622卸売販売サービス(倉庫型取引含む)

🚚 第7章:輸送・保管・通信(Transport, Storage, Telecom)

📂 区分71〜74:各種輸送サービス

コード内容
711鉄道輸送(旅客・貨物)
712道路輸送(旅客:7121、貨物:7123)
713パイプライン輸送
721海上輸送(国際航路など)
722内陸水路輸送
731航空旅客輸送
732航空貨物輸送
734パイロット付き航空機リース

📂 区分74:輸送関連の支援サービス

コード内容
741貨物取扱・コンテナ取扱
742倉庫・保管サービス
747旅行代理店、ガイドサービス
748貨物代理店サービス
749その他輸送支援(書類作成など)

💼 第8章:ビジネス・IT・研究・法律・技術サービス

📂 区分84:コンピュータ・ITサービス

コード内容
841ハードウェア設置コンサル
842ソフトウェア導入・開発
843データ処理サービス(入力、分析)
844データベースサービス
845コンピュータの修理・保守

📂 区分85:研究・開発(R&D)

コード内容
851自然科学の研究開発
852社会科学・人文の研究
853学際的研究(環境、技術等)

📂 区分86:法律・会計・コンサル・建築設計

コード内容
861法律サービス
862会計・監査・簿記
863税務サービス
864市場調査・世論調査
865経営コンサルティング
867建築・工学設計・技術コンサル

🏥 第9章:社会・教育・医療・娯楽サービス

📂 区分92:教育サービス

コード内容
921初等教育
922中等教育
923高等教育
924成人教育(語学など)
929その他の教育(職業訓練など)

📂 区分93:健康・福祉サービス

コード内容
931医療サービス(病院・診療所)
932獣医サービス
933社会福祉(高齢者介護など)

📂 区分94:環境サービス

コード内容
940下水・廃棄物処理・環境保全

❗️ ベトナムがWTO等で未約束の業種に投資したい場合は?

外国投資家が、ベトナムがまだWTOやFTAで「開放」を約束していない業種に投資したい場合:

  • 投資ライセンス発行機関(DPIなど)は、専門管理機関の意見を取り付けて判断を行います。
  • 投資家は、意見取得が必要な機関数に応じて、追加の書類コピーを提出します。
  • 審査プロセスは通常より長くなります。
  • 専門機関の書面による回答後、ライセンス発行の可否が決まります。

CPCコードの全体像を押さえておこう!

いかがでしたか?
ここまで読んでくださったあなたは、もうCPCコードをただの「番号の羅列」とは思わないはずです。

CPCコードは、国際的な投資やベトナム進出を検討する際の“法的な地図”のような存在なんです。

たとえば…

💡「この業種って100%外資でできるの?」
💡「ベトナムでこのビジネスを始めても問題ないの?」

そんな疑問に、明確なルールと分類で答えてくれるのがCPC業種コード体系です。

この体系があるからこそ、外国企業は「どこまで投資できるか」「どこに制限があるか」を正しく把握し、スムーズに事業戦略を立てることができます。

📚 ちなみに…
ベトナム政府もこのCPCコードを使って、WTOでの約束履行や外資参入の判断をしています。
根拠となるのは、以下のような制度です:

  • 国連CPC分類 Ver.2.1(国際共通ルール)
  • ベトナム投資法(2020年)
  • 決定27/2018/QĐ-TTg号(VSICとの整合)

だからこそ、CPCコードを理解することは、ベトナム進出・事業登録・外資比率判断など、すべてのスタートラインになるんです。

次に迷ったときはこう考えてみてください:

📍「この業種にCPCコードってある?」
📍「そのコードって、WTOの開放リストに入ってる?」
📍「その業種、100%外資OK? 合弁じゃないとダメ?」

この記事が、少しでも皆さんの“海外展開の羅針盤”になれば嬉しいです。
マナラボは、そんな皆さんの挑戦をいつでも応援しています!