こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

ビジネスをしていく上で、「人を動かす」という事は必要不可欠です。

例えば、海外でマーケティングやセールスする際や、海外のメンバーをマネジメントする際にも必要ですよね。

なぜならば、

☆モノ・サービスを購入してもらう。

☆メンバーに業務を実施してもらう。

には、「人を動かす」ことが必要だからです。

今日は「人を動かす」には、いったい何が必要なのか?というのを書いていきますね。

この要素がやっぱり重要なんだ!って認識できるかと思います。(って私も、いつも、悩んでますし、ちゃんとできてないですけどね、、、、。自分のこと棚に上げて書いてます(笑)。)

アリストテレスの『弁論術』とは?

古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスという人をご存知でしょうか?

「人を動かす」ためには、「エトス(信頼)」「パトス(共感)」「ロゴス(論理)」の3つの要素が重要であると主張しています。

今から2500年も昔の古代ギリシャ時代の哲学者の主張です。しかしながら、現代にも十分に役立つ思考なのです。

そう考えるとすごいですよね!

「パトス(共感)」と「ロゴス(論理)」

人は、感情で決定し、論理でそれを正当化する。

これ、マーケティングでものすごく重要な要素です。

あなたが、なにか物やサービスを買う時、この原理が働いているはずです。

例えば、ブランドものの洋服を買う時、、、、。

これを買うとき、異性から持てたい!ステータスがあがる!羨望のまなざし!

という“感情”がまず働きます。

その後に、その洋服の機能性や素材、デザインを理由として正当化しているのです。

「この洋服って、素材が良くてさ。しかも、このデザイン好きなんだ。」

って言っても、本当は、「女の子にもてたいなー。俺は、こんな服買えるんだぞ!すごいだろー?」

と思っているのです。

上記のような例ではないにしても、思わず衝動買いしたけど、、、、。「いや、これは必要だったんだ。」って正当化したこと、、、。あなたもありませんか?

もちろん、“感情”だけではダメです。論理の部分も重要ですね。商品の素材、デザイン、機能どれもすごく重要です。正当化してもらう要素が重要だと言えます。

この“感情”と“論理”を使い、両者を揺さぶれば揺さぶるほど!あなたの商品、サービスは売れると言われていますね。

海外メンバーに動いてもらうには?

そして、海外でのマネジメントでも、この要素は重要です。

海外の人とのコミニュケーションは、とても大変ですよね。基本伝わりません。当たり前です。育った環境も文化も違いますから。

「あ、うん」の呼吸とはいきません。そこが、難しいところでストレスのたまるところでもありますよね。

まず、海外マネジメントのためには、論理の部分が大事です。

メッセージを明確にする。理由をわかりやすく説明する。文章やメッセージの構造をシンプルにする。図を使って説明する。

このように論理的にしなければ、相手に伝わりません。

特に海外の人と話す場合には、絵、図にするというのが一番効果的です。

そして、感情の部分も重要です。海外の人に限りません。これは、普遍的なことです。

以下の会話を見てみましょう

 「早く、資料作成して提出してよ。残業お願いしてもいい?」(イライラ)

「チャンさんの資料ってわかりやすいんだよね。今日お願いできない?」

どうでしょう?

あなたが若いころを思い出してください。「やるぜー!」ってなるのはどちらですか?

後者の方ですよね!

自分ではなく、相手の頭の中を想像する。そして、相手のベネフィットや嫌な事を回避することを考えます。この要素をお願いする時に加えるのです。

これは、「伝え方は9割」という書籍でも紹介されている方法です。

あなたが一緒に働いている海外メンバーの頭の中を想像してみましょう!

・経験を積んでキャリアアップしたい?スキルを身に着けたい?

・いい業務をして上司から評価されたい?

・面倒くさい仕事じゃなくて、ルーチンだけして早く帰りたい?

お願いする前に、ちょっとだけでいいです。相手の頭の中を想像することが大事です。

エトス(信頼)

怪しい人からは、誰も買わない。

信頼性、これもマーケティング上とても重要な要素です。

あなたが何か購入する時、「この会社怪しくね?」「何者かわからないよ。」と言った不安があるならば躊躇すると思います。

そこで、“信頼性”が重要となってきます。

会社の規模、実績、メディア掲載、著名人からの推薦、お客様の声、売り手の写真等があげられます。

例えば、「この化粧水で肌がきれいになります!」と訴えるコマーシャルよりも「この化粧水でこんなに美肌になりました!」という実際のお客様の言葉の方が“信頼性”がありますよね。

ベトナムは、まだまだ日本企業数が多いとはいえません。口コミも“信頼性”に影響しますから、今の業務を実直にやるというのが重要なのでしょう。

海外マネジメントにおける「信頼性」

あなたの海外メンバーに、動いてもらう。そのためには、“信頼性”という要素も重要です。

信頼というと幅広いのですが、海外マネジメントの場合、特に以下のことが重要になってくるのかなと思います。

・あなたの過去の実績や専門性

あなたが過去、日本で何をやってきたのか?その経験や専門性が豊富であれば、海外メンバーから信頼を得られます。

また、形式的なことですが、職階の影響もあります。アシスタントマネジャーとして赴任する日本人よりも、Directorで赴任してきた日本人の方がどうしても信頼性が高くなります。

・有言実行、言ったことはやる。

「誠実さがない人の話には、従いたくない」と、みんな口をそろえて言います。これは海外でも同じですよ。「誠」という漢字は、「言ったことを成す」と書くようです。

口先だけでリーダーには、誰もついていきませんよね。言ったことを地道に実行に移す。これが重要になってきます。

・相手(メンバー)に共感する。耳を向ける。関心を持つ。

あなたのスタッフがどんな状況に置かれていて、何を考え、何に悩んでいるのか、きちんと相手の立場に立って理解しようと努めることが大切です。

ベトナムでは、こんな話を聞いたことがあります。

「退職させて頂きます。だって社長は、私のこと、気に留めず見てくれなかったでしょう?」

「彼女か!」って言いたくなりますが、それくらいこの共感することや関心を持つことが重要なのですね。

放置、、、。は一番ダメです。

あなたがもし、海外で何かに迷っていたりするのであれば、「エトス(信頼)」「バトス(共感)」「ロゴス(論理)」を意識してみてください。

きっと、何かのヒントになるはずです。だって、2500年も昔から言われていて今も引き継がれているのですから。

あなたが、今までよりも大きな結果を得ることを祈っていますね。

それでは、また!

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