マナボックスによる法令ニュースです。

94/2023/ND-CP(政令94号)により、一部の業種の商品やサービスを除き、10%とされている付加価値の税率が引き続き減税されます。

  • 2024年1月から6月
  • 10%→8%(以下の一部を除く)
  • 但し、通信、金融、証券、保険、不動産事業、金属および金属製品、鉱産物(石炭を除く)は、減税対象に含まれない。

です。リンク先で説明している2023年7月1日から12月31日まで適用となっていた減税措置の延長です。

 

2024年VAT減税までの経緯

オフィシャルレターによる提案

2023年10月13日に、ベトナムの財務省は、2024年の最初の6か月間に消費税(VAT)を削減する提案に関する意見を求める公式文書11239/BTC-CSTを発行したようです。

https://datafiles.chinhphu.vn/cpp/files/duthaovbpl/cv-11239.pdf

この提案では、現在10%のVATが適用されている一部の商品とサービスの税率を2%引き下げて8%にすることが提案されています。ただし、特定の商品とサービス群はこの削減から除外されます。このVAT削減政策の適用期間は、2024年1月1日から6月30日までです。

国会決議による決議及び法令

その後、2023年11月3日に、政府は財務省の提案に基づく消費税削減に関する国会決議を承認する決議182/NQ-CPを発行しました。これにより、財務大臣は首相の代理として、政府を代表して、2023年11月3日に国会およびその常任委員会に対して国会決議に基づく消費税削減に関する報告書を提出する権限を与えられました。この報告では、進捗と品質を保証し、規制に従って国会及びその機関に積極的に報告し、説明することが求められています。

そして、2023年12月28日には、上記の提案内容と同様の内容を持つVAT削減政策に関する『法令94/2023/ND-CP』が正式に発行されました。

2022年と2023年に実施されたVAT削減政策はビジネスと経済に肯定的な影響を与えたと言われています。要するに景気が良くなったと評価しているわけですね。

けれど現場は大変だよ わかりにくい!

しかし、多くの企業は依然として政策の適用に際して問題に直面しています。主な問題は、10%の税率が適用される商品と8%の税率削減が適用される商品の分類です。

この問題を受けて、2023年6月5日にはベトナム支援産業協会が、VAT率の決定と指導に関する支援を求める公式文書(オフィシャルレター)を送付しました。

これに対し政府は実際に適用するためのガイダンスとして法令No. 15/2022/ND-CPおよび法令No. 44/2023/ND-CPを発行しました。がしかし、異なる税率に分類される商品とサービスの区別は依然として多くの困難を引き起こしており、実際に適用する際に企業が税務リスクに直面する可能性があります。8%と10%の見分け方難しくない?ということです。

この話は、特定のセクターへの財政的負担を軽減しようとする試みと、規制とコンプライアンスの複雑なダンスが経済風景を形成する上でのガバナンスと商業の間の継続的な対立ですね。

要は「現場」と「お上」の温度感の差ですよね。「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!!」ってことでしょうね。