こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
ベトナムで事業されている方、「事業登録料の申告・支払い」をご存知でしょうか?これ、意外と漏れてしまうケースが多いので留意する必要があります。
きちんと認識すれば、支払い漏れが防止できますよ。ペナルティや利息を払いたくないですもんね。
なぜ、事業税を支払う必要があるのか?
これは、Business Licence feeのことです。ベトナムでの事業や営業を許可してもらうため(事業を登録するため)に必要となりますね。
誰が支払う必要があるのか?
No.139/2016/ND-CPに詳細に規定されています。
大きく、①個人事業形態(Individuals and households)と②会社形態とざっくり抑えておくといいと思います。
ただし、以下の場合は支払う必要がありません。政策的な観点でしょう。(しかし、日本から進出してくる場合はほぼ支払い義務があると思ってください)
- ・個人事業形態で100百万ベトナムドン(50万円)以下の場合
- ・個人事業形態で、固定的な場所を持たない場合(町でたまにハイヤーでバインミー売っている人でしょうか?)
- ・塩を販売する個人事業形態の場合
- ・養殖、漁業および漁業物流サービスを行う会社及び個人事業形態
- ・郵便局、ラジオ、テレビ等
- ・農業に直接技術的サービス活動を行っている駐在事務所や支店等
- ・共同体の信用基金や農業に特化した協同組合や支店、駐在員事務所、山岳地帯の事業所
どのように支払するのか?
以下のステップにより、行います。それは、申告・支払の2つです。
まずは、所定のひな形により申告書の情報を記載していく必要があります。その後に支払いを実施します。これも所定のひな形がありますので必要事項を記載し、通常は、銀行を通じて税務署に支払います。
いつ申告、支払うのか?
これも2つに分類するとわかりやすいと思います。それは
- 設立後
- 毎年
です。
設立後30日以内に申告・支払い必要があります。具体的にERC(企業法に基づく企業登録証明書)の日から30日以内と覚えておくといいでしょう。(IRCや税コード登録の日にも留意してくださいね)
この事業税ですが、設立後の1回のみでなく毎年、申告支払いする必要があります。毎年1月30日までに支払う必要があります。
申告・支払い漏れに留意する必要があります。最近では、罰金および利息を実際に支払う必要があるケースがあるようです。金額は小さいですけどね。では、いくら払う必要があるのでしょうか?
ベトナム事業登録料はいくらなのか?
これは、資本金や売上によって変更します。会社の規模とも言えるでしょう。
会社が資本金で、個人事業主が売上で判断します。
以下の表をご参照ください。
形態 | 資本金や売上(ベトナムドン) | 資本金や売上(おおよその日本円だと?) | 支払うべき事業税(ベトナムドン) |
会社 | 100億超 | 50百万超 | 3,000,000 |
100憶以下 | 50百万以下 | 2,000,000 | |
支店や駐在事務所等 | 1,000,000 | ||
個人事業形態 | 500百万超 | 2.5百万超 | 1,000,000 |
300百万から500百万 | 1.5百万から2.5百万 | 500,000 | |
150百万から300百万 | 75 万から1.5百万 | 300,000 |
税務上、どのようなリスクがあるのか?
先日、ベトナムの税務担当官にお話しを聞く機会がありました。その際、この事業登録料の支払いについてお話を聞くことができました。
この税務官によれば、
この事業登録料の支払いを忘れると、会社の費用が
“損金不算入”
になる可能性があるそうです。
ベトナム税務上の損金不算入の要件として、会社のビジネスに関連し発生した費用というのがあります。
理屈としては、事業登録料支払ってないから、あなたの会社はビジネスしてはいけませんよね?ということだと思います。
事業登録料、、、。金額が小さいので忘れてしまうこともありますが、リスクが意外とでかいかもしれません。留意してくださいね。
ライセンス取消なんてことになったら大変ですもんね。
あなたの会社が、“事業税”を期日通り申告・支払いすることによって損害を被らないことを祈っていますね。
それでは、また!