こんにちはマナボックスの菅野です。

最近、世間で話題になっている事件です。みなさんもご存知かと思います。

ベトナム南部ホーチミン市の路上で4日、30代の日本人男性が刺殺される事件があり、逮捕された20代の男が「外国人の元上司に似ていたから刺した」と供述していることがわかった。前の職場の上司を恨み、外国人に敵意を抱いていたという。被害男性との間に面識はなかった

引用元:朝日新聞Digital

ショックを受けた人も多いでしょう。顔が似てるだけで…?

多くの人はこれまで長くベトナムに住んできて「日本人である」という理由で不利益を受けた人は少ないあはずです。むしろ逆で「日本人」だから親切にしてもらった経験が多いのではないでしょうか?

とはいっても日本人の信頼資産(車、バイクやアニメなど)は徐々に減っているので世代によって日本人へのイメージは違うと思います。こんな時いつも思い出すのが以下のエピソードです。

徳川綱吉の「生類憐みの令」が人間の価値感を変える

『逆説の日本史』という書籍での江戸幕府五代将軍徳川綱吉の「生類憐みの令という悪法を日本人に強制したバカ殿である」という説が間違っているという話です。

今では信じられないことですが当時は「辻斬り」と呼ばれる行為が認められていました。むしろ褒められる行為だったそうです。その価値観を変えるためにこの極端な法令が必要だったという考えです。日本人という気質が関係しているかもですが何かを変えるためには極端なことが必要なのでしょう。

するとそれ以後の子供達は「生き物を殺すのは悪いことだ」という価値観になっていくわけです。その結果、生類憐みの令で、武士に試し切りされる人はいなくなりました。

何がいいたいかというと「人間の価値観も20年くらいで変わる」ということです。「日本への価値観」も例外ではありません。

古典から学ぶ、人とのコミュニケーション【普遍的です】

最初にキーとなるメッセージをお伝えします。

相手が大切にされないとき相手はあなたに迷惑をかける

最近はAIのことを勉強しているのですがそうすると人間として何が必要なのかな?と悩むことが増えました。じゃあやっぱり歴史(古典)から学ぼうということで古典に触れる機会を増やしています。出口治明氏の歴史に関する書籍を読むことが多くなりました。

そんな中、『フランケンシュタイン』という名作が今回のホーチミンの事件とリンクしました。

『フランケンシュタイン』(Frankenstein)は、イギリスの小説家、メアリー・シェリーが1818年3月11日に匿名で出版したゴシック小説です。みなさんもご存知ですよね。内容は以下の通りです。

昔から、人々は科学が進むと、機械が人間に勝つのではないか、自分たちが作った機械に支配されるのではないか、と恐れていました。この作品は、そうした人々の恐怖を初めてテーマにしたものだと思います。今だとAIが怖いみたいなことかもしれませんね。

繰り返しになりますが、一言でいうとこういうことです。

相手が大切にされないとき相手はあなたに迷惑をかける

科学者のヴィクターが作った人造人間(フランケンシュタイン)は、やがて人々に迷惑をかけます。なぜそんなことをするのかというと、親であるヴィクター博士に大切にされなかったからです。

この本を読んでみると、人間は相手が人間であれ、ペットであれ、物であれ、何かを大切にすることで関係を築いているのだとわかります。

相手から大事にされたいなら相手を大事しよう。そんなことが1800年代から言われているのです。2024年も変わりません!

こんなエピソードも紹介していました。おそらく科学的なエビデンスもあることでしょうね。

ある医師からこんなお話を聞きました。認知症の患者さんに対して、介護する人がイライラして乱暴に接すると、患者さんはそれを感じ取ってしまうそうです。その結果、食事をこぼしたり、トイレに失敗したりして、わざと手間がかかるような行動をすることがあるといいます。でも、優しく大切に接すれば、できるだけ迷惑をかけないように努めるそうです。認知症の患者さんでも、自分が大切にされているのか、雑に扱われているのかを感じ取ることができるのです。

なお参考にしたのは以下の本です。また私が最近試している方法も以下で解説していますのでそちらもどうぞ!

>>M-Lab_最強のコミュ力のつくりかたをベトナムマネジメントに転用しよう!【あなたの魅力度は?マナボックスの事例共有】