先日、このようなニュースを見ました。
地域の旅館やスーパーも地元での知名度基に資金借りやすく…「無形資産も担保」新法制定へ
政府は、土地や工場といった不動産だけでなく、独自の技術や取引データなど無形資産も含めた事業全体を担保として、企業が銀行から借り入れできるように、新法の制定を目指す方針を固めた
要するに「無形資産」があればお金を貸してくれるということですよ。
今日は、「無形資産とはなにか?いかに重要になっているか??では我々がすべきこと」について解説していこうと思います。
決算書には直接乗らないですが、企業の競争力を高める資産なのできちんと理解する必要があります。
無形資産とは?
一言で言うと
ブランド力
です。
例えば、同じ品質のカフェを提供するお店があったとして、片方が「スタバ」であれば多くの人はスタバにいくでしょう。
同じクオリティーの自動車であっても片方が「ポルシェ」であればこちらが選ばれるでしょう。
その他、
- 優秀な人材、従業員の満足度
- 会社のノウハウ・アイデア、
- 信用・信頼、
- ビジネスモデル、
- 顧客数(今だとフォロワーの数や質)
- 経営者のメンタル(企業買収の際の評価対象らしいです)
の価値の大きさはとても重要ですが、決算書にはのりません。有名で魅力的な会社は、この見えない資産の価値が高いのです。そして、競争優位性もあります。つまり、この資産によってお金を稼ぐことを可能とするまさに資産なのです。
>>【図解あり】With コロナ時代における、金持ち父さん貧乏父さんから学ぶファイナンシャルリテラシー!人生100年時代での”資産”の意味とは?
特に、現代ではモノなど物質的な不便・ニーズ(車、洗濯機、冷蔵庫など)がほぼ解決されしまい、経験などのサービスが中心となっていますしこの流れは加速していくでしょう。
企業が今後も持続していくためには、これらの資産が溜まっているのか?という視点で経営するのが大事です。
余談ですが、これとは逆に「見えない負債」についても意識しなければいけません。例えば、ベトナムでは、税務リスクが典型例でしょう。日系企業が税務調査に入って、罰金ゼロなんてことはまずありません。この金額を考慮しておく必要があります。
以下のマナラボで「決算書を見るポイント」を解説しているコンテンツ(限定レポートもあり)がありますので是非見てください。
>>M-Lab_【限定動画】ベトナムビジネスセミナーVol5 会計勉強会【ベトナム会計の特徴
無形資産があれば実際にお金が借りれる。経営者が意識すべきこと。無形資産を意識せよ!
以下ニュースの引用です。
現行の民法では、土地や建物、設備といった不動産を担保として位置付けているが、特許や顧客基盤、ブランドなどの無形資産は明記されていない。新法は民法の特別法とする見通しで、無形資産と有形資産を組み合わせた事業資産全体を「事業成長担保」と位置付ける。銀行や信用組合など金融機関が事業成長担保をもとに企業に融資する際のルールを明確化する。
大事なので繰り返しますが、簡単に言うと無形資産も借入のための担保になり得るということです。
例えば、もしかしたら『従業員の満足度の高さ』があれば、銀行から借入ができるかもしれないのです。
では、経営者はなにを意識すればいいのか?ということなんですが「無形資産」が積み上がってるか?を留意すべきなのです。
たとえば、ベトナムのような海外子会社の場合、駐在員が帰国したら、レベルが下がる。ということはよくありますよね。日本人のシェフが帰国したら、料理が不味くなったという状況とも似ています。
無形資産の定義を明確にし、それをKPIにすることも効果的かと思います。例えばマナボックス では以下をKPIにしています。
- 一人当たりのコンテンツの数(動画、ニュース、セミナー、ブログの数)
- リードの数、youtubeの登録の数
- FBグループの会員の数
どれも無形資産で決算書に載りませんが、お金を生み出しみんなを幸福にする資産ですよね。これまでは「お金を稼ぐ」でしたがこれに、「お金を借りることができる担保資産」ということになります。
ぜひ無形資産を意識しましょう!