こんにちは、マナボックス の菅野です。
今日は、『ベトナム社会保険の料率の2022年の影響と年金の一時金』について解説していきたいと思います。
ベトナムで会社経営をする人、働いている人にとってとても有用な情報となると思います。
この記事のもくじ
社会保険料率は段階を経て元に戻り、外国人は2022年から大きな影響あり
救済処置の影響が失効し元に戻る
コロナによって大きな経済的な影響を受けました。具体的には業績悪化による資金繰りの悪化・雇用維持が継続できない点です。
これに配慮するためベトナム政府は救済処置を出しました。以下の2段階です。
- 政府決議第68号/NQ-CP
- 決議番号116 / NQ-CP
>>【資金繰りにも影響か】ベトナム政府の支援!新型コロナの影響を受けた労働者と会社を支援する【12個あり】
>>【コロナの影響】116/NQ-CPによる雇用主と従業員へのお金の支援【資金繰りへ影響あり】
これによって、①社会保険のうち労災等の負担0.5% ②雇用保険の会社負担1%がなくなりました。つまり0%になりました。
しかしながら、この救済処置はずっとではありません。これがだんだんと元の状態に戻っていきます。
外国人の社会保険(年金部分)が適用
2022年1月から外国人の社会保険(年金部分)の適用が開始されます。
>>【ベトナム社会保険】2022年1月から手取りが減る人減らない人、会社負担にも影響か?
図解で表すと以下のようになります。
なお、0.5%の部分は0.3%になる可能性もあるようです。
払いっぱなしじゃない!?日本人が退職した時の一時金の概要
2022年から外国人労働者の退職時の一時金の支払い制度が適用されます。
上記及び政令143/2018/ND-CPの第2項第17条によれば、外国人労働者の一時的社会保険制度は、2022年1月1日から適用されます。つまり「退職年金」分についてもきちんと支払っているので退職に関する金額がもらえる権利が発生するというわけです。
そのため、本政令の第6項第9条に基づき、社会保険に加入している外国人労働者は、以下のケースに該当する場合には、請求により「退職一時金」を受け取ることができるようになります。
- 1 – 定年を迎えたが、まだ20年分の社会保険料を支払っていない。
- 2 – がん、小児麻痺、肝硬変、ハンセン病、重症結核、HIV感染(エイズに移行)、その他保健省が定める生命に危険のある疾病に罹患した場合。
- 3 -年金受給資格があるが、引き続きベトナムに居住していない。
- 4 – 労働契約が終了した場合、または労働許可証、実務証明書、実務許可証が更新されずに失効した場合。
日本人の場合(現地採用の方)は、4が適用できそうです。
従って、労働契約の終了後、一時的な社会保険を脱退する必要がある場合、外国人労働者は、規則に従って資格取得のための申請書類を作成することができます。
金額の計算方法などについての詳細はまたのちほど解説させて頂きます。
本日のまとめ
今日は、ベトナムの社会保険の2022年への影響について解説させて頂きました。
- コロナの共済処置が徐々にもどり、社会保険の会社負担が元に戻る。
- 外国人の退職年金部分の支払いが始まる
- 一時金も条件を満たせばもらえる
というお話しでした。
資金繰りに影響しますのでぜひおさえておきましょう!