こんにちはマナボックスの菅野です。

今日のテーマは『ホーチミンの特別な才能を持つ、専門家等の個人所得税の優遇税制措置の解説』です。

本日の記事によって税制とベトナム経済の動きがよく理解できるようになりますよ。

ホーチミン市で働く専門家、科学者、特別な才能を持つ人々に対して5年間の個人所得税(PIT)が免除、法人税も?

2023年4月に公表されたニュースによれば

ベトナム計画投資省は、ホーチミン市で活動する専門家、科学者、特別な才能を持つ人々、スタートアップの創設者などに、5年間の個人所得税の免除を提案しています。

さらに、イノベーションスタートアップ企業、科学技術団体、ハイテク事業に対して、4年間の税免除を提案し、その後の9年間で利益税の50%減税も提案しています。

もしこれが現実化すれば、大きな影響を及ぼすことになるでしょう。

この個人所得税の免除の制度の背景を想像してみる

制度には必ず背景があります。その国の「下心」が必ずあるんですね。これを想像することがビジネスを楽しむコツです。

一言で言えば、「超優秀な人が集まり、ホーチミンが豊かになるから」です。

この優遇税制することにより得する人は誰でしょう? もちろん個人所得税の免除の対象となる「専門家等」ですよね。そうだとすれば、「どうせならホーチミンで活躍したい」と思うはずです。

例えば、あなたのハノイ会社で働いている優秀な人や、ハノイで優秀な大学を卒業予定の人が、ホーチミンで働きたいと感じてしまう可能性が高まるのです。

計画投資省の狙い

この税制優遇措置が実現すれば、もっとたくさんのすごい人たちがホーチミン市で働くことになり、新しいアイデアや技術が生まれやすくなります。これによって、市はもっと発展し、新しい仕事が生まれるでしょう。そして、これがベトナム経済の成長に寄与し、今後の世代にも繁栄をもたらすことを期待しているのです。

才能を引き寄せるために魅力的な利益を提供すれば、優秀な人が集まると….。

ベトナム南部は、優先分野や産業への資本投入を促進し、雇用を創出し、輸出や国内製品を促進し、科学技術を発展させることを目指しています。

短期的には、投資支出により政策が国家予算の収入削減を招くかもしれませんが、長期的には、スタートアップが競争力を持ち、経済発展に貢献するでしょう!

このような投資は成長のために欠かせないことですので、北部のハノイは焦っているかもしれません。

「おいおい、勝手なことして優秀な人をとらないでよ」って思ってるかもですね。

経済発展のための個人所得税の優遇の世界の事例

このような優遇税制は他の国でも存在するのでしょうか?

世界各国では、イノベーションや経済発展を促すために、様々な税制優遇措置が導入されています。ここでは、個人所得税の優遇に関する国の事例をお伝えします。

オランダの30%ルール

オランダでは、熟練した外国人労働者を誘致するために、「30%ルール」と呼ばれる独自の税制優遇措置が設けられています。

この制度では、対象となる従業員(日本人を含むオランダ国外からの外国人スタッフ)は、オランダで勤務する最初の 5 年間給与総額の30%に相当する非課税手当を受け取ることができ、実質的に課税所得が減少します。

この優遇措置を受けるには、海外から採用され、オランダの労働市場で希少な独自のスキルや専門知識を有しているなど、特定の基準を満たす必要があるようです。

この減税措置では、外国人労働者がオランダに移住する際に発生する住宅費や生活費などの追加費用を相殺することができます。具体的には、オランダ国外で発生した費用について、同じく30%を上限として追加の払い戻しを請求できる場合があるようです。

例えば、以下の諸費用の払い戻しを受けることができるようです。

  • 赴任期間開始時および終了時の転居費用
  • 生活費(食費、ガス代、水道代、電気代など)
  • 滞在許可証、ビザ、運転免許証などの公的個人書類の申請費用
  • 税務相談のための追加費用

生活費も!? これはオランダいいよね!と思いますよね。

この優遇措置によって、優秀な専門家をオランダに呼び寄せ、技術や研究など様々な分野におけるイノベーションが期待でき、その結果、経済成長が促進されるでしょう。

ポルトガルのNHR!

ポルトガルの優遇税制制度がすごいらしいです。

外国人税制上の優遇措置である 非習慣的な税務上の居住者の税制  (NHR)が存在します。

NHRとはNon-Habitual Residentの略です。

ある一定の要件を満たすことによって、以下の優遇を享受することが可能だそうです。

  • 免除(税金が課されない)
  • 優遇された税率(他の国より低い税率)

まず免除です。これはほぼすべての「国外源泉所得」に対しては税金を課しませんよーということです。もう少し具体的に言えば、ポルトガル以外で稼いだ「給与」については課税されません。

これに加え、配当、利子、ロイヤリティー、不動産賃貸所得、自営所得、プロフェッショナル所得などについても免税です。ただし、ポルトガルと所得源泉国の間に租税条約があり、源泉国での課税の可能性が認められる場合という点には留意。

続いて優遇された税制です。ポルトガルの特定の源泉所得(特定の職業や自営業によるもの)に対して、最高48%のポルトガル国内の所得税とは対照的に、対象者には一律20%の税率が適用されます。

大分、優遇されていますよね。

なお、NHR の有効期間は 10 年間だそうです。

今日のまとめ

本日は、ホーチミンにおける個人所得税の優遇の案について解説しました。

この優遇により、ホーチミン市がイノベーションと科学技術の拠点として発展することで、国内外からの投資や人材が集まり、新しい産業が生まれるでしょう。

そして、これがベトナム経済の成長に寄与し、今後の世代にも繁栄をもたらすことが期待されます。

本日の記事では、ホーチミン市で提案されている税制優遇措置の概要と、他国の事例も踏まえわかりやすく説明しました。。

最後に、ホーチミン市がこれらの提案を実現し、イノベーションと科学技術の分野で世界に誇れる発展を遂げることを期待して、ハノイを含めた今後の動向に注目していきましょう!