こんにちは、すげのです。
本日は、資金繰りの方法とその解決方法を解説していきます。
- 資金繰りの意味を知りたい
- 資金繰りの危機感が欠けていると言われているがピンとこない。
- 資金繰りを改善させる方法を整理したい
このような悩みを解決していきます。
この記事のもくじ
なぜ、資金繰りがめちゃくちゃ大事なのか?
新型コロナウイルスの影響もあって、経済へのインパクトが懸念されています。
なかでも一番心配なのは、”資金繰り”かと思います。
現金・キャッシュがなぜ、大事なのか?それをまず、再認識する必要があります。
- 資金の枯渇は、会社の死を意味するから。
- 資金が減ると、社長のメンタルに影響を及ぼすから。
残念ながら、従業員(雇用されている人)は、こについては他人事です。私も、昔はそうでしたら。それはしょうがないです。借入でもして、給与払ってよ!って思っています。
しかし、経営者になると、資金については、1番気にしなければいけません。なぜならば、資金は、会社の血液であり、それがなくなるということは、会社の死を意味するからです。あなたの従業員の雇用の維持もできません。さよならしなくてはいけなくなるという事です。
そして、資金がショートする前であって、減ってくることについても弊害はあります。
シンプルに言うと、メンタルへの影響です。
資金が減ってくると、メンタルが滅入ってきます。つまり、心の余裕がなくなります。
そうすると、イライラしたり、ケンカしたり、考えるべきことを考えられなくなるんです。負のループですね。
これ、マジっすよ。
だからはあなたは、キャッシュに「狂ったようにこだわる!」必要があります。冗談でななく。
たまに、「人生お金じゃないよ」って言う人いるんですが、そういう人はいい意味でスルーしちゃってください。
それもそれで正解ですので☺
動画でも簡単に解説しています。
資金繰りする方法、その3つとは?
資金繰りとは、お金の入ってくる。と出ていく。を管理してお金がなくならないようにコントロールすることです。
この方法として3つ紹介します。
- 「資金繰り表」を作成する
- 固定支出を理解し、シナリオを想定する
- PLから、ざっくり資金繰りする
それぞれ解説していきます。
①「資金繰り表」を作成する
まず、これが王道です。
これを作成しているか?どうか?を確認してください。作成してない会社ははっきりいって危険です。
資金繰り表とは?
資金繰り表とは、会社のキャッシュがどう回ったのか知るための表。現在から近い将来の取引を予想して、会社のキャッシュが将来的に回るのか?を知るための書類。
よく、キャッシュフロー計算書と勘違いしている人もいます。一番の違いは、「将来」の情報が含まれるか?という点です。
イメージできるようにサンプルを貼っておきますね。
資金繰り表の作成方法
こちら、会計事務所は原則として、作成してくれません。なぜならば、”将来”が含まれており、それ自体が経営そのものだからです。第3者にはできません。
社長、あなたの仕事だという事です。
・銀行明細書
・会計帳簿
・予算の資料
があれば作成できます。
もし、わからなければ、顧問先の会計士などに聞けば教えてくれます。雛形も提供してくれるはずです。
②固定費(支出)を把握して最悪なシナリオを想定する
次にこれです。
STEP1:まずは、月の固定支出を把握します。これは、売上がゼロでも発生するコストです。例えば、人件費とか家賃がありますね。
STEP2:今、キャッシュがいくら?あるか?確認します。
STEP3:売上がない状態で何か月持ちこたえるか?これを確認します。そして、期間で評価する。
具体例で見てみましょう。
固定支出(STEP1) | 100 |
現金残高(STEP2) | 500 |
どれくらい(STEP3) | 5ヶ月 |
とくに今のコロナの時期は、この想定が大事だと思います。とても簡単な方法ですが、このワーストシナリオを想定してない人が多いです。
③PLからザックリ資金繰りをする
3つ目は、これです。PLからでもザックリとですが、わかります。
STEP1:EBITDAを算出する。
STEP2:今、キャッシュがいくら?あるか?確認します。
STEP3:資金繰りをします。そして、期間で評価します。
