「イテンカカクセイド?」「ブンショカ?」

「マスターファイル?」「ローカルファイル?」

海外、ベトナムで事業されている方は、もしかしたら聞いたことある言葉かもしれません。

こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

海外の関連企業との取引価格を操作することによる、所得の海外移転に対処するための制度が移転価格税制です。

これが、移転価格制度の内容です。

専門的でちょっと難しいですよね。私も、この文章だとよくわかりません(汗)。

もう少しわかりやすく、理解できるように説明していこうと思います。

このお話を聞いて頂ければ、移転税制の仕組みが理解できます。しっくりきます。

また、どういった場合には、税務署から目を付けられるか?というのがイメージできます。

国と国との綱引きだ!

 

国はとにかく税収を確保しなければいけません。

なぜなら、国が政策を実行するにはお金が必要だからです。日本もベトナムもお金が欲しいんです。

前提として、この事を頭にいれておいてくださいね。

移転価格における登場人物とは?

 

「操作できる。支配できる。」

関係にある人たち。

と覚えるとわかりやすいと思います。

具体的には、親子関係にある会社です。親会社の指示によって、なにかと決定することが可能ですよね。

日本本社と海外子会社と理解するとパッと頭に入ってくるのではないでしょうか?

それ以外に、資本を20%以上もっているとか、役員をどれだけ送っているとか?、家族の人が会社に関わっているか?とかありますが、とりあえず無視しましょう。

専門用語で、“関連当事者”という風にも表現されます。

移転価格制度の仕組みを理解する。

 

具体例を見ながら理解していきましょう。

親会社:日本法人

子会社:ベトナム現地法人

日本法人は、ベトナム現地法人に商品を販売しています。(輸出)

ベトナム現地法人は、ベトナム国内でその商品を販売しています。

税率は、日本が50%でベトナムが20%とします。(理解のため、簡便的にしています。)

【親子間取引】

親会社が100で仕入れた商品をベトナム海外子会社に120で販売しています。

その後、海外子会社はその商品を現地で170で販売しています。

そのため、日本の親会社の利益は20(=120-100)、子会社のB社の利益は50(=170-120)となります。

国によって、法人税率は異なります。

法人税のきほんを学ぼう!

したがって、全体で支払う税金を少なくしたいという考えが生じてしてしまうかもしれません。

なぜなら、税率の高い日本での利益を小さくしようと思い価格を調整したいと思ってしまう可能性があるからです。

では、この取引が第三者間で行われていたとすればどうなるかというのを見てみましょう。

【第三者間取引 (親子会社間でない。)】

第三者間取引では、日本法人が100で仕入れた商品を海外の第三者に140で販売し、海外の会社は、はそれを170で販売しています。

そのため、日本企業の利益は40(=140-100)、国外の利益は30(=170-140)となります。

両取引を比較すると次のようになります。

 

二重課税になるとは?税務当局は適正な価格とみなせる

 

移転価格制度によれば、二重課税になる可能性があります。

文字通り、ダブルで税金を支払うということです。

たとえば、上記の例で見ましょう。

今、あなたは日本の税務調査官です。

「親子会社間取引」だと、日本の法人は、10しか税金払っていませんよね。

しかし、

「ちゃんとした価格で販売しないさいよ!勘弁してよ!」

というのが日本側の主張となります。

そうすると、120じゃなくて140でしょ?と決めることが出来てしまうのですね。

適正な価格として販売したとみなすことができるのです。

移転価格の取引の対象をおさえる

どんな取引が対象になるのでしょうか?

基本的には、関連当事者間(親子会社間とイメージしてくださいね。)の取引です。

海外子会社における具体的な例で見ていきましょう。

・物やサービスのやり取り(は当然ですよね。)

・ロイヤリティ

・親子ローンの支払い利息

どれも、価格や利率の操作で金額を調整できますよね。

海外、ベトナム子会社は、こんな場合を気にする

 

なにをすればいいの?

とりあえず、移転価格の文書化はマスト?(一定規模の会社は義務化されています。)

そんな風に思われるかもしれません。確かに、大事です。今後はもっと大事になってくるでしょう。

しかし、一番注意すべきことはシンプルです。

それは、

ベトナムで利益を計上して税金を納めること。

です。

設立して3年目くらいまでは、どんな企業であれ赤字が多いので不自然ではありません。

しかし、5年も10年も事業してて、ずっと赤字の場合には留意しなければいけません。

なぜならば、海外、ベトナムに税金を納めてないからです。

そうすると、当然ベトナムの税務調査官は目をつけてくるでしょう。

参考記事:製造、生産だけ?「値決め」は社長が決める重要な仕事

 

☆本日のまとめ☆

 

・お互いの国は、それぞれ税収がほしいぞ!

・適正な値段かどうかを税務当局は気にする。

・海外でずっと赤字はまずい。

いかがでしたでしょうか?意外と簡単ですよね?

あなたの会社が、移転税制の仕組みを理解して、余計なペナルティを支払わないことを祈っています!

それでは、また!

上記は、一般的な内容となります。マナボックスにはベトナム歴9年の日本公認会計士と実務経験豊富なベトナム人会計士が、実務上の留意点についても相談させて頂きます。 問い合わせページより、気軽に問い合わせ頂けると幸いです。

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