みなさんこんにちは
ベトナム歴10年目、マナボックスの永井です。
さて、今日は「べトナム税務調査」の概要についてお話ししようと思います。
今日のゴールはイメージを持ってもらうことです。
税金を学ぶ主な理由は、「税務調査で多額の追徴を指摘されない」ためですよね。
とすれば、税務調査についてはしっかりイメージできるようにしましょう。
イメージなくてマネージなしです。No image No manage!
この記事のもくじ
まず、あなたの会社に税務調査は必ず入るか?
答えとしては必ず入ります。99%。
日本だと小規模企業であれば税務調査が入ることのほうが稀ですね。
でも、ベトナムではあなたの会社は、「外資企業」です。どんなに小さくても外資です。
税務著から「着目」される存在です。なので必ず入ります。
では、どれくらいの頻度ではいるか?
これはケースバイケースです。
毎年税務署が入ってくる会社もあれば、10年間全く税務署が入ってこないという会社もあります。
もっとも平均すると5年の頻度で税務調査がなされることが多いです。
あなたも「5年程度の頻度」とイメージしてもらえばいいと思います。
ベトナムの税務調査の流れを解説します!
こちらもケースバイケースです。
イメージとしては下記の通りです。
実際には順序や日数も違うことがありますが、イメージとしてとらえてください。
①税務署から電話で連絡がある
税務署から電話があり、税務調査の内容・スケジュールについて打診があります。
例えば「今年の11月頃に行こうと思います。」といった感じです。
ここでポイントがあります。
税務調査の時期については税務署と相談をし、ある程度自社の都合に合わせて遅らせることも可能なケースがあるということです。
例えば「来月行きます。」と言われても、「今チーフアカウンタントが産休中なので復帰した後の12月からとしてくれませんか。」といった感じです。
②正式な通知が来る。
通知には税務調査内容、対象期間、スケジュールなどについて記載されています。
なお、この通知があってからは「修正申告」は出来ません。
言い換えると、この通知前までは自主的に「修正申告」をすることができます。
③調査員による現場作業
会社の規模にもよりますが、4,5人で1週間来ます。
(帳簿や資料が十分にそろっていないなどの場合は、長引くこともあります。)
現場調査中は担当官の指示に従い帳票類を提供します。
④結果報告、議事録作成
調査最終日もしくは調査後に議事録が作成されます。
ここで議事録とはいわゆる指摘事項リストです。
私も企業様の作業服を着て結果報告に参加することもあるのですが、
担当官によってはこの結果報告時に全てを完了させようと、議事録に社長の署名を求めてくることがあります。
ポイントとしては、社長としては決してその場で署名はしないでください。
「指摘内容についてはまだ正確に把握していないので、アカウンタントと相談して弊社の見解はまた後日ご連絡致します。」と担当官へ伝えて下さい。
⑤指摘事項の確認、抗弁
ここが税務調査のメインですね。
税務署から指摘された事項についてその妥当性について会社として検討します。
受け入れるのか、それとも抗弁するのか、追加資料を作成して抗弁するのか、、、、などですね。
この段階は会計事務所などの専門家の助言が有効です。自社だけで判断するのは難しいです。
⑥確定、追加納付
上記抗弁等が完了すると指摘事項(議事録)が確定します。その後税務署へ追加納付をして完了です。
以上、標準的な流れを簡単にご説明しました。
より実務的なポイントはまた後ほど説明させていただきます。
次回は税務調査で指摘され易い項目、傾向を解説します。
お楽しみに!