EBITDAについては、以下で解説しています。ここでは、PLからわかるキャッシュフローという理解で大丈夫です。
参考記事:EBITDAとは? PLから10秒でキャッシュ・フローをざっくり読み取る方法
具体例で見てみましょう。下記は、EBITDAがマイナスのケースです。
EBITDA(STEP1) | -200 |
現金残高(STEP2) | 600 |
どれくらい(STEP3) | 3ヶ月 |
資金繰りを改善する5つの方法
資金繰りを改善する方法をお伝えします。
大きく以下があります。
- 損益計算書の収益に着目する方法
- 損益計算書の費用に着目する方法
- 貸借対照表の資産側に着目する方法
- 貸借対照表の負債に着目する方法
- 貸借対照表の資本側に着目する方法
言葉に言い換えると以下のようになります。
- 増やす
- 減らす
- お金に変える。早める
- 遅らせる
- 前払いにしてもらう。
- お願いして集める
これもそれぞれ解説していきます。
損益計算書の「収益」に着目する方法
売上を「増やす。」
生産性を上げる(一人当たり付加価値を上げる)
あたりまえですね。
これには、以下のスキルが必要になります。
- マーケティングスキル
- 営業スキル
- 商品・サービス開発スキル
損益計算書の「費用」に着目する方法
費用を「減らす」。
要するに無駄なコストカットです。支出を減らすことです。
ここでのポイントは、以下です。
- 変動費(限界費用)と固定費用を分類する
- 減らしていいコスト、減らしてはいけないコストの見極め
最初は、変動費・固定費を分類したPLにすることが大事です。これは、管理会計と呼ばれるものになります。
3つの”会計”の意味と社長様が最も留意すべき会計とは? 財務会計・税務会計・管理会計
よく不景気になると以下の費用がまず、削減されます。
- 広告宣伝費
- 接待交際費
- 教育費
ただ、費用には減らしていいものとダメなものがあるので、そこの見極めが重要です。
最低限の財務分析スキルも必要です。
例えば、以下です。
ベトナムで「賃金を上げて!」とスタッフに言われた時に、まず、確認すべき指標とは?それは労働分配率!
海外子会社の社長様が見落としがち?付加価値を理解すると得する3つの事
- 管理会計スキル(変動費及び固定費をわける)
- 見極めスキル
- 財務分析スキル
貸借対照表の「資産側」に着目する方法
資産を売れないか?
売掛金の回収は早めることができないか?
現金預金以外の資産とは、「お金になるもの」です。
そう、あなたのポケットにお金を運んできてくれるものです。
例えば、在庫や、固定資産(車、建物)などです。こちら売却して現金化できないかも検討します。
また、未回収の売掛金があれば、回収を急ぎます。加えて、回収期間についても早める交渉も必要です。
以下のスキルが必要になります。
- 財務諸表3表スキル(資産とはなにか?)
- 交渉スキル
貸借対照表の「負債・資本側」に着目する方法
支払いを遅らせないか?(買掛金)
入金を前払いにできないか?(前受け金)
助けを求めることができないか?(資金調達、借入や資本)
負債は、お金が出ていく義務です。そう、あなたのポケットからお金をとっていくものです。
こちら支払いを遅らせることができないか?ということを交渉します。例えば、買掛金の支払いなどです。
また、入金をサービス提供前にもらうという方法もあります。前受け金ですね。あらかじめ入金してもらってから、サービスを提供する。
加えて、資金調達を検討する必要もあります。銀行からの借入がイメージしやすいかと思います。また、資本金を増やす事も検討します。
以下のスキルが必要になります。
- 財務諸表3表スキル(負債とはなにか?)
- 交渉スキル
- 資金調達スキル
まとめ【図解あり】
資金繰りを改善する方法をまとめると以下のようになります。
着眼点 | 方法 | スキル |
PLの収益に着目 | 増やす 生産性を上げる |
|
PLの費用の着目 | 削減する |
|
BSの資産に着目 | 早める お金に変える |
|
BSの負債・資本に着目 | 遅める 集める |
|
図解すると以下の通りです。クリックすると大きくなります。
本日は、資金繰りの方法と、その改善の方法についてお伝えしました。
資金繰りは早めのアクションがめっちゃ大事です。是非確認して見てください。