こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
「あのー、来週で仕事を退職したいのですが、、、、。」
あなたが、自分のスタッフから突然このように言われたらどう思いますか?
裏切者? 面倒くさい? 怒り?
などではないでしょうか?
私の場合、今は、違います。悲しいが20%、嬉しい、応援が80%くらいです。(やっぱり、ちょっとは悲しい)
もちろん、状況によりますけどね。
今日は、海外での人事、特に退職についての意識についてお話をしようと思います。スタッフが突然、「退職届」を出してきても、怒りやビックリという気持ちにならず、むしろポジティブになれるはずですよ。
この記事のもくじ
自分のために働く。
あの鈴木修さん(スズキ自動車)があるセミナーでこんなことを言っていたそうです。
「会社のために働くのではく、自分のために働きなさい」
えっ!
意外だな。と私は正直、思いました。なぜならば、日本の古くからある会社は、終身雇用、愛社精神というイメージが強かったからです。
日本人ならば、自己犠牲というような考えありますよね。これは、これで素晴らしい考えだと思います。
しかし、雇用という観点では、この「自分のため」という考え方が非常に重要です。
例えば、離職防止のために下記のような事項が有効と言われています。
- ・成長できる機会を創出する。
- ・会社でのキャリアパスを明確にする。
- ・部下を育成する上司が評価される仕組みを作る。
この3つですが、共通点はなんだと思いますか?
どれも、
「自分のため」
ということが言えると思います。
「会社のため」に働く人は、どこにもいないのです。日本だってそうです。
海外、ベトナムであるならばもっと意識しなければいけないということですね。
むしろ、退職が、スタッフの成長のためなんだ!と認識すると応援したくなるはずです。
雇ってあげているという感覚を捨てる。
「転職…。」
誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
日本では、会社を退職する時ってものすごーく悩みますよね。上司や、まわりの友人に相談したり…。それは、いったいなぜなのか?
それは、
「会社が、従業員を雇ってあげている。」
「従業員は、雇ってもらっている。」
という意識が強い。というのが理由の一つだと思います。もっと言うと、対等という意識が足りないのだと思います。
例えば、日本では、会社を退職する時、
- 「おまえなんて転職しても成功しねーよ。」
- 「会社にどれだけ迷惑かけるんだ。恩を仇で返しやがって(怒)」
と言う人も残念ながらいるんですよね。これってとっても悲しくないですか?視野が狭いとも言えます。
しかし、海外子会社、ベトナムで社長であるあなたは、
「会社が、従業員を雇ってあげている」
という意識をまず変える必要があると思います。従業員からサービスという対価を受けとって、サラリーを払っているという意識に変える。
そして、従業員の意識も変えてもらう必要があります。下記にて、記載していきますね。
こんな場合には、厳しくしなければならない。
上記のように、スタッフが、自分のために会社を利用すること自体はいいことだと思います。
一方で、許してはいけないことがあります。
それは、
“ノウハウや仕組みを会社に蓄積させない。”
ことです。これが出来ない人は、私の場合、どんなに優秀でも、厳しいですが、退職してもらいます。
スタッフは、会社でいろいろな事を学びます。しかし、それをその人だけしかわからない状態にするような状況は決して許してはいけません。
オープンにしない。標準化しない。
これでは、会社は成長しません。むしろ、退化します。
本来、仕事は、与えられた『作業』をこなすだけじゃなく、その『作業』を標準化し、誰にでもできる『仕組み』を作ること。とも言えます。
そんなことしたら、「仕事がなくなる。」ではなく、もっと自分が成長できる業務ができる機会を手に入れることができるんだ!と考えを変える必要があります。
そうすれば、スタッフも納得してくれます。なぜならば、前述の通り皆「自分のため」に働くからです。
こうして、組織自体が、レベルアップしていき、利益が生まれる仕組みをどんどん作っていくことが可能になるんですよね。
2回以上、同じ業務を繰り返したと感じたら、定型化するか、自動化を考える。
メールでも議事録、営業資料、見積書でも、まずは、「テンプレート化」することを常に考える。
より短い時間で、より高い成果を出した人が一番すごい。評価されるべき。
なにも使い回すことは悪ではない、使い回しを使った資料をブラッシュアップしないことが悪。
自分がいないと会社が回らないと思っているような人は、上記のことができていません。
これは海外でも同様です。むしろ、海外は転職、退職が多いのだからこれを徹底してもらわないと未来がないとも言いきれます。スタッフが抜けてしまったら、会社にまったく何も残っていない。
そういうマネジメントであるならば、それは避けたほうがいいでしょう。
退職後もWIN、WINな関係があるかも!と考える
ケンカ別れしていいことはありませんよね。怒りくるった場合、手が付けられなくなります。
FacebookなどのSNSで悪評たてたり…
会社の情報を持ち出したり…。残念ながら、ベトナムではこんなことがあるようです。
コンフィデンシャル(会社情報、個人情報)な情報に対する意識…。まだまだ、相当低いです。
であるならば、退職したスタッフともいい関係を築ければいいですよね。
✓退職した後も、業務を切り分けして業務委託できるような関係にする。(ベトナムで副業は当たりまえですからね。その人にとっても、お金が増えるわけですからハッピーですよね)
✓退職した人が独立すれば、紹介等の協力関係を模索する。(独立する人も多いでしょう。であれば、協力すして販路を広げる。弱みを補ってもらう。というような関係を築くことができます)
ケンカ別れして、あなたの会社が損害を被っても意味がありません。むしろ、利益を増加させる方法を探すのが賢いですよね。
いつかやめる(卒業)…。それが当たり前。ネガティブになる必要はない。
これを前提に考えるとあなたの行動が変わってくるはずです。
そして、ポジティブになれるはずです。あなたが、海外子会社管理のマネジメントでうまくいくことを祈っていますね!
それでは、また!