こんにちは、マナボックスベトナムの菅野です。

「この人、優秀だな〜」

「全然ダメ!いけてないわー。なんでなの?(怒)」

あなたは、ベトナムで、会社を経営していたり一緒に仕事していてこのように感じることありませんか?

私は、あります。ベトナムでマナボックスベトナムというコンサルファームを経営しています。会計や税務の法律や実務上の対応について、お客様に対して助言しなければいけません。

そんな時に、冒頭に述べた事を感じてしまうのですね。そこで、これについて考え、構造化してみました。

ちょっと偉そうと感じるかもしれませんが、インドの経験も思いだしても当てはまる考え方でしたので、有用かなと思っています。

もし、あなたがコンサルファームをマネジメントをしているのならば、役立ちます。コンサルでなく、事業会社であっても、参考になるはずです。なぜならば、先ほど申し上げ通り、私は、事業会社、コンサルファームどちらでの経験もあり、その経験に基づいているからです。

それでは行ってみましょう!

結論:3つのレベルで判断する【図解あり】

結論から申し上げますね。

  • レベル1:考えていない。調べない。前の人のワークを踏襲する。
  • レベル2:調べる。
  • レベル3:調べる。背景を考えて、納得する。

このようになると思っています。図解すると以下のようになります。

それぞれ解説していきます。

レベル1: 考えていない。

思考が停止

前の担当者の真似するのみ。コピペ。

レベルが低い、プロフェッショナルとは言えない段階です。該当する人は結構多いと思います。

このレベルの人と会話すると以下のようになります。

私:「どうして?こういう結論になったの?」「どうして?こんな風にしたの?」

スタッフ:「前の人がこうしていたからです」「こう言われたからです」「こうなっていたからです」

これは、ヤバイです。

このように回答する人であれば、ジュニアだと判断していいでしょう。未熟な証拠です。お客様に対して、助言するレベルではないです。また、誤っている可能性がありますし、改善も期待できないでしょう。

私の場合、このような回答をしたら、ペナルティを課すことにしています。

「前の人がそうだったから」

これは、禁句としています。

レベル2: 調べる。

法律などを根拠を調べて回答を導く

これがレベル2です。レベル1とは違いますよね。主体的に、「調べる」と言うことをしています。

例えば、ベトナムであれば、法律や通達、他社事例を調べて回答を導きだすようなケースです。

思考停止せず、自分で考え調べると言う点で、レベルが高いと言えますよね。このレベルであれば、ある程度、優秀だと言っていいと思います。

  • according law~~
  • according circular~

このようなフレーズがあれば、まあ、ひとまず安心かなと。きちんと、結論を裏付けるために、根拠を調べていると言えるからです。

ただし、これだけでは、プロフェッショナルとは言えないです。思考が浅いです。

レベル3: 調べる。背景・趣旨を考えて納得する。

法律などを根拠を調べて回答を導く。その上で、背景・主審

これがレベル3です。

例えば、法律やオフィシャルレターを調べた上で、「どうしてこうなっているのか?」「なぜ、必要なのか?」「誰にとって、インパクトがあるのか?」

など深く考える人材です。

これは、実際にあった、先日の話です。

ベトナムの個人所得税申告で、「日本側の給与の申告」の場合、「収入確認書」を入手する必要があるんですね。申告書の種類も違います。以下のような、構造になっているんですね。(確定申告書は無視しています)

>>“証明書”を入手しろ! ベトナムの個人所得税の確定申告の際に必要な2つのこと

05/KK-TNCN→ベトナムで給与をもらっている場合(源泉所得税)

02/KK-TNCN→日本で給与をもらっている場合の申告書

駐在事務所から現地法人に切り替わったケースがあったんです。例えば、1月から6月は、駐在事務所に所属しており、7月からは現地法人です。そして、駐在事務所の申告書を見ると、05/KK-TNCNとなっていました。そのため、この期間については、「収入確認書」に入手の必要がないと判断していたのです。

「え!ちょっと待ってよ。考えましょう」って思いました。

なぜ、私がそう思ったか?と言うと、「収入確認書」がなぜ必要なのか?ということを考えているからです。

どうして、「収入確認書」が必要なのか?というと、所得の証拠として必要だからです。例えば、月収30万円で申告していたとしても、「それの根拠って何?」って話になるわけです。日本での給与だからです。そのため、日本での月収30万円は正しいんですよ!という証明が必要になるんですね。

一方ベトナムの給与の場合は、ベトナム法人から支払い、給与明細、労働契約書とその金額の証拠がありますよね。なので、「収入確認書」は必要ないんです。

はい。そこで、もう一度、上記の事例を整理しましょう。ポイントは、駐在事務所です。駐在事務所は、ベトナムに帳簿がありません。口座も、ベトナムで、非居住者口座か、持たないケースがあります。

であれば、「収入確認書」が必要なんじゃないの?って疑問が浮かぶはずなんですね。

でも、違います。いわゆる、プロフェッショナルのレベルまで行ってない場合、05/KK-TNCNだから、「収入確認書」は必要ない。って思考なんですね。

つまり、as per law~~ の思考の枠組みに囚われているのです。ここから抜け出せていないんです。

レベル2→05/KK-TNCNなので、「収入確認書」はいらない。

レベル3→「収入確認書」の趣旨ってなんだ?だとしたら、05/KK-TNCNであっても、必要なんじゃないか?

レベル3までいけば、疑問が浮かぶはずなんです。

どのようにスキルを向上してもらう?レベル3にする方法

私は、2013年からインドの製造会社で、3年間、ベトナムで5年の経験があります。大抵の人は、レベル1か2です。経験の浅い、若い人と多く働く機会が多かったこともあると思います。ただ、もう一つあるとすれば、それは、「想像力」かなと思います。

「相手の立場になって考える」

「相手目線」

これがちょっと苦手なんじゃないかなって感覚があります。もちろん、全員ではありません。ただ、ビジネスでも、この視点が大事です。

いろんな視点を持つということです。これについては、「虫の目」「鳥の目」「魚の目」「こうもりの目」ってありますよね。

この視点をもってもらうように、伝えつづける。これかなと思っています。また、これによって、スタッフが、よりお客様や社会のために貢献できるよ。って伝えることも大事です。なぜならば、他人の人生への貢献度は、幸福につながるからです。これは科学的なエビデンスがあります。あなたも、仕事のやりがいを感じる時は、誰かに役に立った!と言う時ではないでしょうか?

このように伝えれば、、スタッフにもメリットがありますから、

「相手の立場になるなんて面倒」

「より貢献できれば、私も幸せ!」ってなります。

これに加え、PREP法の教育をするといいと思います。型を利用することにより、思考する習慣が出来上がります。

本日のまとめ

本日は、スタッフが優秀か?それを見極めるコツをお伝えしました。

  1. 言われたことや前の人のやっていたことを思考停止でやる人「前の人がそうだったので」
  2. 調べる人「法律によれば〜」
  3. 調べてその趣旨・背景も調査し、納得する人「これは〇〇です。なぜならば、〜〜。例えば、〜〜〜」

このよう整理すると、わかりやすいです。口癖も決まっています。この人が、優秀じゃないなーって思ったら、上記の枠組みで考えてみてください。

きっとしっくりくるはずですよ!