こんにちは、マナボックスの菅野です。
今日は『手当と補助金の違いと社会保険と個人所得税』について解説していきたいと思います。
この記事を読んで頂ければ、両者の違いをくっきり理解することができ、合法的な節税等でキャッシュアウトを減らす事ができます。
ベトナムに進出する予定で給与の設計で迷っている場合などは本記事がお役にたてるでしょう。
給付金と手当の定義と具体例
まずは定義を明確にしましょう。
給付金の定義
以下のようになります。
従業員が提供した勤務と交換に、企業が与えるあらゆる形態の対価のこと。必要な場合に支給される金額のこと。
現在、「給付金」とは何かを厳密に定義した文書はありませんが、企業の規程や福利厚生の文書には多く登場する言葉です・
具体的には社会保険からの給付金が挙げられます。これは、従業員が 、労働時間中に保険給付の義務を履行した額を基準として、無給または一時的に労働を停止した場合に給付金が支給されます。
例えば、以下のような「給付金」があります。
雇用主が支払うケース:
- 退職金
- 失業手当
- 1回限りのローミング許容量
保険局から支払われるケース:
- 失業給付
- 出産給付
- 労働災害
- 職業病手当
- 病気の場合の給付金
- 一時退職金
- 死亡給付金
手当の定義
「手当」とは、雇用主と従業員との間の契約で定められたものあり、以下を含む。
1. 労働条件、労働の複雑さ、生活条件、労働誘致の要因を補うための項目で、労働契約の「賃金」に含まれていない金額
2. 従業員の勤務プロセスおよび勤務実績結果に関連する給与手当。 (第3条第5項、TT 10/TT-BLDTBXH)
こちらはイメージしやすいですよね。例えばベトナムでは以下のようなものがあります。
- 役職手当
- 賠償責任手当
- 年功序列手当
- 有毒で危険な手当
- アトラクション手当
- 地域手当
- モバイル許容量
- 上級指導者のためのサービス手当 –
- 村の医療従事者のための手当 –
- 業界固有の手当
なお、食事手当、ガソリン代、電話代、交通費、住宅手当、育児・介護手当は、「給与手当」に含まれません
以下の記事も参考になります。
>>ベトナムの手当・福利厚生でこんな誤解をしていませんか?【社会保険・個人所得税の対象という観点】
誰が支払うのか?必須か?金額の水準は?
以下のように整理できます。
給付金 | 手当 | |
誰が支払うのか? |
| 雇用主 |
支払いは必須か? | 【必須】 社会保険に加入している場合の社会保険局からの支払いは必須 退職金などの条件を満たす場合の会社の支払い義務も必須 | 【任意】 労働契約、当事者の合意による |
金額の水準 | 法律の定め | 合意 |
また、「社会保険」の対象か?「個人所得税」の対象か?の選択について以下の記事が参考になります。
>>M-Lab_手当等で個人所得税と強制保険(社会保険など)を合理的に減らす方法 9つ列挙してみた【実務上の留意も解説】
本日のまとめ
本日は、「給付金」と「手当」の違いについて解説させて頂きました。
- 定義
- 誰が支払うのか?金額の水準は?
- 個人所得税と社会保険の関係
でした。こちらしっかりと理解した上で給与水準の設計をするといいでしょう。