こんにちは、マナボックス の菅野です。
本日は、ベトナムで社会保険料をきちんと納税していますか?というテーマでお話したいと思います。ベトナムで会社を経営している人にとって気になるお話だと思います。
つい先日、弊社のアドミのフオンさんから、「この書類にサインしてくれ」という依頼されました。
内容をよく確認すると…。
「この人社会保険納税していないけど、なぜですか?その理由は?」という書類でした。
この記事のもくじ
社会保険庁はなぜそんなことわかるの?
書類の内容をよくよく見ると、マナボックス で給与を払っているけど(例えば、インターンや業務委託、そして、日本人の私)社会保険は支払っていない人のリストのようです。
私は、サインする前に、よくよく考えました。批判的思考する癖がついてきました。どんなに疲れて、惰性になっても、クリティカル・シンキングは大事です。
うん?なんで、サインが必要なの?どうして、社会保険を納税してない人の名前がリストアップされているの?そもそもこの書類はだれがだれの依頼で作成しているの?
などです。
そもそもどんな仕組みで、社会保険を支払いしていない人がわかるの?
という疑問が浮かびました。
そこで、深掘り開始です。外国人同士のコミュニケーションなので工夫が必要です。
そのノウハウについて気になる人は、以下を参考にしてください。役に立つはずです。
>>【初めて海外、ベトナム駐在の人必見!】海外歴8年の私が解説 海外コミュニケーションで必要なスキルやツール その7つをご紹介!
ベトナムの税務署と社会保険庁が連携してるって?
どうやら、社会保険庁と個人所得税の情報が連携しているというのです。
税務の申告している従業員(個人所得税の確定申告)に含まれているが、社会保険の支払いに参加していない従業員)の詳細なリストと一緒に通知を送信したいと思います。 企業は、通知の内容を確認して支払いすることをお勧めします。
PS:メールを受け取った企業は返信してください
よろしくお願いします!
メール(BHXH Quận Cầu Giấyからでした。コーザイ地区)には上記の趣旨のことが記載されていました。
おー!そんな連携がきちんとされているんですね。
つまり、どんなことが考えられるか?というと、「個人所得税の申告」(会社からの源泉所得で、業務委託の10%も含む)していうのに、なぜ、社会保険は支払ってないの?
という質問が来たのです。
ベトナムにおける社会保険加入率はまだまだ低い
ベトナムにおける社会保険加入率は、低いことが課題となっています。下記のデータによれば、31%程度。逆にいうと、本当は社会保険に加入しないといけないのに、していない人が70%程度いるということです。ちなみに企業別の加入率95%超となっています。高い水準だと言えるでしょう。
ベトナム社会保険機関(VSS)によると、9月時点における全国の社会保険加入者数は1550万人余りで、労働力人口の31.5%を占めた。失業保険加入者数は1300万人近くで同26.2%を占めたが、いずれも低い水準にとどまっている。
ベトナム社会保険機関(VSS)はこのほど、社会保険分野の2021~2025年の5か年行動計画に関する決定第1320号/QD-BHXHを発出した。
同決定では、2025年までに全国の労働力人口の社会保険加入率を45%、失業保険加入率を35%、また全国の人口の医療保険加入率を95%に引き上げることを目標に掲げている。引用元:VIETJO
このような背景もあることから、社会保険期間は、各企業に対して厳しいチェックを行なっているのでしょう。
どんな内容の指摘だったのか??
総務の担当者にそのメールを共有をしてもらったところ、なかなか衝撃でした。
- ・メールがCCで全ての会社の宛先が含まれている
- ・エクセルのリストにはすべての企業と個人名(その数5052社、個人の数は10万人を超えていました)
社会保険庁の強い意志が伺えますね。晒し者です。
日系企業でも、もしかしたら、社会保険に加入すべきなのにしてないケースがあるかもしれません。個人所得税を納税している場合には、そこと紐づくので注意が必要でしょう。
ベトナム入国管理局と税務署の連携
本日は、個人所得税の情報から、社会保険の支払いの網羅性を確認する手法でした。このことから、推測できるのは、「ベトナム入国管理局」と「税務署」の連携です。個人の意見ですのでその点はご理解ください。
別な言い方をすると、ベトナムに入国しているのに、個人所得税きちんと申告しているの?という視点です。
もちろん、旅行で来る人も大勢いますので、個人所得税が発生するとは限りません。ただ、出張者についての個人所得税が論点になりやすくなるかもしれませんね。
今日は、社会保険の支払いの網羅性チェックの通知が来たというお話でした。お役にたてれば幸いです。