「タイのお客様から、変な取引スキームをお願いされた!」
「それってできるの?」
ベトナムで社長をされているあなたは、こんな事があるのではないでしょうか?
こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
本日は、ベトナムにおいて結構、実務上よくあるOne the spot export/import 取引について説明したいと思います。
税務上の観点を中心に説明しますね。
理解して頂ければ、多額の税務の罰金や利息も防止できるはずです!
- これできるの?なんか違和感ある商流だけどできるの?と迷っている人
- 税務上どんなことで留意しないといけないか?怖いと感じてる人
まずは、どんな取引のことをで「On the spot export/import」取引と呼ぶでのしょうか?
典型例を見てみましょう。
この記事のもくじ
まずは、On the spot export/import取引の概要を理解。
以下の図を見てください。これが、典型例の一つです。
みなし輸出入なんて言い方もします。
契約の流れ(商流)と物流が異なる。
文章で書くと以下のようになります。
① ベトナム企業 Bは、売買契約に基づき、国外企業 (タイ)A へ商品を販売する。(商流)
② 国外企業 (タイ)A は、売買契約に基づき、ベトナム企業B から製品を購入する。その製品をベトナム企業 C へ販売をする。(商流)
② ベトナム企業 Bからベトナム企業 C へ製品を納品する。(物流)
このように、
商流と物流が、
異なることが特徴です。
なぜ、このような取引が起こるのでしょうか?
それは、主に以下の理由からです。
時間コスト、物流コストが余計にかかってしまう。
もし、原則通り、商流と物流が一緒だった場合どうでしょうか?
ベトナム税務等関係を整理してすっきりする。
これ、ちょっと複雑です。でも大丈夫!分解してそれぞれ見て行きましょう。
どんな税金等が発生するか?と誰との間で?という点で整理していきます。
まず、どんな税金等ですが、①輸入VAT及び②関税、そして③FCT(外国契約者税)です。
取引別で見てみましょう!
A社(仕入)とB社(販売)間取引
B社(ベトナムにある会社)は、商流上販売しているため、請求書を発行する必要があります。
そして、A社(タイ)は、支払いをする必要があります。A社が、何を支払うかという点ですね。
結論としては、A社は、製品代のみを支払い、VATや関税を支払う義務はありません。FCTも発生しません。
A社(販売)とC社(仕入)間取引
A社(タイ(国外)にある会社)は、商流上では、C社に販売しているため、請求書を発行する必要があります。
そして、C社(ベトナム)は、支払いをする必要があります。上記と同様でC社が、何を支払うかという点ですね。
この点、A社は、製品代はもちろん、輸入VATや関税を支払う義務もあります。
そして!
なんどFCT(外国契約者税)も発生してしまうのです。
例えば、製品の値段が10,000だったとしましょう。仕入者であるC社(EPEでない。)は、輸入VAT(10%)と関税を支払う必要があります。
輸入VATは、仮払税金として、アウトプットVATと相殺が可能です。つまり、基本は費用(コスト)ではありません。
⇒ベトナム付加価値税(VAT) の仕組みを脳みそに焼き付ける!
そして、FCTも発生していますので支払う必要があります。これは、1%です。
下記リンクも参考になりますので是非!(FCTは、ベトナムの会社から、外国にお金が出るときに留意する必要があるんでしたね!)
検索 FCT FCT(外国契約者税)をシンプルに易しく理解する方法【ベトナム税務】
実務上は、C社(ベトナム)が支払う時に源泉徴収をして、C社がベトナム国にFCTを納税することがほとんどでしょうね。
FCTに留意!!
On the spot export/importの場合は、FCTが発生するという特徴がありますので留意する必要があります。
全体像でまとめますと以下の図の通りです。
★本日のまとめ★
・One the spot export/importは、商流と物流が違う
・ベトナムの会社(売り手)が海外に請求書を出すときは、VATは課税しない。
・ベトナム側での仕入側は、製品や商品の値段+輸入VATと関税が発生する。
・輸入VATは、通常通り、資産計上できる。
税金及び税関関係には、複雑ですよね。ちょっと怖い場合もあります。税関関係者に事前に確認しなければいけないこともあるようです。
on the stop 取引については、このパターン以外もあります。
弊社では、このような相談事項でも相談が可能です。なにか不明な点があれが、マナボックスにお問い合わせください!
あなたの会社が、on the spot import/exportを正しく理解することにより、税務の間違いを防止できることを祈っていますね。
それでは、また!
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