今日は、『ベトナムの入国緩和と移動の意味』についてお伝えします。

ベトナムでビジネスされている方はご存知の通り、2020年以降はベトナムの入国手続きが大変でした。具体的に言うとベトナムが許認可を与えた企業(個人も)だけが入国可能でした。関連役所への申請や承認まで時間も結構かかっていたんですね。

TRC(レジデンスカード)等を持っている人はベトナム入国緩和

それが、緩和されるようです。つまり、該当する人は、関連省庁・地方自治体への入国承認申請をすることなくベトナムに入国することが可能となります。

(ただし、ワクチン摂取などの要件はありそうです)

ということは、ベトナムに駐在していて2020年から帰国できていなかった人が「日本に一時、帰国しやすい」「タイやシンガポール、ミャンマー 、マレーシアに出張しやすい」環境となったわけですね。

公文書第450号/VPCP-QHQTの内容を確認しよう!

2022年1月18日付の公文書の内容を見てみましょう。着目すべき点は3項です。なお、これにともなって領事館から122/CĐ-LS-PLというもの出されています。

この合法的な書類ですが具体的には以下が該当するでしょう。

レジデンスカード、テンポラリレジデンスカード(TRC)、ビザ免除証明書が該当するようです。

>>【M-Lab_Q&A】レジデンスカード(TRC)と就労ビザ(LD)の違いを教えてください 実務上の留意点もお願いします。

具体的には、

  1. 労働許可証を持っている人でTRCを持っている人、
  2. ベトナム人と結婚している人
  3. 政府の仕事の施工者

が該当するようです。1は駐在員ですし、2に該当する人も結構いると思います。

ベトナム人のリンさん(日本語2級で日本への留学経験あり!)に翻訳してもらいました。

りんさん
りんさん

公文書第450号/VPCP-QHQTを翻訳させて頂きました。


政府官房

公文第450/VPCP- QHQT 

 外国人向けの入国承認に関する公安省と外務省の報告書(20211227日付けの報告第1792/BC-BCA2022118日付けの公文第170/BNG-LS)を検討し、ファム・ビン・ミン副首相は、以下通りの意見があります。

(1)外国人や海外に居住しているベトナム人と彼らの親戚向けのベトナム入国手続きを容易にする主張に賛成します。 

(2)入国できる外国人について

 ベトナムにおける外国人の入国・出国・乗継・居住法に従って、機関、組織、個人によって呼び寄せられる外国人。特に、 外国人観光客に対し、この時期に外国人観光客を歓迎する実験地点というプログラムに従って続けます。

(3)   合法的な入国書類(永住カード、一時在留カード、ビザ、有効なビザ免除証明書など)を持っている外国人や海外に居住しているベトナム人親戚の場合は、ベトナムにおける外国人の入国・出国・乗継・居住法と2015924日付けの政令第82/2015/NĐ -CPの規定に従い、身分確認やビザ又はビザ免除証明書の交付などの手続きを再度行うことなどなく、関連省庁・地方自治体からの入国承認を申請する必要なく、ベトナムに入国できます。

・ビザを持っていない外国人の場合、省級の人民委員会は、彼らがその省で勤務、会議、セミナー、研究、人道活動に参加できるために承認するかどうかを引き続き検討し、好ましい条件を提供します。中央省庁は、積極的に自分の機関と協力する外国人への歓迎を決定し、その人を管理する責任があります。

(4)公安省は、最近新たに追加された入国禁止の事例を再確認し、外務省に通知します。それに基づいて、外務省は、海外でのベトナム代表機関が交付された入国手続きの書類の取り消し方法を出せるように、それらの機関にお知らせを送ります。また、公安省は、ベトナムにおける外国人の入国・出国・乗継・居住法に従い、ベトナム医療の要件とガイダンスの遵守を確保することができるために、外務省及び関連機関と協力し、入国手続きのガイダンを公布して全国で統一的に展開します。

成長や変化のためには、場所を「移動」する方法が有効

コロナによって大きな影響を我々人類は受けました。もっとも大きな影響は「移動」でしょう。

著名な人や歴史が物語っているように「移動」は、成長や学びに欠かせません。経済の成長や時代が変わる時も「移動」がキーワードでした。

例えば、明治維新などでも人材の地方から都市への大移動が伴っています。

経営コンサルタントとしてとても有名な大前研一氏も以下のような発言をしています。

人間が変わる方法は3つしかない。

1番目は時間配分を変える。

2番目は住む場所を変える。

3番目はつきあう人を変える。  

この3つの要素でしか人間は変わらない。

住む場所を変更すると「人間も変わる」と言われていますが、本当にそうだと思います。

そして、現在では立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏も以下のような発言をしています。『自由になるための技術 リベラルアーツ』という書籍です。

人・本・旅を通じて学び続ける

このうちコロナによって「旅」が影響を受けていました。VRなどのテクノロジーが代替する可能性もありますが、人間の脳の構造が6万年も変わっていないとすると「旅」(リアル)の魅力や有用性がなくなることはないのかなと思います。

今回の公文書が、経済回復だけでなく人間性の成長につながるキッカケになるといいですね。