こんにちは、マナラボの菅野です。
今日は、税務実務において意外とよく出てくるけど、いざというとき「なんだっけ…?」となる
「Form 01/KHBS(補足申告書)」について、ゼロから分かりやすく、でもしっかり正確に解説していきます。
実際に日本人の経営者が作るとかないんですど内容についてざっくり知っておくことは大事です。
この記事のもくじ
そもそも Form 01/KHBS とは?
Form 01/KHBSは、**税務申告書に誤りがあったときに提出する「補足申告書(Tờ khai bổ sung)」**です。
税務の金額が間違っていた!なんて時は必要だと思います。
正式には、通達80/2021/TT-BTC 附属書IIで規定されており、税額・還付・控除額に影響を及ぼす修正を行う場合に提出が求められます。
✅【根拠】政令126/2020/ND-CP 第7条第4項:
「納税者は、税額・控除・還付に影響する補足申告を行う場合、Form 01/KHBSを含む補足申告書類を提出しなければならない」
どんなときに必要?不要なときは?
✅ 提出が必要なケース
- 誤って売上を低く計上していた → 法人税が不足してる!
- VATの控除額を過剰に申告していた
- 還付請求額に計算ミスがあり、返金額が変わる
❌ 提出が不要なケース(でも記録は必要)
- 費用科目の分類ミス(例:広告費を管理費にしていた)
- 注記欄の文言誤記、科目の表示順のミスなど
✅【根拠】政令126/2020/ND-CP 第7条第4項:
「補足申告が税額に影響しない場合、Form 01/KHBSは提出不要。補足説明書(Form 01-1/KHBS)または関連資料の提出で足りる。」
Form 01/KHBS の構成と記載内容
Form 01/KHBSは以下のような項目で構成されています。
通達80/2021/TT-BTCの附属書IIに沿って説明します。
項目 | 内容 |
---|---|
[01] 申告書種別 | 補足する税目(例:法人税、VATなど) |
[02] 電子取引コード | 誤りのあった初回申告の電子コード |
[03] 税期間 | 誤りがあった課税期間(例:2023年) |
[04] 補足回数 | 初回から数えて何回目の補足か |
[05] 納税者情報 | 納税者名・税コード・税代理人等 |
▶ A. 納税額や控除額の増減
- 調整後の税額、控除税額、還付請求額の増減額を記載
- 増加は「+」、減少は「-」で表示
▶ B. 遅延納税がある場合
- 遅延日数 × 追加納税額 × 0.03% を計算
- HTKKでは自動計算されるが、確認必須
✅【補足】この金額は、Form 01-1/KHBS(補足説明書)との金額一致が求められます。
例:Form 01の [10]+[11] = Form 01-1の [07]
提出方法(HTKKの流れ)
Form 01/KHBSは、HTKKソフトウェア(またはe-Taxポータル)で作成・提出します。
流れ:
- HTKKを起動
- 「Tờ khai bổ sung hồ sơ khai thuế」を選択
- 対象税目と課税期間を指定
- 補足内容を入力し、XMLファイルで保存
- 電子証明書を使ってオンライン提出
⚠️ 実務上の注意点
- 【重要】Form 01/KHBSと01-1/KHBSの金額は完全一致していなければなりません
- 「補足申告の対象期間」は誤った申告日ではなく、課税対象となる期間です
- 補足申告だけ出して、修正済みの法人税申告書(Form 03/TNDN)を出さないというミスがよくあります!
出せる期限ってあるの?
✅【根拠】税務管理法(Law 38/2019/QH14)第47条:
「補足申告は、対象となる税期間の申告期限から10年以内かつ税務調査通知前であれば可能」
つまり、「古すぎてもダメ」「調査が来たあともダメ」というルールです。
💬 よくある質問(FAQ)
Q1. 補足申告は何回でも出していい?
→ はい、10年以内かつ調査前であれば、複数回出すことも可能です([04]補足番号で管理)
Q2. 補足申告を出すと税務調査されますか?
→ それだけで調査が入るとは限りませんが、内容によっては問い合わせが入る可能性はあります。
Q3. 還付申請中に補足申告をしたらどうなる?
→ 還付処理は一時保留となり、補足内容に応じて再審査が入ります。
まとめチェックリスト
チェック項目 | ✅ |
---|---|
誤りは税額・控除・還付に影響しますか? | |
10年以内ですか?調査通知は来ていませんか? | |
Form 01/KHBSと01-1/KHBSの金額は一致していますか? | |
修正後の法人税申告(Form 03/TNDN)は提出しましたか? |
最後にひとこと
Form 01/KHBSは、税額に影響する“ミス”を正しく訂正するための公式ツールです。
逆にいえば、「出せばリセットできるチャンス」でもあるのです。
もし「自社のケースが該当するかわからない」「記載方法が不安」という方は、マナボックスにお気軽にご相談ください!
📌 次回の記事予告:「Form 01-1/KHBSの書き方と、Form 01との整合性チェックポイント」
🔎 どうぞお楽しみに!