こんにちは、マナボックスの菅野です。

つい、先日まで、日本に帰国していました。

ベトナムから日本に帰ると、よくも悪くもいつも新しい発見があります。

「かなーしくてー かーなーしーくーてー」

「悲しくてやりきれない」

ザ・フォーク・クルセダーズの名曲ですね。今の若い人は、聞いたことがないかもしれません。

何度聞いても、なんとも言えない切ない気持ちになります。

そして、この曲に浸っていた時に、こんな話を聞きました。

なんと、専門学校が拡大しているそうです。

率直に、おおー景気がいいなあ、そう感じました。良いことだ。

なぜ、専門学校が拡大しているのか?

それは、公務員コースへの志望者が増加しているからだそうです。

そう、“公務員”になりたい若者がますます、増えているというのです。

そういえば、直近の就職ランキングでも、1位、2位は、地方公務員、国家公務員でした。

その理由を聞いた時に、この曲の「悲しくて悲しくて…。」の歌詞と私の気持ちがオーバーラップしたのです。

公務員は、すばらしい職業です。理念をもっている方は素晴らしいです。それを否定するつもりはありません。私の父も公務員です。

公務員になりたい、その理由とは、、、。

公務員なれば

安定しているから

なのでした。

確かに、ちょっと前までは、公務員は安定しているから、というのは本当であったと思います。

どんなに不景気であっても給料は安定。

しかし、このご時世、“安定”なんてあるのでしょうか?

今のご時世、安定なんてない。それが理由なら…。

もし、安定が理由であるならば、それはやめたほうがいい!

私は、強く強く言いたいです。

今日は、

・今の世の中、安定なんてない!

・挑戦することのほうが実は、リスク回避。

ということについてお話したいと思います。

その、3つの理由とは?

1、テクノロジーの発展はすさまじく早い。これの流れは、もう、止められない。

最近、みなさんも、よく聞くかもしれません。

UBERという会社ご存知でしょうか?2009年にできた新しい会社です。

その新しい会社が、今ではどうでしょう?時価総額は、なんとあのHONDAを超えています。
あのHONDAですよ。HONDAの歴史はというと、1946年設立です。だいぶ長いですよね。

また、あの世界に誇る技術力を持ったシャープでさえ、倒産寸前に追い込まれました。

テクノロジーの発展は、今までの常識をいっぺんに変えてしまう力があります。

AI(人工知能)もテクノロジーの発展の典型例です。

このような時代背景の中、公務員だってわかりませんよね。

正直、役所での事務手続きはムダだなと思うことばかりです。このようなムダはいずれ解決されると私は思っています。こんな不効率ずっとあるわけないと。

そう考えると、公務員の地位がずっと安泰なんてことはないと言えるかと思います。

2、グローバリゼーション化の波はもう来ている。

ベトナムに帰る日、羽田空港で、出発までの時間を過ごすため、空港のお店に入ると、、、。

「えー!日本人どこだろう?」

ほとんどの店員が外国の方でした。

日本に帰ってくるたび思います。観光客にしても、お店の従業員にしても、海外の方がどんどん増えていると。

すなわち、これから日本人は、日本で働くにしても海外の人と競う。というのが前提になってきます。

 

それでは、公務員はどうでしょう?

どちらの人がニーズがあると思いますか?

賃金があまり高くなくて、優秀な人材 VS 賃金が高い、いまいちな人

 

もちろん、前者の人を雇いたいですよね。

公務員だって、日本人のみならず外国人の採用が増えていくと予想されます。

ましてや事務作業的なことであれば、必ず日本人である必要はありませんよね。

ベトナムのような新興国で働いていると、感じるのが日本人の給与水準が高いということです。

これまでは、日本人だから、、、という理由で給与が高かったかもしれません。

(もちろん、日本人しかできないことがあり、優秀だから給与が高いという部分がほとんです。)

しかし、これから先、付加価値が高いことができる人だけが高い給与をもらえる時代が必ずやってきます。

厳しいですね。

3、日本に生まれてきた。それだけで成功者だ。やりたいことに挑戦しないなんて…。

ずっと日本にいると気が付かないかもしれません。でも、実際そうなのです。

私は、インドに約3年間いました。

街には、貧しい人がたくさんいます。夏の暑い日には、死亡者も出ます。理由は、家がないからです。50度近く気温が上昇するインド。外にいたら、それはもう大変です。

アジアの新興国では、一日1$以下で暮らしている人が大勢います。

多くの悩みは、明日、食べていけるか? 病院に行けるか?などです。

「生きるために、必死に生きている。」そういうことです。

 

マザーハウスの山口絵理子さんの書籍の言葉で、

「君はなんでそんな幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」

という言葉があります。

山口さんが、起業した場所、バングラデッシュで明日に向かって必死に生きている人を見て、バングラデッシュの人が自分にこのように問いかけているような気がしたそうです。

これは、私の心にグサッと突き刺さりました。そして、共感もしました。

新興国とは逆に、日本のような先進国はどうでしょうか?少なくとも、そのようなことで悩む人はほとんどいません。

新興国では、たとえどんなに優秀な素質があっても、報われないという悲しい事実があるのです。


私はこれを、インドで実感しました。これは真実なのです。

 

日本人であれば、少なくとも挑戦はできます。努力が報われる可能性があります。

それなのに、安定するから…。という理由で職業を選ぶなんてもったいなさすぎです。

失敗をいかに早くするかが、成功する秘訣。

失敗、、、。怖いですよね。

私は、とっても怖いです。したくありません。

日本では、失敗は許されないことが多いです。やり玉にあげられちゃいますよね。

挑戦した人が失敗するのを見て、周りの人が「やっぱりね。だから言ったのに。」という人もいます。

アメリカでは、失敗はポジティブに評価されるようですが、残念ながら日本ではそうではないようです。

しかし、どんな成功者だって、10のうち8は失敗するのです。

そして、その8の失敗をいかに早くするかが大切なのです。

これは、経営者、従業員に関わらず、どんなに人も言えると考えています。まわりの優秀な人もそうではありませんか?

勇気を出して、行動を起こして、失敗して、成長している。

そして、付加価値を提供できる人材になっている。

公務員を安定するからとの思いで、目指している人は、失敗が怖いと思っている人が多いのかもしれません。

でも、失敗したほうがむしろいいんだ!って思うと気が楽になりますよね。

 

今の時代、安定のために、公務員を選ぶ

これほど、リスクを負う選択はないと私は考えています。

 

そのようなことを思いながら、ふと気が付くと、、、、。

 

そこには「上を向いて歩こう」という名曲が流れていました。

 

もっともっと、挑戦していこうじゃないか。まだまだ、日本はいけるよ。

私はそう信じています。